舛添さん、名前だけじゃダメですって!
こんにちは。水口です。
今日は変なタイトルですが、その理由はこのニュースです。
時事ドットコム:
「家庭だんらん法」に言い換え指示=「残業代ゼロ法」で舛添厚労相
■ 名前を変えればいいってもんじゃない
ニュースの内容は・・・ (『』内は引用です)
『 舛添要一厚生労働相は11日の閣議後記者会見で、一部事務職を割増賃金の
支払い対象から外す「日本版ホワイトカラー・エグゼンプション制度(WE)」に
ついて、「名前を『家庭だんらん法』にしろと言ってある」と言い換えを指示した
ことを明らかにした。』
というものです。 (上のサイトからの引用です)
今さら名前を変えても、内容が変わらなければ受け入れられないと
思うんですけどねえ・・・。
『 その上で、「残業代が出なければ、早く帰る動機付けになる」と評価、
働き方の改革の一環として取り組む考えを示した。』
という考え方は間違ってはいないと思いますが・・・。
■ なぜ、ホワイトカラー・エグゼンプション法案は成立しなかったのか?
先の「日本版ホワイトカラー・エグゼンプション制度」(以下「WE」とします)は、
何が悪かったのでしょうか?
この案は、「残業代ゼロ法案」と言われ、反発が大きかったわけですが、
それももっともな話です。なぜなら、「残業代」を無くすことに言及しているのに、
「残業」を無くすとか、減らすための方策が一切無かったからです。
実態としては、現状もサービス残業している人はたくさんいるわけですし
(以前にこのブログでもアンケートを取りましたね)、それがかなり長時間に
及ぶ人もたくさんいます。
そういう人は、残業代がつこうがつくまいが、残業するわけです
(残業しなければいけないわけです)。
この場合、残業代を削った分、使用者側(会社)は「まるもうけ」です。
現状の残業代の分を、仕事の成果に応じて還付するのなら
別ですが、そうなりそうな気が全然しないので「残業代ゼロ法案」と
揶揄されていたわけですよね・・・。
それどころか、「WE」が成立すれば、今まであまり残業しなくて済んでいた
人まで、サービス残業させるべく仕事を増やされるんじゃないか?
と、悲観的な予想をする人も多かったのではないでしょうか。
というわけで、先の「WE」法案を一言でいうと、
「会社側に有利な条件を増やすだけの法案」だったわけです。
こんな状況では、いくら「家庭だんらん」法案と名前を変えても、
成立するはずがありません。
しかし、働いている人が早く帰れるようになることはいいことですし、
「労働時間」と「会社への貢献度」が必ずしも比例しないことによる
不公平感を是正することもいいことです。
さて、文句ばかり言っててもしょうがないので、本当の意味で
「家庭だんらん法」を作るためにはどうするべきか、考えてみます。
■ 『家庭だんらん法』はどうあるべきか?
本当の意味で「家庭だんらん法」を作るためにはどうすればいいか?
「WE」のように会社側だけが得をする制度ではいけませんから、
会社と、働く人の両方がハッピーになる法案にしなければいけません。
そのためには・・・ よく考えてみると、話は単純です。
「残業代ゼロ法案」を作るのではなく、
「残業ゼロ法案」を作ればいいわけです。
「残業ゼロ法案」の中身は・・・、
・ 残業は法的に規制する
残業したことがばれたら会社が摘発されるので、
本当に社員を帰らせなくてはいけない
・ 社員の副業は自由とする
現在は会社によって副業を認めるところ、認めないところが
ありますが、それを一律に副業OKとする
という項目とします。こうすることで、すべてがうまく回ります。
なぜかというと・・・
・「残業ゼロ」(=残業禁止)にすれば、当然残業代も払わなくていい
・当然、サービス残業(本来は非合法な状態)もなくなる
・みんなが早く帰れば、個人消費も上向く( → 景気が良くなる方向へ)
・仕事が回らない分、会社は人を増やさざるを得ないので、
非正規雇用(派遣・アルバイト・パート)の需要が増える
・正規雇用の社員は、残業代がカットになった分、定時後に
副業してもいい
となりますから、会社は残業代が浮きますし、
非合法なサービス残業もなくなります。
会社にとっていい話です。
もちろん、そのままでは今までの仕事量はこなせませんが、
ホワイトカラーの仕事の場合、「残業禁止」にしただけでも、
ある程度能率は上がります。
また、不足分を先日の「パケット」的なやり方で、海外に
委託する方法もあります。
あるいは、地方に委託するのもいいですね。
派遣ももっと柔軟に、在宅勤務による「派遣」業務も
視野に入れて考えるべきでしょう。
現状、難しいと感じる人も多いでしょうが、やってみれば
