2007年09月13日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「肩書き」よりも「スペシャリスト」


こんにちは。水口です。

昨日は「「残業ゼロ」の世界について、真剣に考察してみる」と
題して、「残業代」ゼロの代わりに「残業」そのものをゼロにしてはどうか、
ということについて、考察してみました。

その中で、ポイントになってくるのが、「副業」であり、「労働のパケット化」でした。

これらはいずれも、「仕事を小分けにする」「小分けにした仕事を分担する」と
いうことに関連しています。そして、これと対極にある概念って何かな・・・と
考えていたのですが、そこである笑い話を思い出しました。


どこで聞いたか(読んだか?)忘れてしまったのですが、こんな話です。
(少し脚色をしていますので、元の話とは少し違います)

  ある大手企業の部長をしていた人がいました。
  「俺は部長だ」と、いつもいばってそうなタイプの人です。

  しかし、その企業が業績不振のために行ったリストラの一環として、
  その部長は子会社への出向を命じられました。

  子会社へ出向するといっても、色々なパターンがあります。
  一般には、栄転(出世)に相当するものも多くあるのですが、
  その部長の場合、明らかに降格としての出向でした。
  当然、本人は面白くありません。

  そこで、業績好調な他社への転職をもくろんで、その部長は社外の
  転職エージェントに連絡を取りました。

  その転職エージェント会社に、「あなたはどんな仕事ができますか?」と
  聞かれた部長は、こう答えました。

  『部長ができます』・・・と。

   (一応、ここがオチなんですが。 あまり笑えないかなあ・・・)


要するに、「俺は部長だ」といばっていた人も、部長という肩書きを外してみると、
「○○ができる」という具体的なスキルを何一つもっていなかった。という話です。

実際、「そういう管理職はうちの会社にもいる」と思う方は多いと思います。


■ 「肩書き」=「仕事」ではない

情報化が進むことによって「仕事が小分けになる」「分担して仕事をする」ことが
増えてくると、「肩書き」の効力は薄れてきます。

前にも述べたように、組織の枠組みそのものの意味が薄くなってきますから、
当然、「その部署の長」の存在価値も薄れてくることになります。

その反対の動きとして、「スペシャリスト」的な人の価値は上がります。
例えば、大きな企業であれば、ある特定分野のスペシャリストのところには、
会社のあちこちからお呼びがかかることになります。

つまり、

  「肩書き」で仕事をするのではなく、
  「その仕事」のプロとしての技量が求められる

という状況になってくるわけです。


※ これは、マネージャー不在になることを意味するものではありません。
  マネージャーの役割を果たす人は、「マネジメント」のプロとして能力を
  高めることが求められます。

  その能力も客観的に評価されるようになってくると、肩書きとは関係なく、
  本当に適性と能力がある人がマネジメントを任されることになるはずです。


例えば、「プロジェクトをマネジメントする能力」、「ある分野の実務能力」、
あるいは、「とにかくアイディアを出せる能力」 などのスペシャリストの価値が
高まってくるでしょう。


■ マルチ・スペシャリストの時代

これから先、このような変化がおとずれるとしたら、先程の「肩書き」の効力は
どんどん低くなってきます。これを「厳しくなる」と見るか、「やりがいがある」と
見るかはその人しだいですが、それは置いておいて・・・

こういう変化に強くなるためにはどうあるべきでしょうか。
おそらく、次の2つがポイントになると思います。


まず、自分が何をできるのか、自覚的になることが必要です。
そして、「自分ができること」を磨いていくことが必要です。

 一言でいうと、「お呼びがかかる」人になるということです。

 そういう意味では、最近やや流行りの「プライベートブランド作り」も
 ある程度重要になってくるでしょうが・・・、基本的にはその分野で
 「いい仕事をする」「プロとしての仕事をする」方が重要だと思います。


そして、もうひとつのポイントは・・・
得意分野を増やす努力も必要になってくるという点にあります。

 得意分野がひとつだけでは、その分野の仕事が社内に無くなってしまうと、
 その人の存在価値が下がってしまうというリスクがあります。

 このリスクを避けるためには、複数の仕事についてスペシャリストに
 なるしかありません(分散投資でリスクを避けるのと同じ理屈です)。

 昔と違う点としては、全然違う複数の分野のスペシャリストであっても
 いいということです。先日書いた「タグ」のようなものを使って、
 「スペシャリストを探す仕組み」が出来てくれば大丈夫です。


本当にこんな状況が実現すると、個人としては、仕事ごとの頭の切り替えが
ちょっと大変そうですが、面白いし、やりがいのある環境になると思います。

  「肩書き」を外して、自分が何ができるのか、考えてみる

まず、そこからスタートですね。



「仕事ごとの頭の切り替えが大変」という状況が来たときには、
時間管理のツールとメソッドがお役に立ちますので、ご心配なく・・・。



真面目な話、一般的なアポイント管理だけでなく、タスクをどうやって
管理するかがすべてのビジネスパーソンにとって重要になるのでは・・・
という気がしてきます。

そういえば、最近この時間管理系の話をブログでしていませんね。
また、ちょっとやってみましょうか・・・。


   では、「肩書きなんか気にしないよっ」という方は、
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今日の記事作成時間は49分でした。

では、また明日!


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Posted by 水口和彦 at 23:56│Comments(0)TrackBack(0)

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