2008年08月11日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「レーザーレーサー」のような製品を生み出す「ノウハウ」はあるのか?


こんにちは。水口です。
今日は珍しく、時事ネタから・・・


■ 日本の企業に「レーザーレーサー」が開発できない理由?

もうご存じかと思いますが、こんなニュースがありました。

五輪=北島が100m平泳ぎで世界新、連覇に海外のライバル脱帽
| スポーツ | Reuters


あと、昨日の記事にはこういうのも↓
決勝初日の金はすべてLR/競泳
(1/2ページ) - スポーツ - SANSPO.COM


北島選手の金メダル×世界新はすごいですね・・・というのはもちろんとして、
やはりレーザーレーサーもすごいぞ・・・という話です。


さて・・・、

「レーザーレーサーがすごい」という話の一方で、「なぜ日本のメーカーは
開発に遅れをとったのか?」と言う人もいます。


先に、私の考えを述べておくと・・・

  レーザーレーサーは「体をしめつけることで水の抵抗を少なくする」という
  発想に基づいて開発されたものであり、従来の常識をくつがえす製品、
  かなり「発明」に近い製品だと思います。

  他国が新しい発明をするたびに、「なぜ日本で発明できないのか?」なんて
  言うのがナンセンスなのと同じで、「なぜ日本でレーザーレーサーのような製品
  が開発できなかったのか?」なんて言うのは基本的にナンセンスだと思います。

と思うのですが、それはそれとして、レーザーレーサーのような製品を開発するため
には何が必要なのか? という命題について、思うことがあるのでその話を・・・



レーザーレーサーは、「選手の声」をいくら聞いても開発できる製品ではないと
思います(普通は「動きやすい水着の方がいい」と言うでしょう・・・)。

これは「選手の期待に応える」製品ではなく、
「選手も予想していなかった」製品です。

これを他の製品に例えていうと、いくら「消費者アンケート」や「マーケット調査」を
重ねても、レーザーレーサーのような革新的な製品を生み出すことはできないと
いうことです。

・・・このことを前提とした、ちょっと気になる意見に、

  「顧客(選手)の声を聞くばかりではなく、技術主導型の開発が
   必要だ。日本も見習わなければ・・・」 

という意見があります。


しかし、これは失礼な話です。
もともと、日本の企業は技術主導型の開発の方が得意でしたから。


■ プロダクトアウト(=技術主導型の開発)の例

古い例ですみませんが、日本企業の「技術主導型」の典型的な例は
「ウォークマン」です。

後にCDやハードディスク、フラッシュメモリ(MP3)などに取って代わられるとは
いえ、初代のウォークマンは相当に革新的な製品でした。

そもそも、ウォークマン以前は「ヘッドホンを付けて外を歩く」という習慣が
どこにも無かったんです。つまり、「ウォークマン以前」と「以後」で、音楽の
楽しみ方が大きく変わったわけです。少し大げさに言えば、1つの「文化」を
作ったといってもいいくらいです。

  【余談です】
  そのウォークマンを開発したソニーが、ゲーム機の世界では既存製品の
  延長線上にある製品(高性能ではあるけれど・・・)を出し、任天堂が
  「消費者の予想を超える」遊び方を提案するWiiを出してきたことが、
  ソニーの「プロダクトアウト力」の低下を象徴している・・・ と言ったら、
  言い過ぎでしょうか・・・?  (私はもう長いことゲーム機買ってないので
  ゲーム機としてどちらが面白いのかは分かりませんが・・・)
   【余談終わり】


この「ウォークマン」や「CD」は、消費者の期待に応える製品ではなく、
「消費者が想像もしてなかった」製品の例といっていいと思います。

しかし、高度経済成長期が終わり低成長になったことと(多分)リンクして、
「顧客の声を聞くことが重要」ということに焦点が当てられるようになり、
そこまではいいとしても・・・、

