2007年02月02日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

明日から使える”仕事術”スペシャルの話


こんにちは。水口です。

今日はテレビの話題(再放送情報あり)です。


■ 「明日から使える“仕事術”スペシャル Part2」 の話

NHKで放送されている「プロフェッショナル 仕事の流儀」 という番組、
色々な方の仕事ぶりが紹介されていて、面白い番組です。

いつもは、1回に1人の方を紹介するのですが、昨日の放送は
「明日から使える“仕事術”スペシャル Part2」 と題して、
これまでに放送された方の「仕事術」 がいくつか紹介されています。

“仕事術”スペシャル Part2の概要はこちらにあります。
(NHKのサイトです)


■ 飯塚哲哉さんの時間活用術

この番組の中で、半導体設計のベンチャー企業を経営している
飯塚哲哉さんの時間活用術が紹介されていました。

それは、「 1R2E3S 」 だそうです。

1人の人(Resource)が、
2つの仕事を実行(Execution)しつつ
3つのアイディア(Study)を考える

というものです。

仕事の中で、ちょっとした待ち時間や半端な時間が出来てしまうことがある。
2つの仕事を並行してやれば、そういう時間にもう1つの仕事が出来て、
時間が無駄にならない。

また、次の仕事に結びつけるための3つのアイディアを並行して育てていくように
すれば、他の仕事をしているときに良いアイディアが得られることがある。
(だから、メモがとても重要)

というお話でした。


どうですか? この話にあなたはピンと来るでしょうか?
このやり方は、ピンと来る方、来ない方、両方いると思います。


まず、仕事を並行して行うのは、すでに実践している方も
多いのではないでしょうか。

必要に迫られると、誰でもそうなってくる傾向がありますから、
私はむしろ、やりすぎには注意してほしいと思ってます。

  純シングルタスクは、時間効率は確かに悪いですが、
  マルチタスクのやりすぎにも気をつけた方がいいということです。
  (特に集中力が必要な仕事の場合はそうです)

  「2つ」やるというよりは、一度に手をつけるのは「2つ」に絞る
  と考えた方がいいのかもしれませんね。



さて、もう1つの「3S」 の方ですが、これは仕事の内容によって、
受け止め方がまったく違うと思います。

例えば、私の場合、今はこの考え方はしっくりきます。
(というか、同じことを実行しています)

  例えば、ブログやメルマガに書く話のアイディアは、仕事中に
  得られたものがほとんどです。それをメモしておいて、後で書くわけです。
  また、新しい製品のアイディアも同じです。


しかし、以前の仕事の場合は、あまりそういうことはありませんでした。

これは仕事の種類による違いです。

・取りにいく・仕掛ける仕事 (営業など)
・作り出す仕事 (研究者や経営者など)
 
の場合は、次のアイディアを暖めることは、とても大事な仕事です。
しかし、私の前の職場のように、

・降ってくる仕事

が多い場合は、あまりそういうことはありません。
仕事が無くなって困ることは、まずありませんから。

(ただ、仕事のやり方や職場環境を改善するための
 アイディアを考えたりすることはありましたね。)

自分の仕事を振り返ってみて、使えそうならこの「3つのS」 を
意識してみてはいかがでしょうか。


■ 茂木健一郎さんの仕事術

この回は、いつもはインタビューする側である、
茂木さんの仕事ぶりも紹介されていました。

詳しくは、↓こちら、または再放送を見て頂けると分かると思います。

“仕事術”スペシャル Part2の概要はこちらにあります。

音楽の使い方や朝の過ごし方に特徴がありましたね。

「音楽ほどインスタントに感情の気分転換ができるものはない」
という言葉は印象に残りましたね。

また、起きたら即、仕事をし、その合間に身支度をする。
という行動が面白いかったです。

私も似た行動を取ることがありますが、こんなに徹底してないですね。
面白いです。


この回は、次の時間に再放送があるそうです。
“お知らせ(再放送情報)はここにあります

2月5日(月)午後4:05〜、
  8日(木)午前1:10〜 (総合)


