2011年03月25日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「計画停電の計画者」にわかってほしいこと


こんにちは。水口です。

「計画停電」に対する不満があちこちにくすぶっているような気がする昨今
です。「無計画停電だ」なんて揶揄されたりして・・・。

たとえば、「計画停電なのに停電しなかった」という文句は、言うべきでは
ありませんよね。東京電力だって「できれば停電しない方がいい」と考えて
調整しているわけですから。

ただ、私は、どうしても要望を言いたいところがひとつだけあるんです。
おそらく、多くの事業所(の経営者や担当者)が思っていることです。


こんな記事がありました。

25地域割り 25日に発表へ NHKニュース

『』内は引用です)

『東京電力は管内で実施している計画停電で、停電する地域を分かりやすく
するために第1から第5グループ、それぞれで市区町村をさらに5つに分け、
停電の対象を細かく示すことにしており、25日の昼をめどに25の地域割りを
発表することにしています。

東北関東大震災を受けて電力の需要を抑えるために今月14日から実施して
いる計画停電で、東京電力は、管内を第1から第5グループに分けて3時間
程度ずつ、電力の供給を止めていますが、対象のグループの中でも市区町村
によっては停電が実施される場合とされない場合があり、自分の住む地域が
停電になるのかどうか、分かりにくいという指摘が多く寄せられていました。
このため、東京電力は第1から第5グループそれぞれで市区町村をさらに5つ
に分けて、停電の対象を25の地域で細かく示すことになりました。具体的には、
各グループに含まれる市区町村を、例えば、AからEの5つに分けて、第1グルー
プで停電を実施する場合、対象となる地域を「第1グループのAとB」などと示
します。東京電力は25の地域割りを25日の昼をめどに発表し、26日の計画
停電から、この方法で公表することにしています。』

                                   (上記記事より引用)

この記事にあるように、地域割りを細かくして割り当てることによって、
地域ごとの「停電する(かも)」「停電しない」の予定をアナウンスするのは
いいことだと思います。


しかし・・・、

多くの(計画停電対象の)事業所にとって現在問題なのは・・・
そこじゃないと思います。

それよりもむしろ「先が読めない」ことの方に困っているはずです。

たとえば、現時点(3/25)で発表されている計画停電のスケジュールは、
3/31までです。

その先の予定は「おそらく、このままのローテーションが続くだろうな」と予想は
できるものの、正式な発表があるまではなんともいえません。


たとえば、私にセミナーを依頼してくださっている、ある事業所も「計画停電
の予定が分からないので予定が立てられない」と嘆いています。
(たとえば、4月や5月に開催するとしても、停電の予定がわからなければ、
 開催日時が決められない。つまり、実質的に参加者を募集できないのです)

私自身はスケジュールを合わせて行けばいい話なので、そう困りませんが、
主催者側はとても困っているので、気の毒なんですよね・・・。

同様に、停電の予定に合わせて操業(営業)時間を調整している工場や飲食店
なども困っていると思います。現状では、従業員のシフトを組むにしても、
直前にバタバタしながら組むしかないはずですから・・・。

工場の操業計画も見通しが立たないし、飲食店の営業計画も立てにくい。
こうした状況は仕入れや資金繰りにも影響しますし、もしかしたらこれが
原因で倒産する企業が出てくるかもしれません。
(震災による需要減で倒産する企業がある程度出てくることは避けられない
 のかもしれませんが、「停電のスケジュールが出ないこと」が、さらにそれに
 拍車をかける・・・という状況は避けてほしいです)

また、従業員のシフトを直前まで決められないので、そこに勤める人自身も
(プライベートを含めた)先のスケジュールを立てられません。


これでは産業に与えるダメージが大きいですし、そこに勤める人もだんだん
疲弊してくるでしょう。

もちろん、皆さん「仕方ない」「協力しよう」という気持ちはあるでしょうけど、
それに甘えていてはいけないのではないでしょうか。


ですから、東京電力が今やるべきなのは・・・

  (大枠のグループ分けだけでもいいので)
  少なくとも4月末までの停電の計画を発表すること

だと思います。

この意見は、対象地域で何らかの事業所を運営している人なら分かって
もらえると思います。

「計画に入っていたけど、停電しなかった」というのは、この際仕方ないこと。
そこさえ割り切れば、先のスケジュールを出すこと自体は難しくないはずです。

まずは「停電する(かもしれない)スケジュール」を1ヶ月先まで決めて出すこと。
今、それが必要とされていますし、できるだけ早く出してほしいと思います。


※ 理想的には、(比較的規模の大きい事業所については)事業所ごとに
  稼働日を分散させるなりしてシフトを組んで電力需要を分散してもらい、
  「計画停電なし」で運営できるようになればベストです。

  しかし、これはすぐには難しいでしょう(企業個別に交渉が必要なので)。
  それはそれで仕方ないので、とにかく先の予定を立てられるようにすべきで、
  (少なくとも)1ヶ月先までの計画停電の予定を発表すべきだと思います。



今日の記事作成時間は28分でした。
では、また次回!


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Posted by 水口和彦 at 18:30│Comments(2)TrackBack(0)

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この記事へのコメント
おっしゃる通りだと思います。
事業の運営だけではなく、例えば私は営業ですが
お伺いする際に停電だと、ご迷惑になるので
発表時に調べて、停電に当たるとリスケをする事になるわけで。
結果として、先方にもこちらにも余計な手間と負担がかかる。
キャンペーンやイベントごとの開催などもしかり。
世間一般のスケジューリングが、いろいろと滞る事になりますよね。。。
Posted by うずら at 2011年03月25日 19:02
水口です。
うずらさん、コメントありがとうございます。

なるほど。おっしゃるように営業のアポイントメントも困りますよね。
キャンペーンやイベントもそうですね。(私の仕事も同じです・・・(涙))

今は緊急時、我慢のときだと思っている人が多いと思いますが、
これが続くようだと、いろんなところで不都合が出てくるわけで・・・
復興のためにも良くないですよね。

今日の時点では4/1(金)までしか予定が出ていないですが、
できるだけ早く、先の予定まで出してほしいものです。
Posted by 水口 和彦 at 2011年03月27日 22:15
 

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