  「プロダクトアウト」ではダメ。「マーケットイン」でなければいけない。

なんてことが言われたりもしました。

※ プロダクトアウトが技術主導の開発。
  マーケットインがユーザーニーズを重視した開発です。


私はこの論調が嫌いです。

確かに、「プロダクトアウト」的な製品は、「技術者のひとりよがり」になる場合
もあります。また、顧客の声を聞くことが重要なのも異論がありません。

しかし、どんな製品にも「プロダクトアウト」的な開発が絶対に必要です。
もし、「マーケットイン」的な開発しかできなくなってしまえば、その組織は
「便利だけどつまんない製品」しか作れなくなってしまいかねません。


そして、現在の日本の企業は、「プロダクトアウト」の力が低下しているように
思えます(あくまで全般的な話で、個別に見れば面白い事例はあります)。

研究開発費の削減や、進学や就職の「理系」不人気など、その要因は
たくさんありますし、将来さらに厳しい状況になると予想されます。

いま一度、多くの企業に「プロダクトアウト」する力を蓄えることを見直して
みてほしい・・・そう思います。


■ 大学や研究所との連携で革新的な製品が生まれるか?

レーザーレーサーの開発には、スピード社だけでなく、多くの大学や研究機関が
関わっていることは有名な話です。

ですから、

  「大学や研究機関との連携を活用すれば、
   画期的な製品を生み出すことも夢じゃない」

ということを言う人もいると思いますが・・・、私は元技術者の感覚として、
これはちょっと違うような気がします。


元技術者として思うのですが・・・、本当に面白い製品や革新的な製品は、
エンジニアのこだわりや熱意を核にして生まれてくるものだと思っています。

自分自身の感覚としてもそう思いますし※、いろいろな製品の「開発秘話」的
なものを聞いてもそう思います。

※ 一応、私もある分野で、十年に一度あるかないかのヒット製品を
   開発した事実があるので、多少は発言権があるでしょう・・・。


本当に革新的な製品を作り出せる「プロダクトアウト力」は、共同研究をすれば
生まれてくるというものではなく、もっと「個人」(またはチーム)に根ざしたもの
だと感じます。

徹底したこだわりや研究・開発に対する熱意といった、かなり「属人的」な
要素が、本当の意味での「プロダクトアウト力」につながっていると思います。

それだけの熱意があるからこそ、「最高の技術を求めて」あるいは、
「使えるものは何でも使う」という覚悟で、あちこちの研究機関と連携して
開発を進めたのではないでしょうか。

いろんな研究機関と連携したのは、あくまで結果としてそうなっただけで、
研究機関と連携すればいいものができるとは限らないということです。


それよりも、「個人」や「チーム」のこだわりや熱意、目的意識などが鍵に
なっているような気がします。また、そういう人(やチーム)を育てられる
環境があるかどうかが、革新的な製品を生み出せるかどうかの違いに
結びつくように思います。これは難しいことではありますが。

これは別に「熱いチームを作れ」といいたいわけではありません (私は
そういうのも結構好きですが)。 たとえば、2002年にノーベル化学賞を
受賞した田中耕一さんのような、一見静かだけど、内に強いこだわりや
熱意を持ったタイプの人もいると思います。



やや話が発散気味でしたが・・・ (汗)

  ノウハウ論をあれこれ言うのは簡単だけど・・・
  表面上のことを整備しても、「レーザーレーサー」は作れない

  必要なのは、熱意を持った(もちろん能力もある)エンジニア、
  あるいは「エンジニアの熱意に火をつけられる人」である

  (もちろん、開発を許す環境やある程度の予算も必要です)


ということを言いたかったのでした。
長文失礼致しました。



今日の記事作成時間は70分でした。
では、また明日!