私が個人的に一番興味を持ったのは、ローソンの新浪さんが
実践している「危機管理術」 でした。

ノートの話(ぜひ見てみてください)は、「ここまでやるか」と驚きました。
「こんな上司がいたらいいな」 と思う方も多いかもしれませんね。





こういう「時間活用術」 的なものを見ると、昔の私なら
「やってみようか!」 または、「ここまではやらんわ!」という感想でしたが、
今は、それぞれの方の仕事の内容や性格が垣間見えるので、より興味深いです。

誰でも同じようにやればいいというわけではありませんが、
気に入ったものを試して、良かったら続けてみるのもいいかもしれませんよ。



では、お急ぎの方は素通りを ・・・
5秒頂けるという方は、1回クリックを!!
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今日の記事作成時間は40分でした。

では、また明日!

  

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Posted by 水口和彦 at 23:42Comments(0)TrackBack(0)
2006年12月16日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「時間をもらう」 話の訂正と、続きの話です。


こんにちは。水口です。

今日は昨日の話の続き、というか訂正を含んだ話です。


昨日の記事で、「時間をもらう」 という言い方が変、という
話をしましたが、これは訂正させてください。

「時間をもらう」 ことが変。ではなくて、
「人の時間をもらって、自分の時間を増やす」 という言い方が変。
という主旨だったんです。


■ 「時間をもらう」 の違い

昨日の記事では、 「人の時間をもらう」という考え方に
違和感を感じるという話をしました。

「仕事を手伝ってもらう(一緒に成し遂げる)」 のなら分かるけど、
「人の時間をもらって、自分の手柄にする」 のはいかんだろう。

という話です。


しかし、これ以外にも「時間をもらう」 ことはありますね。
(makotoさん、ありがとうございます。)

・人に何かを教えてもらったり、協力してもらうこと
 (時間を「割いて」もらうこと)

・人に自分の提案を聞いてもらうこと
 (「ちょっとお時間を頂けないでしょうか?」 というやつです。)

これらも、「時間をもらう」 ことです。


これは、「自分の目的のために時間を使ってもらう」 という意味ですね。
自分の目的(プロジェクト?)に「参加してもらう」 という感じもあります。

こういう形で「時間を頂く」 ことはよくありますし、
これなくしては、物事が進まないことも多いですから、
とても大事なことですね。

例えば、あなたにこのブログを読んで頂いていることも、
「読む時間」 を頂いていることになります。

そうやって、いつも時間を頂いているのに、『 「時間をもらう」 は変だ。 』 という
発言は不適当でした。申し訳ありませんでした。

(昨日の記事は、修正追記いたします。)

このブログは、「頂いた時間」 に値する情報や知恵、ヒントが
得られるよう、これからもがんばっていきますので、よろしくお願い致します。


■ 「人の時間」 について

では、「人に時間を使ってもらう」 ことについて、
ちょっと整理しておきます。

昨日書いたものも含めると、「人に時間を使ってもらう」 ということには、
まず、次の2つがあります。

・「自分がやりたいけどやれないこと」 をやってもらう

  「仕事を頼む」 のが、これです。

  自分の目標(あるいはチームの目標)を達成するために、
  臨時チームに参加してもらうというイメージです。

  これは経営者が従業員にお願いしていることでもありますね。


・自分と一緒に過ごしてもらう

  主に自分の目標や提案を進めるために、時間を使ってもらうことです。
  「時間を頂く」 という言い方をしますね。

  何かを教えてもらったりすることや、相談事、
  話を聞いてもらうことが、これですね。

  「仕事をまかせる」 のではなく、一緒に過ごす時間です。
  「ちょっと自分に付き合ってほしい」 ということです。

  これも、違う面で協力して頂いていることになりますね。


これらは、当然「あり」ですね。

しかし、「人の時間をもらって、自分の時間を増やす」 という言い方になると、
とても変な感じがするんです。エゴイスティックに感じます。


結局、私が感じていたことは、

「自分の時間を増やすことが目的で人を使う」 → おかしい!

「自分がやりたいことに協力するのに時間を使ってもらう」 → OK!

