パソコンとICレコーダーで共用できるマイクを探せ!
こんにちは。水口です。
今日はパソコン(とオーディオ)用のマイクの話ですが、話が長いので、
「関係ないな」と思う人は、スルーして頂いた方がよいかもしれません。
■ Skype用にマイクを入手しました
ここしばらく使っていなかったのですが・・・ 最近、またSkypeを使う機会
がありまして、それを機にマイクを物色しております。
(Skype=いわゆるパソコン電話です)
Skypeというと、ヘッドセット(マイク付きヘッドフォン)を使うのが一般的
かもしれませんが、私はヘッドセットはちょっと苦手です。安価なものを
使うと耳や頭が痛くなります・・・。
※ 最近では、Bluetoothで通信する超小型のヘッドセットもありますが、
私は、どちらかというと普通のケーブル付きの方が好みです。有線の
方が安心感があるのと・・・、私のパソコンでは無線LAN&Bluetoothを
オフにした方が、バッテリーの持ちがいいという事情もあります。
どうしたものかな・・・と悩んだのですが、よくよく考えてみれば、私は普段
オーディオプレーヤー用にヘッドフォン(イヤフォン)を使っているわけで・・・
それならマイクだけ追加すればいいわけです。
というわけで、こんなマイクを買ってみました↓
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販売元:バッファローコクヨサプライ
発売日:2008-10-02
おすすめ度:

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これはパソコン用のマイクなのですが、胸元につけて、いわゆるピンマイクの
ようにして使うことができます。
この製品、使ってみるとなかなか良いです。感度も良かったですし、クリップ
はちゃちな造りですが、見かけに反して?いい感じに服に付けられます。
いつものヘッドフォンにこれを追加するだけでいいですから、Skypeする人
には、かなりおすすめと言ってもいいかも。
※ 唯一の難点はコードがちょっと長すぎるところ(実測で185cmほど)。
おそらくデスクトップパソコンで使う前提で、コードを長めにしてるの
でしょう。ノートパソコンでは長すぎる感じなので、余分なコードは
あらかじめ束ねておいた方が使いやすいです。
私の場合、普段からヘッドフォンは持ち歩いているので、このマイクを追加
するだけで通話が可能。マイクは見ての通り小さいので、荷物が増えなくて
助かります。
・・・と、ここまではすんなりいった話でした。。
■ パソコンとオーディオの間にある「越えられない壁」?
上記のマイクはパソコン用におすすめなのですが、それはそれとして・・・
「どうせマイクを持ち歩くなら、パソコンにもICレコーダーにも使いたい」
と思ってしまったんです。ICレコーダーとSkypeを使う人なら、同じように
思うのではないでしょうか。
しかし、実はこれが結構ややこしい話なんです・・・。
というのは、実はパソコン用のマイクと、ICレコーダーなどのオーディオ用の
マイクは、端子の規格が違うんです。
外観上は同じプラグ(3.5mm径)を使用しているのですが、その中の配線が
違います。たとえば、パソコン用のマイクをICレコーダーやラジカセなどの機器、
あるいは音楽用の録音機器やミキサーなどにつないでも動作しません。
(一部に動作するケースがあります。詳しくは後で・・・)
―――――― ここから、ちょっとマニアックな話になります ――――――
(「知らなくていいや」という人は読み飛ばしてください)
まず、一般的な(普通に私たちが使うような)マイクには、
「プラグインパワー方式」というタイプと、そうでないタイプがあります。
※ 業務用では他にもありますが(ファンタム電源を使うタイプなど)、
ここでは割愛します。
そして、現在市販されているマイクは(パソコン用もオーディオ用も)、
プラグインパワー方式が大半を占めます。
※ 「プラグインパワー方式」というのは、マイク端子から音声を受けつつ、
同じ端子を使ってマイクに電力を供給する方式のことです。
ちなみに「プラグインパワーでないマイク」の代表は、ワイヤレスになる
以前のカラオケで使われていたハンドマイクです。このタイプには、
元々電源が不要な「ダイナミックマイク」が多いです。
それ以外の市販されている(特に小型のもの)の多くは、プラグイン
パワー方式がほとんどです(全部とは言い切れませんが)。
パソコンのマイク端子は、このプラグインパワーに対応しているので、
オーディオ用のマイクが使えそうなものですが、実はそうもいきません。
たとえば、私が使っていたICレコーダー用のマイク(ステレオマイク)は、
パソコンに差しても、うんともすんとも言いません・・・。
それは、端子の配置(規格)が違うからです。
オーディオ用のマイクの場合、(マイクが2つ入っている)ステレオなら、
端子が3つある「3極」のプラグを使い、マイクが1つのモノラルなら
「2極」のプラグを使うのが普通です。これはプラグインパワーでも、
そうでなくても同じです。
※ ちなみに、ここで言う3.5mmの3極のプラグは、iPod等で使ってる
ヘッドフォン用と同じ形。2極のプラグは、昔はラジオ用イヤフォン
などによくありましたが、最近はあまり見かけなくなりました。
ところが、パソコンのマイク端子はモノラルなのに「3極」になっていて、
オーディオ用にはない、イレギュラーな仕様になっています。
※ これはWindows系のパソコンでの話です。 Macの場合はマイク端子
ではなくライン入力用になっているものが多いようです。
(大昔には独自規格のマイク端子を付けていた時期もありました)
―――――――――― マニアックな話終了 ――――――――――
で、実際使えるのかどうか、今回いくつか試してみました。
(昔使った、古いICレコーダーまで引っ張り出してみました)
まず、パソコン用のマイク(上記のBULLALOのマイク)を使ってみると、
こんな感じです。
―――――――――――――――――――――――――――――
パソコン用マイク → パソコン(ThinkPad) ○ (当たり前ですが)
パソコン用マイク → ICレコーダー(ステレオ) × (まったく無音)
パソコン用マイク → ICレコーダー(モノラル) ○ (普通に聞こえる)
―――――――――――――――――――――――――――――
という結果でした。
3つ目のICレコーダーはソニー製ですが、入力から再生まで全部モノラルの
古いものです(同じソニーでもステレオだと使えないはずです)。
要するに、オーディオ機器でも、モノラル入力にならパソコン用のマイクが
使える場合があるということです。ステレオだとまずNGです。
※ ただし、(これがまたややこしい話ですが・・・)
オーディオの中でもプラグインパワー方式に関しては、統一された規格
が存在しないそうです。ですから、マイクとレコーダーは同じメーカーを
使ってくれ・・・というのがメーカーの言い分。・・・とはいえ、実際には
メーカーが違っても、たいていは普通に使えるのですが。
(「すべてのメーカーで同様に使えるとは言い切れない」ということです)
「モノラルのオーディオにパソコン用マイクが使える」のは発見でしたが、
ICレコーダーの多くがステレオになっている今では、あまり意味ないかも・・・。
では、逆はどうかというと・・・ (すべてプラグインパワー方式です)
―――――――――――――――――――――――――――――
オーディオ用マイク(ステレオ) → パソコン(ThinkPad) ×
オーディオ用マイク(モノラル) → パソコン(ThinkPad) ×
オーディオ用マイク(モノラル) → パソコン(???) ○
―――――――――――――――――――――――――――――
という結果でした。(3つめは私のテストではなく伝聞情報です)
このステレオマイクは3極プラグのタイプ、モノラルマイクは2極プラグの
タイプです(普通のオーディオ用です)。私のパソコンでは、3極ステレオ、
2極モノラルともにNGという結果でした・・・。
ただ、私のパソコン(ThinkPad)ではダメでしたが、ネット上で見た声では、
2極プラグのモノラルマイクがパソコンで使えている例があるそうです。
(パソコンのメーカーや機種によって違いがあるようです)
※ また、2極→3極の変換プラグを使うといけるという情報もあります。
(私は未確認ですが)
・・・と、話が長くなりましたが、私がもくろんだ
「どうせマイクを持ち歩くなら、パソコンにもICレコーダーにも使いたい」
という望みが潰えそうななか、現れた救世主?がこちら↓
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販売元:オーディオテクニカ
発売日:2008-03-14
おすすめ度:

