「○○バカ」の復権?
こんにちは。水口です。
今日は昨日の話で書き忘れたことについて・・・。
■ 「○○バカ」の素晴らしさ?
昨日の話というのは・・・、
「レーザー・レーサー」のような常識をくつがえす革新的な製品を生み出す
ためには、「NASAや色んな大学と共同研究した」といった表面上のこと
よりも、目的(とにかく水による抵抗が少ないスイムウェアを作ること)を
達成するためにどれだけの熱意を持って取り組めるか? ということの
方がずっと大事である。
という話でした。(これは元技術者としての私の感覚です)
これを、もっと単純な言葉でいうと、
「技術バカ」「研究バカ」になれる人間がいるかどうかが、
開発の成否を決める
ということです。
ここでいう「○○バカ」というのは、
「専門分野のことしか興味がない視野の狭い人」
という意味ではなく、
「何かにとことん打ち込める人」
という意味です。
そういえば、最近こういう「○○バカ」という言葉を聞かなくなったような
気がします。(「釣りバカ日誌」くらいでしょうか・・・(笑) )
ちなみに私は「空手バカ一代」という漫画が昔好きでした。
(古い話だなあ・・・(笑) )
たとえば、最近のビジネス書などの傾向を見ても、「○○バカ」になるよりも、
スマートに(頭を使って)要領よく物事を成し遂げる、というイメージの本が
多いような気がします。
(・・・まあ、私も分類としてはそういう系の本を書いているので、それに
荷担していることになるわけですが (汗) )
もちろん、頭を使うことは当然大事ですし、うまく情報収集することで
しなくてもいい失敗を未然に防ぐことも大事です。
しかし、どんな仕事でも、先例のない領域に足を踏み入れようとするならば、
失敗を恐れては前に進めませんし、「この分野では誰にも負けない」という
くらいの「○○バカ」でありたい(あってほしい)と思います。
(もちろん、それが「視野を狭める」ことになってはいけませんが)
昨日の話にあった「マーケット・イン」という考え方を実践することも
大事ですが、マーケッターやコンサルタントが製品開発の方針を牛耳る
ような状況がいいとも思えません。
たとえば、「技術バカ」や「技術者魂」のようなものが復権することが、
「技術立国」を目指すためには必要なのではないでしょうか。
(これはある意味「プロフェッショナリズム」にも関係する話です)
もちろん、そういう「技術バカ」がまるっきりいなくなったわけでは
ありませんが・・・世の中の流れとして、やや冷遇されているような
気がします。
失敗を恐れず、目的を達成するために前進する「○○バカ」的な
精神は、もっと見直されてもいいような気がします。
もし、あなたに何かやりたいことがあるのなら、失敗することを恐れず、
「○○バカ」に向けて一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
その努力は、決して「ムダな努力にはならないと思いますよ。
今日の記事作成時間は28分でした。
では、また明日!


Posted by 水口和彦 at 23:47│Comments(2)│TrackBack(0)
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この記事へのコメント
<FYI>山本化学工業様という会社がこのようなものを開発なさってます。
http://www.sponichi.co.jp/olympic/news/2008/05/11/01.html
http://www.sponichi.co.jp/olympic/news/2008/05/11/01.html
Posted by ウッチャン at 2008年08月16日 01:10
水口です。
ウッチャンさん、ありがとうございます。
そのニュース、私も見ていました。
これを見て憤慨するのは、各メーカーがこの素材を最初は評価もしなかったことですよね。
技術的に見れば、レーザーレーサーは複合的な要素(撥水・締め付け・縫い目を無くす等々)
で成り立っていますから、この素材を採用しただけで、レーザーレーサーよりも速くなる
とは思えないのですが・・・それはそれとして、
「現状よりも少しでも良くなるのなら試してみよう」という、技術屋としての貪欲さ
が足りないような気がしてしまいます。
スピード社が「使えるものは何でも使う」という貪欲さで取り組んでいるように
見えるのと対照的です・・・。
山本化学工業さんには、おそらく「技術バカ」がいると思うのですが、
大手3社にはいなかった・・・ということかもしれません。寂しいことですが。
ウッチャンさん、ありがとうございます。
そのニュース、私も見ていました。
これを見て憤慨するのは、各メーカーがこの素材を最初は評価もしなかったことですよね。
技術的に見れば、レーザーレーサーは複合的な要素(撥水・締め付け・縫い目を無くす等々)
で成り立っていますから、この素材を採用しただけで、レーザーレーサーよりも速くなる
とは思えないのですが・・・それはそれとして、
「現状よりも少しでも良くなるのなら試してみよう」という、技術屋としての貪欲さ
が足りないような気がしてしまいます。
スピード社が「使えるものは何でも使う」という貪欲さで取り組んでいるように
見えるのと対照的です・・・。
山本化学工業さんには、おそらく「技術バカ」がいると思うのですが、
大手3社にはいなかった・・・ということかもしれません。寂しいことですが。
Posted by 水口和彦 at 2008年08月16日 16:25
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