ということですね。


この2つの違いは、

・前者だと、自分の時間の価値 > 人の時間の価値 というイメージになる。

・後者は「共感」 がある。または、「共感を得る」 ことを目的にしている。
 (前者には「共感」 がない。)

ということだと思います。



と、頭を整理していて気がつきました。

「人に時間を使ってもらう」 という行動のカギは、
「共感」 というキーワードで表せるような気がします。

リーダーシップに優れた人は、共感を得る能力が高いと言われています。
それと同じことですね。


では、共感を得るためには、どうすればいいのでしょうか?



・・・これは宿題にさせてください (笑)

ひとつ、私が感じていることがあるのですが・・・、
少し頭を整理してから、また書くことにします。



  これをクリックすると、少なくとも私との共感は得られるかも・・・(笑)
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  現在2位です!ありがとうございます。


今日の記事作成時間は、62分でした!

  
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2006年12月15日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「人の時間をもらって、自分の時間を増やす」 って、変だと思いませんか・・・? 


こんにちは。水口です。

今日は「人に頼む」 ということについての話です。

時間の使い方について書かれた本には、
必ずといっていいほど、よく出てくる話ですね。


■ 最近、変に思うこと

「抱えきれないほどの仕事に振り回されないように、
人に頼めるものを選んで、人にまかせましょう。   」

という話は、よく聞くと思います。


この話は、80年代、90年代のアメリカ発の時間管理本によく出てきます。
(エグゼクティブ層を対象にした本が多いです。)

アイゼンハワー大統領が実践していて有名になったという説があるくらい、
古くからある考え方です。


私自身も、この考え方は正しいと思っていますし、
そういう内容をよく紹介します。

しかし・・・、最近変だなと思うことがあるんです。



この考え方と同じようで、ちょっと違うことが書かれているのを
目にすることがあるんです。

例えば、先日ある雑誌に「人の時間を上手に奪う」 という意味の
タイトルが書かれていて、一瞬目を疑ってしまいました。

「奪っちゃいかんだろ・・・」 と私は思うのですが、
あなたはどう思いますか?


「時間を奪う」 はひどすぎるとしても、「時間をもらう」 という書き方は、
時々目にすることがあります。

  追記:正確には、「時間をもらう」ではなく、
    「人の時間をもらって、自分の時間を増やす」という書き方のことです。
    (以下、修正しました。)


私はこう聞くと、ちょっと引っ掛かかってしまいます。

何が引っ掛かるんだろう? と、最初は自分でも
よく分からなかったのですが、それが分かりました・・・。


■ 「人の時間をもらって、自分の時間を増やす」 という発想は
  変だと思いませんか?


「仕事を人に頼む」 のと、「人の時間をもらって、自分の時間を増やす」 のは、
同じことでしょうか?

仕事を人に頼むことで、自分に時間ができるのなら、
結果的には同じと言えば同じです。

しかし・・・、考え方としては随分違うような気がします。
ちょっと比べてみましょう。


・仕事を人に頼むという考え方

   自分の時間では足りないくらい仕事がある。
       ↓
   だから、人に頼む

 という考え方は、

   自分がやりたいことがあるけど、自分だけでは時間が足りなくなる。

 という状況です。だから人にお願いするということです。

 これは、その人に(一時的だとしても) 自分のチームに入ってもらって、
 一緒にアウトプットを出していこう、という考え方だと思います。

 古い本では、「人に頼む」 ことと、「権限委譲」 が
 一緒に語られていることが多いです。

 これも、チーム的な協力関係を築くことが念頭にあると思います。

 自分ができないことを代わりにやってもらいますが、
 その成果は、チームとしての成果ということです。


これと、似ているけど違うのが、
「人の時間をもらって、自分の時間を増やす」 という考え方です。

(追記:ここも訂正しました。これ以降もです。)


