「目標の本気度」を計る方法とは?
こんにちは。水口です。
今日は、昨日に続いて、昨日のセミナーのご感想アンケートから気づいた話を1つ。
■ 昨日のセミナーは・・・
昨日のセミナーというのは、「仕事の段取りと長期スケジュール」という
題目で行ったものでした。
「時間管理」というと、「時間」とつくだけに日常の時間の使い方に焦点が
絞られることが多いですし、それはもちろん大事なことです。
しかし、それに匹敵するくらいに重要なのが、長期的な視点でスケジュール
を立て、整理し、実行していくことです。
昨日の話は、前半が長期的なスケジュールを立てるための技術としての
「段取り」の話で、後半が長期スケジュールの話でした。
長期スケジュールの話は、もちろん「スケジュールの作り方」の話が多い
ですが、「目標設定」の部分にも結構時間を割いています。
アンケートを見ていたら・・・この後半のほうが、より評価が高かったようです。
■ その目標は、「本気の目標」ですか?
「目標設定」の話に時間を割いたのは、もちろん、そこがより重要だからです。
私もたくさん経験がありますが、たとえば、お正月に
「今年の目標は○○にしよう!」
と目標を立てたりしても、3月頃(ちょうど今頃?)には、すっかり忘れて
しまっていた・・・という話は、よく聞きます。
そうなる理由はいろいろあって・・・
・目標を忘れてしまう
・目標を具体的な計画に落とし込んでいない
等々の理由があります。しかし、それ以前の問題として、目標設定の時点に
問題があるというケースも、かなり多いと思います。
たとえば、「お正月の目標」には、本気でやるつもりがないのに、なんとなく
立てた目標もあります。これでは途中で忘れてしまうのも、無理はありません。
(たとえ忘れなかったとしても、達成できないでしょう)
ですから、その目標が「本気の目標」なのかどうか、確認しておくことが、
とても重要になるわけです。特に、個人的な目標の場合に要注意です。
それも、「目標設定」のなかで必要なことなんです。
■ SMARTな目標設定
ちょっと話は変わって、「目標設定」というと、
「SMARTに設定しましょう」という話があります。
この話、ずいぶん前にもこのブログでも書いたことがありますが、
SMARTとは、次の要件を満たすように目標を設定しましょう、という
項目の頭文字をまとめたものです。
(SMART その1)
□ Specific (具体的であること)
□ Measurable (計測できる、数値化できること:定量的な目標)
□ Achievable (達成可能である:現実性がある)
□ Relevant (関連性がある)
□ Time-bound (期限が決まっている)
この「SMART」には、諸説あります。
(SMART その2)
□ Specific (具体的であること)
□ Measurable (計測できる、数値化できること:定量的な目標)
□ Agreed upon(合意されている)
□ Realistic(現実的である)
□ Timely(タイムリーな、時を得た)
他にもいくつかあり、全部で何種類あるか分からないくらいです。
(たいてい最初の2つは共通していて、あとの3つが違います)
それはともかく、このSMARTのなかに、
・本気でやろうと思っているか?
= やらなければいけない・あるいはどうしてもやりたいという
思いや切迫感があるか?
という項目も入れたほうがいいのではないか・・・なんて思います。
(Agreed uponが近いけど、まだちょっと違うような気がします)
■ 本気の目標かどうかのテスト
話は戻って・・・
立てた目標がどこまで本気なのか、事前に確認することは、とても
重要なことです。私も、ちょっと大変な仕事のときには、この確認の
ための作業をしています。
いろいろな人のやり方を参考にしたりして、1つの手法にまとめたもの
を使っています。そのやり方をあまり詳しく言いすぎると、ネタバレに
なってしまうのですが・・・ なかの1つの要素を紹介しておきます。
たとえば、私が何度かやっている「本を書く」という仕事があります。
この仕事は楽しいことも多いですし、やりがいのある仕事ですが・・・
行き詰ってしまったりした場合などは結構苦しみますし、長く続く作業
でもあるので、途中でしんどくなってくることもあります。
もちろん、投げ出すことはありませんが、「投げ出したい気分」くらい
にはなることも・・・たまにあります。
そんな、やや難易度が高い目標ですから、スタートさせる前には、
それに伴なう困難やデメリットを予想して、書き出すことにしています。
「こんなことになったら、大変だろうな・・・」
「途中でこんなことが起こるかもしれないな・・・」
という困難をあらかじめ想定します。そして、それを見つつ・・・
「それでもやりますか?」と自分に問いかけるわけです。
「それでもやる」という決意ができるならば、その目標は
「本気の目標」である可能性が高いです。
もし、「やっぱり、やめようかな・・・」と思うようであれば、もしかしたら、
その目標には手を出さないほうがいいのかもしれません。
そうやって、目標に対する「本気度」を事前に計っておくわけです。
そうやって書き出したものは、その場の決意のためでもあるのですが、
後でも使います。
実際に困難に当たったときに、書き出したものを見るんです。
そうすると・・・自分は困難がある(かもしれない)ことを承知で、
「やる」と決めたことを思い出します。
もちろん、実際に遭遇する状況と、事前に想定した困難は違うことも
ありますが、「困難を承知で決意した」ということは思い出せます。
これが、めげないために、やる気を引き出すために、役に立つんです。
別の言い方をすれば・・・
実際に計画を実行し始めたあとで、自分自身が、
「こんなはずじゃなかった・・・」という言い訳をしないように、
事前に手を打っておく、という感じでしょうか。
そんな単純なことで効果があるのか? と思うかもしれませんが、
私は、これが何度も役に立った経験があります。
どちらかというと、目標や計画を設定するときに、いいことばかり
考えてしまう(浮かれてしまう?)タイプの人におすすめです。
(もちろん、私を含め・・・ (笑))
大した手間がかかる話ではありませんし、どちらにしても目標設定は
慎重にやるべきものですので、目標を設定するときには、ペンを持って
ちょっと考えてみてはいかがでしょうか。 ぜひお試しを。
今日の記事作成時間は50分でした。
では、また明日!
Posted by 水口和彦 at 23:55│Comments(0)│TrackBack(0)
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