  

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2007年08月04日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「指導」だけで済ませてはいけない


こんにちは。水口です。

今日こんなニュースがありました。
Yahoo!ニュース - 毎日新聞 - 福知山線事故 ブレーキ遅れ「気が緩む」 JR西が説明会

そうです。一昨年に起きた脱線事故の話です。

この話は、職場でのルールや問題発生時の対処方法、スキルの共有化、
管理者と実務担当者の関係などなど・・・、働く立場、管理する立場の
両方の人が考えなければいけない問題が含まれています。


■ 機械的な歯止めと、人の指導・教育

この記事にもあるように、

・新型ATS(列車自動停止装置)があれば事故は防げた

わけです。

これは当たり前といえば当たり前の話です。多くの乗客の安全にかかわること
ですから、コストをかけてでも、事故が起きない(事故を起こしようがない)仕組み
を作るべきだった、と言えるでしょう。

それはそれで置いておいて、今日は「人」について考えてみます。


福知山線の事故についてはいくつかの人的要因があったと推定されています。
『』内は引用。改行を追加しています)
 
『JR西は、事故調が指摘した
 (1)伊丹駅でのオーバーランを報告する車掌と指令員の無線交信に
   注意を払っていた
 (2)日勤教育を懸念した
 (3)車掌らの交信内容をメモしようとした
 の3点に加え、

 大幅に短い距離を車掌が報告したため動揺した
 過少申告に安心して気が緩んだ
 と、個人的要因を重視した五つの可能性を加えた。』


と説明されています。
この説明、言い訳っぽいと感じませんか?

「なぜなぜ解析」的には、こんな原因調査では落第です。
本当は、もっと源流にさかのぼって原因を探すべきです。

例えば、ちょっと信じがたい話ですが、 (『』内は引用です)
 
『 JR西では、17年9月〜昨年12月までの間に約2400件の
 オーバーランがあり、他のJR各社より多い。』

『 事故が起きた福知山線でも主に4、6、7、8の4種類の車両編成があり、勘違い
 しやすいことに加え、ブレーキをかける位置は「体で覚える」(JR西関係者)よう
 指導されているだけでブレーキポイントもなく、運転士任せにされていた。』


という話もあります(この記事↓からの引用です)。
「オーバーラン多発…ブレーキ地点設置、JR西に勧告へ 事故調」


■ 本当の要因は?

すごく簡単にまとめてしまうと、事故の要因として、

 「問題が起こったときの対策は、すべて運転士任せにしていた」

という体質が挙げられると思います。


例えば、普段からオーバーランが多いことの原因をさかのぼっていけば、
運転士が経験だけで対処している事実や、ちょっとした勘違いでミスする
ことがあるという事実は、必ず見つけることができたはずです。

そして、その対策として、ブレーキポイント(標識)を設置したりすることも
可能だったはずです。ATSを設置するほどのコストはかかりませんから、
やればできる話です。

そうできなかった最も大きな理由は、運転士への指導や教育を行うだけで
よしとする発想そのものにあったと見るべきでしょう。


■ 製造業での例

こういう部分では、製造業の方が考え方が進んでいます。

もし、製造業で問題が起こったとして・・・、
(例えば、「不良品を気付かずに出荷してしまった」という問題)

その対策として「作業者に厳しく指導します」 という案を報告したら、
社内からも顧客からも、怒りをかうのは間違いありません。

製造業での再発防止の考え方はこうです。

 ・人に頼るだけでは、必ずいつか同じ問題が再発する

 ・本当に有効な再発防止は「仕組み」「やり方」を変えること
 
   理想は、その問題自体が起こり得ない設備や作業方法にすること
   作業者の負担を増やす方向で対策する場合には、本当にその方法で、
   問題ないか充分検討する
   (むやみに負担を増やすと、別のミスが起こることもある)