・「人の時間をもらって、自分の時間を増やす」 という考え方

この「時間をもらう」 は、「目的が決まっていて手伝ってもらう」 というよりは、
「自分の時間を作るために人を使おう」 と聞こえます。

極論すれば、

「うまく人に頼むことが出来たら、
 空いた時間は何に使おうが、自分の自由 」
 
というニュアンスが感じられないでしょうか。

そもそも、「もらう」 というのは、「自分が得をする」 というニュアンスもあります。

「人をうまく使って、手柄は自分が独り占め」

ということでしょうか・・・。
だとしたら、絶対一緒に働きたくないタイプですね・・・(笑)



この2つの差が、分かって頂けるとうれしいのですが・・・。

私は、「自分の時間を作るために人を使おう」 という表記に
すごく違和感を覚えたのは、このようなニュアンスの差だったんです。

ということに、最近あらためて気が付きました。

これは、意見が分かれるかもしれませんね・・・。
あなたはどう思いますか?



『 「頼む」 と「もらう」 は違うよねー。 』 という方は、
ぜひ ↓ ワンクリックを!

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  最近、上位に食い込んでいます。ありがとうございます。



今日の記事作成時間は、45分でした!


(12/16 追記)
この記事は当初、「人の時間をもらって、自分の時間を増やす」
という意味のつもりで、「時間をもらう」 という表記をしていました。

しかし、「時間をもらう」というのは、自分の時間を増やす以外に、
「自分の話を聞いてもらう」 といった場合にも使う言葉でしたので、
訂正させて頂きました。

変な書き方をして、申し訳ありませんでした。
  
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Posted by 水口和彦 at 23:55Comments(2)TrackBack(0)
2006年11月27日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「罪を憎んで人を憎まず」 ではダメ! という話


こんにちは。水口です。

昨日の記事でも書いたように、私は、手順やルールを作ることが、
仕事の生産性を高めるために役に立つと考えています。

手順やルールというのは、仕事の「やり方」 や「仕組み」 ということです。
ホワイトカラーの仕事でも、「やり方」 や「仕組み」 が重要なんです。


今日は、それに関連して、「罪を憎んで人を憎まず」 の話です。

「罪を憎んで人を憎まず」 ・・・ いい言葉ですけど、
仕事の仕組みを考える上では、これでは不足しているんです。


■ 「人」 を憎むとどうなる・・・?

例えば、仕事上のことで、何か問題が発生したとします。

あなたが管理職で、部下を持っています。
そして、その部下の失敗で問題が発生したケースを考えてください。


この場合、部下が失敗したことに対して、

「なぜだ!」 「なぜ言ったとおりにできないんだ!」
「しっかりしろ!」

と叱責すれば、自分の怒りはおさまるかもしれませんし、
管理監督の義務を果たしたような気もします。

これは「人」 を責めている例ですね。

これは、同じ失敗を再発させないという観点で見ると、
あまり効果がありません。

正確に言うと、ある程度の効果はありますが、長続きしません。
 (もちろん、部下のメンタル的にも良くありません。)

当事者は、「次からは気をつけよう」 と思いますし、
周りも「自分も気をつけよう」 と考えます。

これは、なかなか長続きしないものですし、
逆に萎縮しすぎて力を発揮できなくなる場合もあります。

管理者として「人」 を責めるのは、ストレス解消には良くても
(周りはよくないですが・・・(笑) ) それ以外にあまり良いことはありません。

   ※ ただし、これは「失敗」 についての話です。
     悪意があって「悪さ」 をする人に対しては、
     厳しい対応を取るべきなのは、言うまでもありません。


■ 「罪」 を憎むとどうなる・・・?

