「パケット化」と対になるかもしれない「タグ」の話
こんにちは。水口です。
先週は、「労働のパケット化」という言葉に関連して、これからの
「働き方」が変化していく可能性について考えてみました。
というところで、タイムリーなページがあったので紹介します。
■ 「ツリー構造」と「タグ」と「パケット化」の関係
ほぼ日刊イトイ新聞にこんな対談がありました。
ほぼ日刊イトイ新聞ー「ソーシャル・ウェブ」座談会
第1回 「ツリー構造」の外側で
ほぼ日刊イトイ新聞ー「ソーシャル・ウェブ」座談会
第2回 「タグ」と「ソーシャル」
(※ 第3回以降もあります)
この第1回と第2回では、「ツリー」構造と「タグ」の違いが、
働き方に及ぼす影響についての話がでてきます。
この話は、先週の「パケット化」の話と対になる話かもしれません。
■ ツリー構造的組織から「タグ」という考え方へ
「ツリー構造」というのは、早く言うと大分類から小分類に分けていく
分類法と同じです。
Aの下にBとC、Bの下にD・E、Cの下にF・G・・・と、枝分かれして
行く構造でも表すことができます。
パソコンの中に保存したファイルも同じです。フォルダの中に
下の階層のフォルダがあって、その中にファイルを収めたりします。
そして、言うまでもなく、普通の会社組織もこの構造です。
部があって、その下に課があり、さらに係があるという構造です。
(会社によって名称が違ったり、「係」が無かったりしますが)
糸井重里さんは、この「ツリー構造」を外れたところにこそ
面白いアイディアが出てくるんじゃないか、と以前から考えて
いたそうです。
そして、その感覚にぴったりはまったのが「タグ」だったと。
ネットに詳しい方は「タグ」と言うだけで分かると思いますが、
「タグ」と「ツリー」の違いを示す言葉を引用しておきます。
(『』内は引用です)
『 しかも「ツリー構造」の場合、
あるものごとにたどり着くまで
基本的に一本の経路しかないのにたいして、
「タグ」の場合は、ものごとに
思いつくまま、いくらでも「荷札」を
付けることができるんです。』
『 たとえば「クジラ」って、
ツリー構造で考えると「ほ乳類」ですよね。
でも、「タグ」の考えかたをすると、
「クジラ」には
「哺乳類」という荷札も、
「海」という荷札も付けられる。』
ある情報(例えば文章)に「タグ」という荷札のようなものを
付けておくと、後でその「タグ」ごとに情報を引っ張り出してくる
ことができるわけです。
ツリー構造なら、「哺乳類株式会社 水棲課 遠洋係の鯨さん」という
分類しかないわけです。
しかし、タグなら「哺乳類」「水棲生物」「海」というタグはもちろん、
「ヒレ」や「噴気」や「オキアミ」や「ヒゲ」といった、マイナーなキーワード
にも結びつけることができます。
(「ヒゲ」というタグが付くのは、ヒゲクジラ亜目に限られますか・・・)
■ 「タグ」でする仕事
仕事の場合を考えてみます。
例えば、新しいプロジェクトを立ち上げるためにメンバーを集めたい
場合、本当に最適な人選は、ツリー構造に従うとは限りません。
例えば、新規事業への参入を検討する場合、その事業が既存の組織の
枠と一致しないことも多いはずです。ですから、部署の枠を超えて、
人を集めることが必要になる場合もあります。
そういう場合、その人選は、人選をする人達の頭の中のデータベース、
つまり記憶の中から、探してくることになります。
ピンと来る人がいればいいですが、そうでない場合は大変ですし、
いいと思った人選も、もしかしたらもっと適任の人が隠れている
ことがあるかもしれません。
「タグ」があると、ここがやりやすくなります。
例えば、「○○の経験がある」「○○のスキルがある」という
タグにそって人を探すことができれば、最適な人材に当たる
可能性は高くなります。
また、それだけではなく「○○に興味がある」というタグもあった方が
いいかもしれません。プロジェクト的な業務では、「興味を持っている」か
どうかによって生じるモチベーションの差は無視できません。
そうやって、柔軟に新しい仕事、色々な仕事に挑戦できる環境ができれば、
とても面白い職場になりそうな気がします。
■ 自分の「タグ」はなんだろう?
仮に、数年またはそれ以上の後に、そういう環境がおとずれたとしたら、
「自分はどんなタグを持っているか」ということが重要になります。
もちろん、たくさんあればいいとは限りません。
ある程度以上の深さも必要になるでしょう。
例えば私の場合、自分にどんな「タグ」があるか考えてみると・・・
「時間管理」や「手帳」 は当然として、
「講演」や「社員研修」といったタグもつきます。
また、別のタグとしては、
「ブロガー」 私の場合、「ブロガー」としてのタグでは、
超有名なブロガーには全然かないません。
ただ、少なくとも「ある程度文章が書ける」と
いうことの証明にはなります。
「本の著者」 これも「ブロガー」と同様、有名著者にはかないません。
しかし、ある程度の信用は得られるかもしれません。
他には、「製造業出身」「元エンジニア」「自動車のブレーキ」
「品質管理に詳しい」、などの経歴に関するもの。
さらにさかのぼると、大学や出身地に関するもの。
変わったところでは、スクーバダイビングのインストラクターなんてのも。
後半のものは、直接仕事に結びつくことは、ほとんど無いでしょうが、
何かの拍子に、そういう人材が求められることがあるかもしれません。
例えば、「自動車のブレーキに詳しくて、化学を専攻していたことのある、
エンジニア出身のダイビングインストラクターに本を書いてほしい」
という仕事があれば、適任者は世界中で私1人かもしれません。
そんな依頼があるとは思えませんが・・・(笑)
こういった「タグ」や「タグの組み合わせ」を使って人と人を結びつけることが
できたら、面白い仕事ができそうな予感がするんですよね。
こういう自分の「タグ」を意識したり、新しい「タグ」を身につけるために
努力したりすることも、必要になってくるのかもしれませんね。
ちなみに、私は新しい「タグ」をひとつ増やそうかと、
検討中のものがあります(まだ内緒ですが)。
あなたも、自分の「タグ」について整理してみたり、新しいタグについて
考えてみてはいかがでしょうか。
ちょっと気になるのは「タグ詐称」が出てこないとも限らないこと。
得意でもないのに得意だと言ったりして・・・。
そういう意味では、第三者評価も含めた「タグ」をつくる仕組みを
構築すると(社内版でも、社外版でも)、面白いかもしれません。
・・・これも一種のタグなのでしょうか?
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今日の記事作成時間は77分でした(後半長すぎたかな・・・)。
では、また明日!
Posted by 水口和彦 at 23:10│Comments(0)│TrackBack(0)
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