クチコミを見る
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この製品、モノラルマイクなのですが、パソコンでも使えるように
3極プラグを採用しています。
もちろん、オーディオのマイク端子につないでもOK。
※ 2極のモノラルマイクをステレオのレコーダーにつなぐと、左側にしか
音声が入りませんが、この製品だと両チャンネルにちゃんと入ります。
(もちろん、両チャンネルとも同じ音ですが)
これはステレオのICレコーダーで使う場合に便利です。
実際にパソコンやICレコーダーにつないでみると感度も音質も良好。
なかなか考えられた、使い勝手の良い製品です。
唯一の使いにくい点は、付属のウインドスクリーン(スポンジ製のカバー)が
抜けやすいところでしょうか。本当にあまりにも取れやすいので、私は接着
剤で固定してしまいました。
※ あと、この製品の問題ではないのですが・・・一応、念のために補足を。
パソコンのマイク端子も感度やインピーダンスが統一されているわけ
ではないらしく、すべてのパソコンで同様に使える保証はありません。
(パソコンによっては音量不足になる場合があるかもしれません)
このマイクでダメなら、大半のマイクがダメという気もしますが・・・。
ちなみに、オーディオテクニカは他のモノラルマイクでも3極プラグを採用
しているので、スタンド付きマイクがほしい場合も同社の製品が使えます。
オーディオテクニカさん、やりますね。
・・・話が長くなってしまいました。
そもそも、短くまとめれば
パソコンとICレコーダーでマイクを共有するなら、この製品がいい
という話なんですけどね・・・(汗)
ただ、このマイクの互換性の件はネット上にも情報が少なく、実際に試して
みないと疑問が解消しなかったものですから(だから調べてみたわけです)、
この情報が誰かの参考になることもあるかと思い、書いておきました。
ちなみに私が電気系の話に割と詳しいのは、昔けっこう好きだったからです。
(大学の専攻は、電気とはほぼ無関係の化学なんです)
今日の記事作成時間は70分でした。
では、また明日!


Posted by 水口和彦 at 23:55│Comments(0)│TrackBack(0)
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