こういう発想があれば、標識設置のアイディアはすぐに出てきますし、
それを実行に移すことのメリットも充分理解できたと思うのですが・・・。


■ 「指導」だけで済ませることの弊害

「問題が起こったら、その対策として担当者に指導する」
というのは、どこの職場でも行われていることです。

それがすべて間違いというわけではありませんが、
「指導した」ことで「対策完了」と考えてしまうのは問題です。

本当は、仕事の「仕組み」を見直さなければいけないのかも
しれないからです。

というのが、この話の主旨でした。


また、指導にも上手い下手があります。

例えば、仕事の納期がいつも守れない部下に対して、
(ようやく時間管理に関連した話になってきました (笑) )

「ちゃんとやれ!」「計画的に仕事しろ!」というのは、簡単です。

しかし、これでは怒った上司は「指導してやった」という気に
なったとしても、本当に効果があるかは疑問です。
しばらくは大丈夫でしょうが、必ず同じ問題は噴出します。

また、「しっかりやれ!」と怒るのは、起こる側の自己満足に過ぎない
場合もあります(怒ることで対策ができたという錯覚を招きます)。
で、要注意ということです。


本来ならば、「なぜ失敗したのか?」という原因を探り、
「仕事のやり方」を具体的に変えなければ、恒久的な効果は得られません。

具体的には、
 ・ 自分の時間やタスクを管理していないなら、管理させる
 ・ 管理しているはずなのにうまくいかないなら、やり方を変える
といったことです。

これに気付かせること、そして行動を変えさせることも、
本来は管理監督者の役割なのです。

異論はあるかもしれませんが、私はそう考えます。
(そう考えると、上司であることって、実は大変なことです)

まあ、実際これができていない上司が山ほどいる
という現実も、一方ではありますけどね・・・。


■ まとめ

  「指導した」だけでは、対策にはならない
  具体的なやり方を変えることが重要

という教訓が、この事故(JR西日本の体質)からも
見てとれるのではないでしょうか。


そして、私が常々感じるのは・・・、
同じ病が、ホワイトカラーの職場にも蔓延しているということです。

「宝くじ」の本は、この手の本としては、具体的な方策を多く散りばめています。
これも「具体的なやり方を変えよう」というホワイトカラーへの提案なんです。




この福知山線、私もよく利用していましたから、
事故の話はショックでしたね・・・。
なんてことを思い出したりもしました。


  というわけで・・・、
  「やばいな」と思った上司の方も、
  「多分大丈夫」と思う上司の方も、
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今日の記事作成時間は、90分でした。
(ちょっと長いですね)

では、また明日!
  
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Posted by 水口和彦 at 23:56Comments(0)TrackBack(0)
2007年03月06日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「学びは生涯通じて役に立つ」という話と・・・


こんにちは。水口です。
今日は「学ぶ」 ことについて考えてみます。


■ 「学ぶ」機会を持っていますか

唐突ですが・・・、
あなたは学ぶ機会を持っていますか ?

このブログをお読みになる方は、学ぶことに積極的な方が
多いのではないか、と思っているのですが・・・どうでしょうか。


私の場合、社会人になってからは、仕事上の専門分野以外の
ことについては、あまり真剣に学ぶ機会を持っていませんでした。
(そういう時期が5年以上ありました。今考えるともったいないです)

あることがきっかけで、専門分野以外も学ぶようになったのですが・・・、
ちょっと大げさに言うと、そこから人生が変わってきたように思います。


意識して「学ぶこと」 には、大きな価値を生み出す力が
あると思います。

学んだことのすべてが役に立つとは言えませんが、
その中には、生涯通じて役に立つ考え方や知恵も、確実にありました。


■ 私が学んできたこと

では、参考になれば・・・と思いまして、
私自身が何を使って、どう学んできたか振り返ってみます。

・本
 本は学びの手段として、とても有効なものになり得ると思います。
 実際、私も本をよく読みます。
 (ビジネス書にかたより過ぎている気もしますが・・・)