では、問題や失敗が起こったときに、
「人」 ではなく、「罪」 を憎むとどうでしょうか。

「人」 ではなく、それが起こった状況、起こった原因に
ついて、見ていくわけです。


何か失敗が起こる場合には、必ずその原因が存在します。

そして、「今回こんな問題が起こったから、次からはここに気をつけよう」
と周知徹底させることは、それなりの効果があります。

しかし、次にまた別の問題が起こり、さらに別の問題が起こり、とくり返していくと、
そのうちに「気をつけないといけないこと」 だらけになってしまいます。


「○○に気をつけろ」 「□□に気をつけろ」 ・・・ と、
気をつけることばかり増えていくのは、手かせ足かせを増やすようなものです。

「気をつけないといけないこと」 が増えるほど、ストレスが高くなりますし、
古いものから順に、風化していきます。

そして、忘れた頃にまた同じ問題が起こるのです。

  ※ 余談ですが・・・
    これと似ているのが、「自己啓発マニア」 的な人です。
    本を読んで「これはいい」 「これをやろう」 と思うのはいいとしても、
    次から次へ新しいことを聞いたり読んだりするうちに、古いものから
    順に風化していってしまいます。これでは、自己満足に過ぎません。
    (もちろん、「何もしない」 よりはマシだと思いますが・・・。)


■ 「罪」 を憎まず、「やり方」 を変えること

「罪を憎んで人を憎まず」 という考え方は、
「人を憎む」よりも前向きな考え方です。

しかし、「罪」 の部分(起こった問題や失敗) にフォーカスすると、
「○○に気をつけよう」 「次はしっかりやろう」 と考えてしまいがちです。

これは、仕事のやり方でもそうですし、実は時間管理でも同じですが、
「気をつけよう」 は長続きしないものだと考えてください。

「気をつけよう」 ではなく、「やり方をどう変えるか」 と考えるべきです。

そういう意味で、「罪を憎む」 のは、良くないんです。
「罪」 も憎まず、「やり方」 を変えるべきなんです。


失敗が起こる場合、そこには必ず原因があります。
そして、その原因は仕事の「やり方」 の中にあります。

もちろん、同じ状況でも、失敗する人としない人はいます。
危険な状況を察知して、気をつけることが出来る能力には
個人差があります。

こうした能力が高いに越したことはありませんし、こうした能力を
高めるよう、継続的に教育していくことも重要です。

しかし、問題が起こった場合、仕事の「やり方」 や「仕組み」 を変えようとする
視点が無ければ、またいつか同じことをくり返す可能性が高いんです。

  (ちょっと余談的な話です)
  時間管理の場合は、もっと悲惨です。

  「○○に気をつけろ!」 「□□を考えろ!」 ということばかりの
  時間管理は、忙しくなって注意力が落ちたときに問題が起こります。

  一番時間管理が必要な忙しいときに、問題が起こりますから、
  たまったものではありません・・・。



「罪を憎んで人を憎まず」 よりも、

「人を憎まない」、「罪も憎まない」、その代わり「やり方」 を変える

という考え方が重要です。


そして、この考え方は、「人」 の場合だけでなく、
「自分」 の場合も同じです。

「時間管理や自己管理でうまくいかなかったときに、
 自分を責めないでください。」

ということを、私はあちこちで書いたりしゃべったりしていますが、
それには、こういう意味があったんです。


「時間の使い方がうまく出来ない」 と感じている方は、自分を責めるよりも、
自分の「やり方」 を具体的に変えてみてください。

・手帳を使っていないなら、手帳を使ってみる

・手帳を使っているなら、使い方を変えてみる
 (メルマガや本で書いたように、「手帳は常に開いておく」というのが
  とても効果的です。「すぐ書く」「すぐ見る」ための工夫です。)

・手帳がうまく使えないなら、手帳を変えてみる
 (もちろんPROFETもおすすめです。)


昨日の記事の「決める・守る・直す・守る」 にもつながる話です。)



この話は、仕事(というか・・・生き方? ) 全般につながる話で、奥が深いです。
今日はここまでとしておきまして、また機会を見つけて考えてみたいと思います。

今日の話に、何か感じるところのあった方は、
ワンクリックで投票 (↓) をお願いします。

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今日の記事作成時間は、65分でした。

  
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Posted by 水口和彦 at 07:24Comments(0)TrackBack(0)
2006年11月22日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

計算で時間管理が出来ない理由と、人の脳を活かす時間管理の方法


こんにちは。水口です。

今日は、一昨日昨日の話に関連した話です。

昨日、 人は完璧に合理的に計画を立てることはできない
という話をしました。今日は、その理由の話です。


■ 「合理的」 の定義


ここでいう「合理的」 は(昨日も書きましたが)、

時間の使い方に対して「合理的であること」 とは、「経済合理性」と同じように、
できるだけ少ない時間で、できるだけ多くの成果を上げようとすること
(費用効果的に、効率の良い時間の使い方をするということ)

と考えます。

  ※仕事はそういう合理性だけでは面白くないんじゃないか? 
  ※仕事とプライベートはどう比較するのか?