不可能な話ではないと思います。
(実際、残業ゼロで業績を上げている企業もあります)
一方、働く人は、当然早く帰れるようになりますから、
まさに「家庭だんらん」になれます。
働く人にとってもいい話です。
しかし、中には「もっと働きたい。残業の枠なんて決めてくれるな」と
いう人もいるはずです。
私もそういう時期がありましたから、少々心が痛むのですが、
それは原則禁止ということにします。その代わり、副業も含めて
がんばるという選択肢が増えます。
残業ゼロで退社時間が確定しているのであれば、興味のある
副業をしてみたいという人は結構いると思います。
また、どうしても本業の仕事が片付かないので・・・という状況も
時々あるかもしれません。でも、安心です。
そういう状況になれば、オフィス街周辺には、時間貸の仕事用デスク
を貸し出すお店ができてくるはずです。そこで仕事を片付けてから
帰るという選択肢もあります。
(セキュリティの問題は残りますが、これも不可能ではないでしょう)
この話、最初は思いつきで、突拍子なさすぎるかな・・・と思ったのですが、
考えれば考えるほど、いいアイディアのような気がしてきました。
(「副業」がポイントでした)
まあ、色々解決すべき課題はあるかもしれませんが、
いつまでも 残業「代」ゼロ にこだわるよりも、こちらの方が
いいと思うんですけどね・・・。
冷静に突っ込むならば・・・、
最初の「WE」は「成果主義型の賃金制度」と密接に
かかわっている(セットにすべきもの)なので、
「家庭だんらん」とは、あまり相容れない概念です。
舛添さん、ちょっと無理があるのでは・・・? とも思います。
残業はゼロになったとしても、
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今日の記事作成時間は54分でした。
では、また明日!
ホワイトカラーエグゼンプション関連の「暴言」
こんにちは。水口です。
今日2回めのアップです。
ホワイトカラーエグゼンプション関連(と言っていいのかな?)の
ニュースを貼っておきます。
警告:感じ悪いニュースです。
嫌なニュースを見たくない方はスルーしちゃってください。
1: 2/7のニュース
asahi.com:「過労死は自己管理の問題」奥谷氏発言が波紋
http://www.asahi.com/politics/update/0207/009.html
2: 関連ニュース (1/19)
「財界のマドンナ」炎上!?
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070119-00000008-gen-ent
(『』内はこちら(2)からの引用です)
『さらなる長時間労働、過労死を招くという反発がありますが、
だいたい経営者は、過労死するまで働けなんて言いませんからね。
過労死を含めて、これは自己管理だと私は思います。ボクシングの選手と一緒』
これはひどいですね。
労働時間管理は、労働者にまったく責任が無いとは思いませんが・・・、
「場」と「仕事」を提供している使用者側の責任が明らかに重いのでは
ないでしょうか。
こちら↓のブログにこんな記述がありました。
http://blog.goo.ne.jp/yamazaki_hajime/d/20070113
(『』内は引用です)
『人間は、自己管理に於いてもスーパーマンではない。
ボクシングを知っているなら、たとえば、「レフェリー・ストップ」が
無ければ、いったい何人のボクサーが死んだり、後遺症に苦しむか、
考えてみるべきだ。』
この指摘の通りだと思います。
働いている人は、過労死まではいかない場合でも、
つい残業しすぎてしまうことが多いものです。
「そろそろ帰らないとまずい」と思いながらも、
目の前に仕事があると、なかなか帰れないという心理は、
誰にでも起こり得るものです。
当事者に判断させることで、使用者の責任を回避しようと
いうのは暴論ですね。
(現状の残業規制や賃金制度がすべて正しいと言うわけではありませんが。)
ちょっと中途半端な記事でしたが・・・
では明日、また通常記事で。
残業が○○○時間って !!
本日二度目のアップですが、こんにちは。水口です。
■ 残業が、月100時間以上って !!
こんなニュースがありました。
<長時間残業>大企業の3社に1社、月100時間以上(毎日新聞)(2/5)
「06年賃金事情等総合調査」という、中央労働委員会が実施した調査結果として
(速報として)報告されたものだそうですが・・・、
大企業の3社に1社は、月100時間以上の残業をする人がいるとのことです。
なんと、3社に1社も! 月100時間以上の人が !!