 読んだ本の中には、「この本に出会えてよかった」 と思うものもあれば、
 「買って損した・・・」 と思うものもあります。

 私の経験で言うと・・・、「本で学ぶ」 といっても、
 1冊の本で人生が変わるようなことは、めったにないと思っています。

 しかし、1冊の本がきっかけになって自分の中に新しい考え方が取り込まれ、
 さらに別の本を読んでいく、という連鎖は、人を確実に変えていくと思います。

 「本は大量に読め」 という意味のことを言っている人も多いですが、
 確かに、それは一理も二里もあると思います。


・ネットでの情報収集
 私はネット上で「学び」を得ることもあります。
 ただ、機会としてはまだまだ少ないように思います。

 例えば、ネット上で情報を探すと、ひとつのニュースに対して、
 色々な見方があることが分かります。
 (この点でテレビよりもずっと優れています)。

 また、ちょっと役に立つ知識や、言葉の意味を調べたり
 するのにも、ネットは非常に役に立ちます。

 そういう、役に立つ面はすごく感じているのですが、
 その一方で、一貫性を持って情報が発信されている場所や、
 腰をすえて学ぶようなコンテンツは、まだ少ないと思います。

   (補足です)
   その理由は、
   無料で提供している情報だから・・・ということもありますが、
   ネット上の情報は、短時間で読み終えられるものでないと
   受け入れられにくいという理由もあると思います。

   例えば、通常の本一冊分の情報をネット上で無料公開したと
   しても、なかなか全部は読んでもらえないものですし、
   それがクチコミで広がることも考えにくいです。

   そういう面で、本とネットは情報の発信され方が違うと言えますね。


・講演・セミナーなど
 私は講演やセミナーなども、よく聞きます。

 実際に足を運ぶこともありますし、CDに収録されたものを
 聞くこともあります。

 講演やセミナーは、本と比べると情報量は少ないです。
 例えば、同じ1時間半の間に収集できる情報量でいうと、
 数倍から十数倍の開きがあると思います。

 ただ、学びの効果としては、とても高いことが多いのです。
 (もちろん、本と同様にダメなセミナーもありますが・・・)


 講演やセミナーでの学習効果が高い理由としては

 ・本に比べて重要な部分を重点的に伝えている
 ・耳で聞いたことは目で追ったものよりも、記憶に残りやすい
 ・受講者は、聞きながら自分の立場に置き換えて考えやすい

 といった効果があることを実感してします。
 また、場合によっては

 ・本よりも本音の部分、裏話の部分が出てきやすい 

 こともありますね。これも、理解の助けになることがあります。
 

■ セミナーについて考える

このように、色々な手段を通じて学ぶことを推奨したいのですが、
ここで「セミナー」 について少し考えてみます。

私はこれまでに色々なセミナーを受講しました。

その中には非常に高額のものもありましたし、
低価格のものもありました。


自分が受講した経験を振り返ると・・・、

・高額なセミナーだから、内容がいいとは限らない

と思っています。中には、「この講師のセミナーは二度といかない」 と
決意させるに充分なひどいものもありました。

こういうセミナーは、売り込みがきつかったりします。
「この情報を聞かないと損をしますよ」 的にあおってきます。 (笑


そんな高額なセミナーもある一方で、

・「無料」セミナーには、あまりやる気のない受講者が多い

という傾向もあります(もちろんやる気のある人もいるのですが)。
セミナーの価格というのは、なかなか難しいものです。


さて、なぜこんなことを考えているのかというと・・・、
自分が開催するセミナーの価格について考えていたからなのです。

今年はセミナーをマメに自社開催していくつもりなので、
そんなことも考えるわけです。

開催するセミナーは何種類かあり、価格は決めてあるのですが、
一番最初に受けてほしいセミナー(導入編的なものです)の価格に
ついては、色々と迷いが入るんですよね。


ぶっちゃけた話をすると・・・、
やる気のある人には対しては、無料でも話したいと考えています。
しかし、それではこちらも困るので・・・ (笑)
お金を出せる人には出してほしいなんていう、
ワガママなことを考えていたんです。