という議論はあるべきだと思いますが、今回は考えないことにします。


■ 「時間の投資収益率」 という考え方


さて、「合理的に時間を使う」 ということは、

 時間のインプットに対して、アウトプットが最大になる最適解を得る

と言い換えることが出来ます。

お金の話で言うところの「投資収益率」 を最大化するということです。

そして、お金の話(投資の話)と同じように、時間の使い方でも
「リスク」 について考えなければいけません。

進めていた仕事が、アウトプットに結びつかないことは、必ずあるものです。

  例を挙げれば、ある顧客向けの営業活動に時間を使っても、
  結局受注に結びつかなければ、アウトプットは無しです。

  次回につながる要素があれば、アウトプットはゼロではありませんが、
  当初期待したアウトプットに対して、非常に小さくなってしまうことには
  変わりありません。


■ 「やるべき指数」 を定義する


これらの要素を考慮して、それぞれのタスクを考えます。
※ この「タスク」は、広義のタスクです(アポイント・タスクの両方を含みます)。


各タスクにそれをやるべきかどうかを表す、「やるべき指数」を定義するとしたら、


 やるべき指数 = (期待されるアウトプット/時間のインプット)×達成可能性


という式で表すことができます。

時間のインプットは、実際に使う時間です。

アウトプットは、それをやることで得られるリターンです。

   このリターンには、プラスのもの(何らかの利益を得るもの)以外に、
   マイナスを防ぐもの(損失を防ぐためのもの)があります。
   この場合は、防げた損失額をリターンとして考えることにします。

達成可能性は、その時間投資がリターンに結びつく可能性です。
 これは、外的要因にも影響されます。


■ 「手持ち時間」 という制約条件もある


もう一度、式を出します。

 やるべき指数 = (期待されるアウトプット/時間のインプット)×達成可能性

この「やるべき指数」 は、各タスクごとにあります。


そして、手持ち時間(リソース:資源)の中にタスクを組み込みます。

 時間のインプットの総和 ≦ 手持ち時間   

という制約を満たしながら、

 「やるべき指数」の総和が最大化した状態

 (追記 : 正確には[やるべき指数×時間インプット] の総和  )
 (      = [期待アウトプット×達成可能性] の総和でした )

を得るのが、「合理的」 な時間の使い方というわけです。

ちょっと無味乾燥な感じもしますけど・・・(汗) 
理屈の上ではこうなるわけです。


■ 「やるべき指数」 は時間に対して一定ではない


もう一度、個々のタスクについて考えます。

 やるべき指数 = (期待されるアウトプット/時間のインプット)×達成可能性

ここで、さらに問題をややこしくするのが、この式の中のそれぞれの項目は、
時間に対して一定ではないのです。


例えば、アウトプットの場合、

・そのタスクの期限内は、アウトプットが一定の場合 もあれば、
・明確な期限が無く、アウトプットが減少していく場合 もあります。

  後者の例としては、同じ製品を開発しても発売が遅れれば、
  競合他社にシェアを奪われる(リターンが減る)という状況があります。

アウトプットは、時間に対して変化するのです。


同様に、インプットも変わります。

・時間に対して必要インプット量が変わらない場合 もあれば、
・期限間近では、必要インプット量が高くなる場合  もあります。

  後者の例としては、期限ギリギリにバタバタ仕事をやると、あちこちに確認や
  根回しの電話をいれたり、交渉したりという時間が取られるという状況です。
  (期間は短いけど、投入時間(手間)が多くなります。)


