おすすめしたいようなしたくないような・・・でも、とっておきの本
こんにちは。水口です。
今日は、本の話題です。
今日紹介する本は、このブログで紹介するべきかどうか、迷ったのですが・・・、
私自身が大きく影響された本でもあり、紹介することに決めました。
というわけで・・・アクセスが比較的少ない金〜土曜にアップします(笑)
■ 「夢」を追い求めよう、「成功」を手に入れよう・・・という風潮について
その本の話に関連して、まず、「自己啓発」についての話をします。
本のジャンルのひとつに「自己啓発」と呼ばれるものがあります。
自己啓発を大げさに言うと、「生き方を指南する」本です。
最近は「自己啓発」に関する本がとても多いので、
何冊かは読んだことのある方が多いと思います。
また、私が書いている「時間管理」も、広い分類で見れば
自己啓発というジャンルの中に入ると思います。
※ 私はどちらかというと実用的な面(ツールの使い方とか)を
多く述べていますが、同じ「時間管理」を題材にしていても、
もっと精神論的な内容の本の方が圧倒的に多いです。
さて、この「自己啓発」の本の中に、すっかり定番になった言葉が
2つあります。
「夢」と「成功」です。
「夢をかなえる○○」とか、「○○の成功法則」といった
タイトルの本は、よく見かけると思います。
若い方は、ご存じないでしょうが・・・、こういったタイトルが
氾濫しだしたのは、この10年くらいの話です。
その背景には、社会的な変化がいろいろあったりするわけですが、
それは置いておいて・・・。
特に「成功法則」的なものは、すっかり定番となった感があります。
■ 「成功法則」で成功しない理由
読んだことのない方は、ご存知ないと思いますが、
「成功法則」的な本には、定番のノウハウがあります。
例えば、将来達成したい目標を書くとか、具体的にイメージするとか。
あるいは、すでに目標を達成した(成功した)イメージで行動するとか。
こういったことは、多くの「成功本」に共通します。
そして、「誰でも(思えば)成功できる!」というポジティブな考え方が
書かれていることも多いです。
こういう「成功法則本」自体は以前からあったのですが、
日本では、この数年に急速に数を増やしています。
しかし・・・、考えてみれば分かることですが、内容に共通点があり、
そして、この手の本は合計すると、ものすごい数が出版されている
ということは、日本はもう成功者であふれているはずなんですが・・・、
実際にはそうならない。
なぜなんでしょうか・・・?
その理由のひとつとして考えられるのは、簡単なことです。
「読んでも実践しない人が多いから」ということです。
一説には、本やセミナーで新しいノウハウを聞いた後、
実際に実践する人は、5%もいないと言われています。
例えば、私の時間管理の本を読んでも、
「ふんふん、なるほど」と読むことは読むけれど、
それを実践しない人の方が多いはずです。
著者としては残念なことですが、ある程度は仕方ないことです。
(もちろん、著者としての腕をもっと上げれば、実施率は
少しは上げられるだろう、と思って努力はしています)
※ 実践したことのない方に対しては、
「実践してみないと分からないメリットがあるのに・・・」と
だけは言っておきましょう(そのメリットはここでは言いません)
余談が長くなりました。話を戻してまして、
そんなふうに、「実践する人が少ないから、成功者が出ないんだ」
という理屈をつけることはできます。
しかし、私はこの理屈だけでは納得できないところがあります。
■ 成功法則の中の居心地の悪さ
一言でいうと、「夢」に向かって突き進む、「成功」を求めてがんばり続ける、
といった考え方は、ある程度納得できるのですが、どうも自分の中で
腑に落ちない(しっくりこない)ところがあるのです。
私は自己啓発系の本は今でもよく読みます。
(読書量の中の5〜10%程度は占めていると思います)
しかし、成功法則系のものは、最近はちょっと遠ざけています。
読めば「がんばろう」と思うのですが、そのモチベーションは
必ずしも持続しない・・・。普段自分を動かしているモチベーションとは、
違う方向に向かされているような感じがするんです。
(それもあって、「成功法則」的なものは、このブログではほとんど
取り上げていません。自分が納得できないものは取り上げない主義なので)
こういう、「成功法則」的なものに対して、同様にしっくりこないものを
感じている人は私以外にも多いと思います。
私は、最近読んだちょっと変わった本で、その理由が分かりました。
その本とは、こちら↓です。

夢をかなえる洗脳力
初めてこの本を書店で見かけたときには、
「なんでこんなタイトルをつけたんだろうか?」「何か間違ってるんじゃない?」
と思いました・・・。
「夢」という(最近流行りの)ポジティブワードと組み合わされている言葉が、
「洗脳」です・・・。あざといタイトルだと思い、最初は手に取りませんでした。
ただ、この著者の本は以前に2冊ほど読んでいて、著者がただものでは
ないことは、なんとなく感じていたので、気になる本ではありました。
結局、この本を読んだのですが、そこで分かったんです。
私が、いわゆる「成功法則系」の本に共通して居心地の悪さを
感じていた理由が。
そして、私は今後は「成功法則」に振り回されることはありません、
と確信できます。
※ 「自己啓発」には成功法則系以外にもいろいろありますので、
自己啓発を読まないというわけではありません。
というわけで、おすすめしたい本なのですが、その反面、
ちょっと危険な本でもあります。
人によっては、今掲げている目標を見失うという結果にならないとも限りません。
「成功法則」系の話をモチベーション源にしている人にとっては、一時的に
モチベーションの危機になる危険性もあります。
言わば、「成功法則本」のウソが分かってしまう本です。
あと、人によっては、ちょっと理解しにくいと感じる概念が多いかもしれません。
(元々、心理学や脳関係の話に興味がある方は大丈夫かも)
本の内容はここでは触れません。
中途半端に紹介しても、内容が伝わらないと思うからです。
賛否両論が起こる本だと思いますが、私はとても参考になりました。
2回読みましたが、もう1回読みます。( ← こういうのは珍しいです)
この本は、「読んだ方がいいですよ」とはおすすめしません。
ここまでこの文章を読んで、どうしても気になるという方だけ読んでください。
ちなみに、某フォレスト出版から出ている同じ著者の本とは、
全然中身が違いますので、そちらを読んで判断しない方が
いいと思います・・・。
ちなみに、上の本には、
「これをクリックさせるように洗脳する方法」は
書かれていませんでしたので (←当たり前です(笑) )
ぜひ、善意による応援クリックをお願いいたします!
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今日の記事作成時間は62分でした。
(珍しく・・・今回は途中で大きく書き直しました)
では、また明日!


Posted by 水口和彦 at 23:53│Comments(0)│TrackBack(1)
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夢をかなえる洗脳力
以前に「頭の回転が50倍速くなる脳の作り方~「クリティカルエイジ」を克服する加速勉強法~」を読んだ際には、著者の言っていることがほとんど理解できませんでした。
(→その際の記事はこちら。新しいウィンドウで開きます。)
正直、もうこ....
「夢をかなえる洗脳力」苫別地英人(2007/9/17)【読書人の行き着く先】at 2007年09月26日 06:35
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