■ 「無記名投票方式」のセミナー

それで、ひらめいたのですが・・・、

「無記名投票方式」 のセミナーがあると面白いのではないかと・・・

  受講者はセミナー受講後に、用意されている封筒に
  自分が得た価値に見合うと思う金額を入れる。

というセミナーです。

「受けて損した」 と思ったら、お金を入れなくてもいいし、
「これは役に立つ」 と思ったら、それに見合う金額を入れる。

そんなセミナーがあったら、面白いですよね。


まあ、普通はそんなリスクの高いことはしませんかね。
会場費もペイできず、赤字になったりしてはどうにもなりません・・・。





でも、やってみたいなあ・・・





と、含みを残したまま今日は終わりますが (笑
こういうのって面白いと思いませんか ?


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・・・今日の記事作成時間は70分でした。
では、また明日!
  
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Posted by 水口和彦 at 23:50Comments(0)TrackBack(0)
2006年11月26日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

仕事のやり方を「見直す」 ためには?


こんにちは。水口です。

今日は、一昨日の記事、「ルール」 についての話と関連した話です。

「ムリ・ムダ・ムラ」 を減らすためには、「仕事にルールを作ること」 が重要です。
そして、ルールを運用していくために大事なことが、今日の話です。


■ ルールは、決めるだけでなく、直すことも重要

モノづくり(製造工程)を運用していく上では、作業を「標準化」 して、
その標準を愚直に守ることが重要です。

標準を守らない作業からは、「ムラ」 が発生しますし、
品質も生産性も安定しません。

そして、「ムダ」 や「ムリ」 があっても、それに気付かないことが
起こりがちになります。

ですから、「標準化」 して、それを守ることが重要なんです。


ただし、悪い作業内容を「標準化」 して、それを守り続けるのも、
変な話ですよね。

「標準化(ルールを作ること)」 は、ルールを見直すことと並行して
実行していくことが必要なんです。

仕事のやり方を作っていくためには

 「決める・守る・直す・守る」

をくり返していくことが重要なんです。

(これは、製造に関わる仕事をされている方は、
 聞いたことがあるかもしれません。)


■ 「直す」 ことに頭を使う

「仕事の手順を決めて、その手順に従い仕事をする」 と言うと、
「頭を使わずに仕事をするのか?」 と思う方もいるかもしれません。

確かにそういう面もあります。
手順に迷わないので、早く、楽に仕事ができます。

これは、「同じことで迷わない」 「同じことを二度考えない」 という、
「ムダ」 の排除に役立ちます。

しかし、頭を使わないわけではありません。
頭は、手順やルールを「直す(改良する)」 ために使うのです。


 決めたルールや手順は、守る。
        ↓
 守りにくいルールや手順は、直す。
        ↓
 直したルールや手順は、守る。
        ↓
 もっといいやり方があれば、直す。
        ↓
         ・
         ・
         ・

このくり返しにより、仕事のやり方が洗練されて、
安心できて、効率の良いやり方になってきます。

また、「ルール通りに仕事をする」 というと、退屈なように思うかも
しれませんが、ルールを直すために頭を使えば、退屈しません。


 「決める・守る・直す・守る」


という言葉は、人間の「創造性」 をどこに活用するべきか、
という示唆を与えてくれている。そんなふうに思います。

ぜひ、自分の仕事の中に応用できないか? 考えてみてください。


 
 ↓では、これをクリックするのも、「決め」て頂けるとうれしいですが (笑)
   それはともかく・・・、ぜひ今回はクリックを!

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今日の記事作成時間は、29分でした。

ではまた明日!

  
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2006年11月24日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

自分の能力を100パーセント活かすための 「○ー○化」 とは? 