また、達成可能性も変わります。

・達成可能性が一定の場合 もあれば、
・時間とともに達成可能性が減っていく場合 もあります。

  後者の例は、ある顧客へ営業をかける場合、競合他社に遅れると
  受注を得る可能性が減ってしまうという状況です。


つまり、

 やるべき指数 = (期待されるアウトプット/時間のインプット)×達成可能性

の式は、

 やるべき指数 = [期待アウトプット(t)/時間インプット(t)]×達成可能性(t)

となります (※ (t)は時間の関数という意味です)。
そして、それぞれの時間の関数は、各タスクごとに異なります。


■ 「計算」・「定量化」 はあきらめましょう。 しかし・・・


ややこしい話をしてしまいましたが、私が言いたかったことは・・・、
時間インプットに対してアウトプットを最大化しようと計算するのは、
非常に複雑だということです。


しかし、昨日述べたように、人間の脳は素晴らしい能力を持っています。

「この2つのタスクのうち、どちらを先にやるべきか?」

という命題に対しては、複雑な要素を総合して答えを出すことができますし、
間違えることは、あまりありません。

ただし、確かな答えを得るためには、選択肢を絞っておくことと、
適切な制約条件を与えることが必要です。

「今日は、あと1つしかできない。どちらをやるべきか?」

と考えた方が、人の脳は、より的確な答えを出してくれるのです。


■ 時間管理で重要なこと


ですから、時間管理(の中のタスク管理) では、

・自分の手持ちのタスクを一ヶ所に集める
 (タスクを忘れない・すぐに確認できる)

・タスクは日付別に整理する
 (日付別に整理 → 選択肢を絞るということ)
 (手持ち時間の制約条件と合わせて考えられるようにする)

といったことが重要なのです。

  (逆に、タスクにA・B・Cなどの中途半端な「重要度」 を
   付けることには、ほとんど意味がありません。 )
 

これが、人間の苦手なところは手帳にまかせて、
得意なところは人間の能力を活かすためのポイントです。

「選択肢を絞る」 「制約条件と合わせて考える」 ためには、
他にも方法があるかもしれませんが、現時点ではこの方法が
ベストだというのが、私の見解です。


  (補足説明)
  「タスクは日付別に整理する」 というのが、あまりピンと来ない方も
  いるかもしれませんので、ちょっと説明しておきます。

  自分の「やること」 を、日付別でなく、ひとまとめのToDoリストにすると、
  いろいろ問題が多いのです。例を挙げると・・・

  ・どれから手をつけるべきか判断を間違えやすい
   → 選択肢が多過ぎるため、人の頭では判断しにくい

  ・このタスクは、本当にやるべきか、やるべきでないかの判断に迷う
   (あれもこれもやれそうな気がしてしまう)
   → 手持ち時間の制約と関連付けられていないので、判断を誤りやすい
 
  といった問題があります。

  人間の判断能力をうまく引き出すためには、選択肢の数を減らすことと、
  制約条件と関連付けて考えることが重要なのです。

  そのためには、タスクを日付別に管理するのは有効な手法です。
  (なのに、これまでは時間管理であまり重視されていなかったことです。)



すみません。今日も、ちょっと長い(しかもややこしい?)話になってしまいました。

実は、これらは1年前(「7つの嘘」の頃)から、いつか書こうと思っていた話です。
セミナーに使おうかと思っていた話なのですが、ちょっとマニアックで好き嫌いが
分かれると思うので、ブログで公開することにしました。

こういう話をもっと突き詰めて考えたいという方はどれくらいいるんでしょうかね?
(もっと突き詰めたい方がおられましたら、ご依頼を頂ければ講演致します。)


今日の話のすべてを理解しなくても、KKJPROFETとして紹介しているように、
タスクを日付ごとに区切って整理すれば効果は得られます。その点はご心配なく。


 ↓ さて、これをクリックする行為から得られる「リターン」は不明ですが (笑)
    ぜひ今、応援クリックを!

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今日の記事作成時間は、ここまで80分でした。
明日はもっと分かりやすい話題ができると思います(笑)

では、また明日。

  
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Posted by 水口和彦 at 07:10Comments(0)TrackBack(0)

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