・・・と、驚いてみましたが、正直なところ、そんなものかなあと思います。
一部上場企業(いわゆる「大企業」)にいた友人の話ですが・・・、
残業の実態は・・・、確実に月100時間を越してる人は何人もいたそうです。
全員がそうだというわけではなく、人数は少ないですけどね。
また、その会社の取引先の「超」 が付く大企業の方にも、
いつもかなり遅くまで仕事をしている方もいたそうですよ・・・。
経団連が今回、ホワイトカラーエグゼンプションを導入しようとしている
背景には、このような違法(もしくはグレー)な勤務を合法なものにしたい
という意図があると思います。
しかし、法案は成立しないは、残業の常態化がつつかれるはでは、
「藪をつついて蛇を出す」 ことになってしまいますよね・・・。
私は、法を改正して、着地点を見出そうとすること自体は賛成なのですが、
今回のホワイトカラーエグゼンプションは、導入後の運用がいかようにもなる、
使用者側に都合が良すぎるものだと思います。
今年は無理だったとしても、また次にいい落としどころを見つけないと
いけないとは思うのですが。どうなることか・・・
■ 関連ニュースです
2/2のニュースです
<労政審>労使対立のまま答申 残業・賃金割り増し問題で(毎日新聞)(2/2)
残業代ゼロ法案「おおむね妥当」=労政審が答申、国会提出は不透明(時事通信)(2/2)
2/1のニュースです
<エグゼンプション>反対が7割 賛成は2割に満たず(毎日新聞)(2/1)
今日2回めのアップですが・・・、
前の記事で素通りした方、今度はいかがですか? (笑
↓
では今度こそ、また明日!
ホワイトカラーエグゼンプションについて再考です
こんにちは。水口です。
今日はニュースネタの話です。
ホワイトカラーエグゼンプションの法案提出は微妙な状況になってきましたね。
Yahoo!ニュースの「ホワイトカラーエグゼンプション」検索結果
ホワイトカラーエグゼンプション関連では、あちこちのニュースサイトや
ブログでいろいろ意見が述べられていますが、少し整理しておきましょう。
■ 「ホワイトカラーエグゼンプション反対!」 なんて甘えてる論 について
まず、「ホワイトカラーエグゼンプションに反対するなんて甘えている!」
という意見もちらほら目にします。
成果が出ていない人が残業代で給与を稼ごうなんて
甘すぎるという主旨です。
確かに、ホワイトカラーの成果は残業時間では測れませんから、
これはこれで一理あります。
しかし・・・、それは成果主義での評価ができていてこその話です。
今回の法案は成果主義かどうかに関わらず適用可能ですから、
「非成果主義」+ホワイトカラーエグゼンプションのケースも考えるべきです。
この場合、単に体のいい「残業カット」になりかねません。
■ 「そんなに残業カットしたいなら」 論
そんなに残業カットしたいのであれば・・・、
トリンプ・インターナショナル・ジャパンを見習って、毎日を
「 No 残業デー」 にしたらどうですか? と言いたくもなります。
トリンプ・インターナショナル・ジャパンとは、あの下着メーカーのトリンプです。
トリンプは毎日が「 No 残業デー」で、
・事前申請ありの残業でも 罰金 20,000円
・サービス残業が見つかると 罰金 50,000円
だそうです。
トリンプ・インターナショナル・ジャパン(株) プレスリリースです
↑このページの真ん中ぐらいの
「トリンプ・インターナショナル・ジャパン(株)の人事戦略一覧」
の2項目目にも書いてあります。
このプレスリリースには書いてないのですが、前にどこかで読んだ話だと、
この罰金はその部署のボーナス原資から引かれることになっていたと
記憶しています(間違ってたらごめんなさい)。
この場合、連帯責任ですから、ますます残業できませんね。
これは、非常に本気度の高い取り組みですね。
そう言えば、トリンプは「がんばるタイム」 も導入していますね。
「がんばるタイム」とは・・・
1日の間の2時間を集中して仕事する時間にして、その間は人に声かけたり、
電話やしたり、うろうろしたりが禁止されます。
みんなが自席で集中して仕事をするので、仕事が中断されることがなく、
能率が上がります。
「がんばるタイム」はトリンプが元祖というわけではありません。
実は、私が以前勤めていた会社でも、一時期導入されたことがあります。
(研究開発部門の時でした。)
実際に仕事の能率が上がったことを記憶しています。ただ、これを徹底
するのは意外と難しく、なし崩し的に無くなってしまいましたが・・・(涙)
話が脱線しました・・・
ここまでをまとめておくと、
成果主義抜きにホワイトカラーエグゼンプションを導入すると、
単なる残業カットになってしまうのではないか?