こんにちは。水口です。

今日は、昨日の記事に関連した話です。


昨日の記事は「ムリ・ムダ・ムラ」 に関する話だったのですが、
最後に「標準化」 が大事だという話をしました。

この「標準化」 の話は、製造工程に詳しい方には当たり前の話ですが、
その一方で、あまり馴染みの無い方もいると思います。

この「標準化」 の考えをデスクワークに応用するのが、今日の話です。


■ 「標準化」 の第一歩は「ルールを決める」 こと

「標準化」 と言葉にすると、何か大変なことのように思うかもしれませんが、
言葉を変えていうと、「ルールを決める」 ということです。

  製造現場では、決めたことをみんなで共有できるように、文書化します。
  そうすることで、優れた人の「暗黙知」 を共通認識できるという効果もあります。

  ただ、文書化されていなくても、「ルールを決める」 ことの効用はあります。


例えば、デスクワークのやり方でも、自分なりのルールを決めておくことで、
迷うこともなく、確実な「仕事の品質」 を保つことが出来るようになります。

回ってきた書類を処理する場合を考えてみると・・・、

・未処理の書類はどこに置くか
・処理したものはどこに置くか
・処理・未処理の区別はどうするか
・処理する手順はどうするか

といったことを決めておいた方が、迷わずに確実に処理できます。


■ 私が決めていた「ルール」 の例

私が決めていたルールを紹介しておきますと、

・書類受けから未処理の書類を取るとき、書類を選ばない

・手にしたものは、その時に必ず処理をする

 (長い時間がかかるものは別です。)

・逆に処理する時間が取れないときは、書類を見ない

というものでした。

私の場合、このルールはとても役に立ちました。
ルールを決めておかないと、ついついこうなってしまうんです。

× 書類受けから書類を取るときに、ついつい選んでしまう。
   → 迷いのために、無駄が生じるし、
      イヤな書類がいつまでも残ってしまうことがある。

× 手にした書類を、処理せずに書類受けに戻してしまう。
   → 仕事の先送りになるし、後でまた読み直す
      (同じことを二度やる)無駄が発生する。

ルールを決めると、こういうことがほとんど無くなりました。


中には、ルール化しなくてもこれらを実行している人もいるかもしれませんが、
私の場合は、「ルール」 を意識することがとても効果的でした。

実際やってみると、「手にしたものは、その時に必ず処理をする」 という
ルールは、面倒だと思うこともたまにあります。
しかし、長期的に見るとこのルールを守った方がうまくいくんです。


■ 嫌われる「ルール」 ・・・でも、使わなきゃ損です。

私たちは、何事においても、「ルールに縛られたくない」
「自由にやりたい」 という欲求を持っています。

だから、仕事の中でも、ルールに縛られたくないと思うものです。


しかし、ルールを作るのは、「自由を奪うこと」 ではないと私は考えています。

ルールに沿って仕事をすると、迷わずに仕事ができるようになります。
自分の頭の能力の「リソース」 を消費しないで済むのです。

「リソース」 を、本当に投入すべきところ
(本当に頭を使うべきところ)に使えるのです。

  逆に、処理のやり方を、毎回気の向くままに変えていては、
  その部分に頭の「リソース」 を消費してしまいます。

  つまらないところで「仕事をした」気分になってしまいます。
   (実際、こちらの方が疲れた気がします。)


■ 結局は、どこに頭を使うのか? という話です。

ルールが大事、という話は、自分の頭をどこに使うのか? という
話につながります。

こう考えてみてください。

・自分の仕事にルールを作る。

・ルール化したものは、考えずにルールを守る。

 (頭を使わない)

・ルールの「改良」 には頭を使う

・仕事の手順ではなく、仕事の内容に頭を使う


こうすると、肉体的にも、気分的にも楽に、
しかも良い仕事ができると私は考えています。

「仕事にルールを作る」 ということを、
ちょっと見直してみてはいかがでしょうか?

 
 ↓「読んだらこれをクリック」 を、「ルール」 に
   していただけるとありがたいのですが・・・
   ここは、自由意志で(笑) お願いします!

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今日の記事作成時間は、44分でした。

では、また明日!

  
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Posted by 水口和彦 at 06:51Comments(0)TrackBack(0)

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