「成功した姿を想像する」とうまくいくの?
こんにちは。水口です。
こんな記事がありました。
「空想食べ放題」で食欲減退? =チョコとチーズ、30回で効果―米大学が実験
(時事通信) - Yahoo!ニュース
(『』内は引用です)
『 好物を思い浮かべると通常は食欲が高まるが、その好物を口に入れ、かみ、
のみ込む様子を30回も繰り返し想像すると、実際に食べ放題になっても食が
進まない―。米カーネギーメロン大の研究チームが一口サイズのチョコレートと
チーズで実験した結果を25日までに米科学誌サイエンスに発表した。
研究チームは「脳にとって、実際の体験と想像上の経験の差は思ったより
小さいかもしれない」として、この方法が不健康な食べ物や薬物の摂取量を
減らすのに応用できる可能性を指摘。ダイエットにも使えそうだが、想像した
のとは別の食べ物では食欲減退効果が表れないという。
実験は想像してから食べ放題にする形で、約40~70人に参加してもらった。
チョコ(1個0.8グラム)を食べる様子を3回想像した人が実際に食べた量は
平均8グラムだったが、30回想像した人は4グラムだった。チーズ(1個4.5
グラム)でも3回想像した人は平均11グラム、30回想像した人は6グラムと、
同様の結果となった。
一方、チョコを食べるのではなく、ボウルに入れる様子を想像した場合、3回
では食べた量が平均4グラムだったが、30回では7グラムと、かえって食欲が
刺激された。 』
(上記記事より引用)
という記事です。ちょっと面白いです。
自分の好物の匂いをかぐと、食欲が刺激される。
でも、それが度を超すと、逆に食べたくなくなる。
という現象は、経験したことのある人も多いと思います。
よく「においだけでお腹いっぱい」なんていいますね。
それと同じことが、(匂いや味などの五感でなく)想像だけでも起こり得ると
いうことですね。「想像だけでお腹いっぱい」という感じでしょうか。
実際に匂いや味を感じなくても、想像することによって脳の同じ部位が働く
という話もありますから、上記の結果も想定内かなと思いますが、こういうの
をちゃんと実験で確認することに価値があるわけです。
さて、上記のニュースを聞いて、私が思い出したのは、いわゆる「成功法則」の
類の一つとして、
自分が成功した姿を思い浮かべる
ことが良い結果を生むといわれることがあります。
(いわゆる「自己啓発系」の話に割とよく出てきます)
でも、これって何度も想像していると・・・、
「想像だけでお腹いっぱい」になったりしないんですかね・・・?
ちなみに、成功した姿を思い浮かべる方式の検証として、
学生(の試験勉強)に対して、実験した話があって・・・
その実験では、「思い浮かべた」人たちの成績の方が悪かったそうです。
これも想像しただけで満足してしまったのでしょうかね・・・?
(この話の詳細はこちら↓の本にあります)

著者:リチャード・ワイズマン
文藝春秋(2010-01-26)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る
今日の記事作成時間は25分でした。
では、また明日!


Posted by 水口和彦 at 23:55│Comments(2)│TrackBack(0)
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この記事へのコメント
脳機能学者の苫米地さんの著書に記事ありました
「成功イメージは実際に経験したことになり満足してしまうんで
いつまでも成功しなくなる」そうですよ
成功までモチベーション上げて行動しないと駄目と言われてます
参考までにでした
「成功イメージは実際に経験したことになり満足してしまうんで
いつまでも成功しなくなる」そうですよ
成功までモチベーション上げて行動しないと駄目と言われてます
参考までにでした
Posted by なな at 2011年01月02日 09:00
水口です。
ななさん、情報ありがとうございます!
イメージだけで「満足してしまう」というのは、上記の話とも一致しますし、
納得のいくところもありますね。
いわゆる「成功法則」系の話では「自分にはできないという思い込みを無くす」ことが
重要だと言われていて、それもいくらか理解できるのですが・・・
その効果は限定的なものであり、しかも(空想だけで満足するという)弊害もある。
というのが、実際なんでしょうね。
余談ですが、私個人としては「思えば実現する」的な考え方が嫌いというわけではなく、
フィクションとしては好きな作品もあります。
(たとえばリチャード・バックの『イリュージョン』という作品)
しかし、検証可能ではない事例を持ち出しながら、あたかも事実のように語る本、
しかもビジネス書として出ている本は、好きではないですね・・・。
ななさん、情報ありがとうございます!
イメージだけで「満足してしまう」というのは、上記の話とも一致しますし、
納得のいくところもありますね。
いわゆる「成功法則」系の話では「自分にはできないという思い込みを無くす」ことが
重要だと言われていて、それもいくらか理解できるのですが・・・
その効果は限定的なものであり、しかも(空想だけで満足するという)弊害もある。
というのが、実際なんでしょうね。
余談ですが、私個人としては「思えば実現する」的な考え方が嫌いというわけではなく、
フィクションとしては好きな作品もあります。
(たとえばリチャード・バックの『イリュージョン』という作品)
しかし、検証可能ではない事例を持ち出しながら、あたかも事実のように語る本、
しかもビジネス書として出ている本は、好きではないですね・・・。
Posted by 水口 和彦 at 2011年01月04日 11:40
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