No! 「つき残」 : つきあい残業を無くそう
こんにちは。水口です。
今日は、3つの「ムダ残(無駄な残業)」の1つめ、
「つき残」を無くそうという話です。
■ 「つき残」=つきあい残業とは?
「つき残」というのは、「つきあい残業」のことです。
「つきあい残業」という言葉を聞いただけで、「あれのことか・・・」と、ピンと
くる方もおられるかもしれません。そのくらい、よくある残業です。
「つきあいで残業する」というのは・・・
□ 職場に「残業するのが当たり前」という雰囲気があり、
たとえ仕事が早く終わった日でも、定時では何となく帰りにくい。
□ 早く帰ると「あいつは、ヒマなんだ」と思われそうで嫌だ。
定時で帰る日が多いと、実際に仕事を増やされてしまう。
□ 上司や同僚が残業していると、「自分だけ先に帰りにくい」
と感じてしまい、あまり必要がないのに残業してしまう。
□ その逆パターンで、「部下がまだがんばっているから、帰りにくい」
と感じてしまう上司。
□ そうこうしているうちに、「残業するのが当たり前」という習慣が
身についてしまう。
といったことが原因で、ついつい残業してしまうというものです。
「職場の雰囲気を重んじる」ことや、「空気を読んでしまう」ことが、
悪い方(残業を長くする方)に影響してしまうわけです。
■ 「つき残」の功罪
しかし、こういった「つき残」は、無駄に残業を増やしてしまうことになり、
しかも、仕事の能率という意味でも決して良くありません。
中には、残業時間になるとムダ話が多くなる・・・という人もいたりして、
自分だけでなく、周りも「ダラダラ残業」に引き込んでしまったりします。
全般に、「つき残」は、「どうしても」 という必要があって残っているわけでは
ないので、ついダラダラしたり、能率を落としてしまうことになりがちです。
これは、良いことではありません。
かつては、こういった「つき残」にも、「職場の結束を高める」といった意味が
あったと思いますが、現在ではそういった意味は失われつつあります。
それよりも、むしろ、早く仕事を終わって自分の時間を作ることや、仕事の場
以外での勉強・スキルアップをすることの価値が高まっています。※
※ (私がよくわかる範囲という意味で) 15年ほど前と比較すると・・・、
当時と比べて、たとえば、「資格を取得したい」や「英語を勉強したい」と
いうビジネスパーソンの数は格段に増えています。
これは、終身雇用制が薄くなり、「スキルを身につけなければいけない」
という危機感が高まっていることと関係しています。それもあって、現在、
「ビジネスパーソンの勉強ブーム・英語ブーム」のようなものがありますが、
表面上のブームが下火になることはあるにせよ、その必要性自体は
今後も決して減ることはなく、むしろ高まっていくと思います。
そんな中で、「雰囲気」や「空気」のために、あえて残業をすることは、
合理的なこととは言えません。
■ 「つき残」対策では、悪循環を断ち切ることが重要
しかし、この「つき残」、なかなか根絶しにくいものです。なぜなら、これは
個人的な問題だけではなく、職場の問題でもあるからです。
たとえば・・・、こんな悪循環があります。
職場に「帰りにくい雰囲気」があるので、残業してしまう
↓
それが習慣として、当たり前のことになる
↓
今度はその人が「帰りにくい雰囲気」を作る側に回ってしまう
最初は、「職場の雰囲気のせいで帰れない」と思っていた人が、今度はその
「職場の雰囲気」を作る側にまわってしまう・・・という悪循環です。
また、
「上司より先に帰りにくい」 と思う部下
↓ ↑
「部下より先に帰りにくい」 と思う上司
のように、お互い牽制し合って、残業を延ばしている構図も起こります。
(冗談のような話ですが、本当にある話です。)
「つき残」を減らすためには、こういった悪循環を断ち切ることが重要です。
これには、2つのアプローチがあります。
・ 1人1人が、職場の雰囲気を変えていく
(例) 「残業するのが当たり前」になっている人(特に、上司自身)が、
定時で帰る日を増やしていくなど
・ 職場全体として取り組む
(例) 「全員が定時で帰る日」(ノー残業デー)を、実践してみる
(決めることよりも、徹底することが重要です・・・)
という2つのアプローチです。いずれも、「つき残のない職場づくり」に
つながります。
定時で帰ることに罪悪感のようなものを感じる場合、または、そう感じて
そうな人がいる場合には、これらのアプローチをやってみる、または、
職場で話し合ってみることを、考えてみてはいかがでしょうか。
たいしたものではありませんが・・・、今日の話も含めた、
「考えてみるためのきっかけ」を、ご提供したいと考えております。
(2、3日後に紹介しますので、もう少しお待ちを・・・)
今日の記事作成時間は58分でした。
では、また明日!


Posted by 水口和彦 at 23:55│Comments(3)│TrackBack(0)
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この記事へのコメント
なるほど。「つき残」っていうんですか。初めて聞きました。うちの会社では週に1日定時日を取ることがルールになっています。しかし・・・。こういうルールがあると、みなさんきっかり従うんですよね。そういう私も従っちゃってますが。
本当はもっと定時日を増やせると思うんですが。ただ、限られた時間で仕事をこなすにはそれなりの時間管理テクニックが必要です。定時日を増やすためには、そういうテクニックの習得が先かもしれませんね。
本当はもっと定時日を増やせると思うんですが。ただ、限られた時間で仕事をこなすにはそれなりの時間管理テクニックが必要です。定時日を増やすためには、そういうテクニックの習得が先かもしれませんね。
Posted by 多ぁ忙 at 2008年10月21日 09:46
水口です。
多ぁ忙さん、こんばんは。
説明不足ですみません。「つき残」と短縮したのは、私のオリジナルです。
「つきあい残業」という言葉は、割と聞きますね。
時間管理を身につけてくれる(身につけようとしてくれる)人ばかりなら、そのうち
「つき残」はなくなると思うのですが・・・。職場全体となると、なかなか難しいです。
ですから、習慣を変えるきっかけとして、定時日(ノー残業デー)から入るパターンも、
いいと思いますよ。
多ぁ忙さん、こんばんは。
説明不足ですみません。「つき残」と短縮したのは、私のオリジナルです。
「つきあい残業」という言葉は、割と聞きますね。
時間管理を身につけてくれる(身につけようとしてくれる)人ばかりなら、そのうち
「つき残」はなくなると思うのですが・・・。職場全体となると、なかなか難しいです。
ですから、習慣を変えるきっかけとして、定時日(ノー残業デー)から入るパターンも、
いいと思いますよ。
Posted by 水口和彦 at 2008年10月23日 20:37
うちの部署には隣の部署の作業が終わってから取り掛かる業務を担当している人もいて、その日はいつも残業必至、自分の努力ではどうにもならない別の意味でのつき残が付き物になっています。
その人には悪いけど他の人は自分の仕事が終わったら帰るよう促していますが気兼ねをして中々帰りません。逆の立場となる日もあるからです。
結果、いつもみんながつき残してしまいます。
いくら退社を促しても「そんなこと言っても帰れませんよ〜」と・・・
その人には悪いけど他の人は自分の仕事が終わったら帰るよう促していますが気兼ねをして中々帰りません。逆の立場となる日もあるからです。
結果、いつもみんながつき残してしまいます。
いくら退社を促しても「そんなこと言っても帰れませんよ〜」と・・・
Posted by YYZ at 2015年12月20日 21:27
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