というのが私の予想ですし、それならば賛成できません。
■ もし導入された場合・・・こうなる?
ホワイトカラーエグゼンプションが導入された場合、
この残業「代」カットの問題があるわけですが・・・、
希望的観測も無いこともないです。
例えば、賃金が若干下がる人が一部出てはくるけども、
その分、正社員雇用が増えるなどの社会的に良い面が現れないか?
ということです。
期待薄でしょうか・・・?
■ 関連して、私の個人的な意見を・・・
私は、今は残業手当は付かないのですが・・・、
前の会社が長かったですから、そこでは残業手当をもらうこともありました。
その頃に思っていたことなのですが・・・、
時間外労働の分については、割増賃金になるのですが(法定で25%以上)、
25%って、ちょっともらい過ぎのような気がしていました。
(ホワイトカラーの仕事の場合は、ということです。)
別にダラダラ残業していたわけではないのですが・・・、
25%の根拠が、正直言ってよく分かりませんでした。
深夜労働や、休日出勤が割増しされるのは分かるのですが・・・。
まあ、これは私の個人的な感覚ということで・・・
今回は、ちょっとまとまりの無い話だったかもしれませんが・・・、
自分の「働き方」については、個人個人が考えていかなければ
いけないような気がしますね。
私は、雇用形態にもっと多様性があるのが当たり前(ワークシェアリング等)
の社会になるといいなあ、なんて思っています。
では、これのクリックは「カット」しないでお願いします。
明日もこのブログのために「がんばるタイム」を作りますから・・・ (笑)
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今日の「がんばるタイム」は、46分でした。
では、明日はまた違う話を!
Posted by 水口和彦 at
23:55
│Comments(1)
ホワイトカラーエグゼンプション関連ニュース
こんにちは。水口です。
昨日の記事のタイトルが、「ノートタイプのスケジュール帳 その1」 だったので、
「その2」 があるかなと思った方もいるかもしれませんが、
今日は別のニュースネタの話をさせてください・・・。
今朝の新聞やニュースで、ホワイトカラーエグゼンプションの話を
見聞きした方は多いのではないでしょうか。
見てないという方は、こちら↓にも、そのニュースが掲載されています。
MSN毎日インタラクティブ
ホワイトカラー・エグゼンプション:労政審報告に盛る
このブログでも前に紹介しましたが、ホワイトカラーエグゼンプション
(労働時間等規制の適用除外制度)というのは・・・、
一定の条件を満たす社員については労働時間規制の適用から除外する、
という制度のことです。
簡単に言うと、裁量労働制を拡大すること、と言ってもいいと思います。
■ ニュースの概要
昨日、労働政策審議会の労働条件分科会の最終報告がまとめられました。
(法案を作る前段階が終わったということです。)
ここに、「日本版ホワイトカラー・エグゼンプション」が盛り込まれています。
条件を満たす従業員に対しては残業代を支払わない(裁量労働化)という
制度です。
今回の分科会では労働側は反対したままの最終報告となっていますし、
すし、使用者側にも反対意見があります。
来年、法案が提出されることになるのでしょうが、かなり紛糾することに
なりそうですが、どうなるか気になりますね。
■ 私の意見は・・・
さて、私は裁量労働化自体は、必ずしも悪いこととは思っていません。
ホワイトカラーの仕事については、「働きたいだけ働く」のが理想とも考えます。
しかし、今回は条件についての議論が詰められていないことも含めて、
時期尚早と思えます。
成果主義がもっと一般化すれば、話はだいぶ違うのですが、
そうなるとも思えませんしね・・・。
成果主義は適用しやすい仕事もあれば、適用しにくい仕事もあります。
短期で定量的な結果が出る仕事であれば、すぐにでも適用できるはずです。
(早い話、「歩合制」 ということです。)
しかし、そういう仕事ばかりではありませんし、組織によっては、
組織構成自体を変えなければいけない場合もあると思います。
なかなか広まらないのは当然だと思います。
とはいえ、今後、ホワイトカラーの仕事は裁量労働制の方向に変わって
いくのは、止められないのではないでしょうか。現状の制度のも歪みがありますし。
というわけで・・・、裁量労働へ移行したときにも困らないように、
時間管理は必要ですね。
・・・ って、手前味噌かい、という感じですが (笑)、
実際に自己管理スキルの必要性は高まっていく気がしますね。
そうなったときに困らないように、今のうちから時間管理のスキルを
高めておいた方が良いのではないでしょうか。
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