2007年06月15日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

I-ACT(9) 縦横2つの視点


こんにちは。水口です。
「i−ACT」シリーズは、まとめモードに入っております。


■ 4つの要素を1つにまとめた例 「FITT」

このシリーズでは、「時間管理に必要な4要素」について解説しています。

 この↓4つです。

  i  : Information (情報)
  A : Activity (アクティビティ)
  C : Cue    (キュー)
  T : Time Resource (タイムリソース・時間リソース)


これらの要素をできるだけ1つにまとめ、
直感的に把握できるようにするのがおすすめです。

その主旨は、自分の「仕事の流れ」と、「時間リソースの状況」を
素早く把握したいというところにあるわけですが・・・

あまり難しいことを考えずに、とにかくこの要素を1つに
まとめておくと、直感的に判断しやすくなるのです。

こんな感じです→
自分のスケジュール関連情報を
1つにまとめて、縦横2方向から
見ることになります

 「流れ」要素   【横方向】
  ・アクティビティ
  ・情報
  ・キュー(タスク)

 「リソース」要素 【縦方向】
  ・キュー(タスク)
  ・時間リソース

ここでは、キュー(タスク)は、横にも見るし、縦にも見る、というのが、
重要なポイントです。


ちなみに、このフォーム→
は、「i−ACT」の4要素を

 □ アクティビティと情報
   → 上段
 □ キュー(タスク)
   → 中段
 □ 時間リソース
   → 下段

に配置したフォームです。
FITT(またはFTT)と呼んでいるシートです。


このシートを持って、「とにかくいつでも見る」、「決めたことはその場で書く」を
徹底すれば・・・、難しいことを考えなくても、時間管理上手になってしまう
というスグレモノです(3週間試せば分かります)。

やる気のある方は・・・弊社ホームページ上のどこかでダウンロードできますので、
探してみてください。
(ブログとは別にホームページもあるんです。ブログほど更新していませんが・・・)


■ 紙とPC・・・どっちを使う?

現在は、紙(手帳など)よりも、PC上でのタスク管理の方に目がいきがちですが、
紙の方が確実にメリットがあります。

今回はあまりくどくど説明したくはないので・・・、

 1 : i−ACT要素をそろえることが重要
              ↓
 2 : それを紙の上で管理する方が、実践しやすく、メリットも多い

ということだけは言っておきます。




自分のスケジュールをどう管理するか? という話は、
今回の「i−ACT」要素以外に、「保留するもの」や、「長期スケジュール」を
どう扱うかという話もあります。

それも重要ですので、お話させて頂く機会を持ったりしています。
ただ、コアになる部分は「i−ACT」要素です。

これをやるだけで、もう全然違います。 
・・・ということで今回詳しめに解説してみました。

大事なことは、実践しないであれこれ考えるよりも、
まずは実践することなんです。


  
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では、また明日。


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I-ACT(8) なぜ、この4要素なのか ?


こんにちは。水口です。
今日は「i−ACT」シリーズの続きです。


■ 時間管理に必要な情報 

このシリーズでは、「時間管理に必要な4要素」

  i  : Information (情報)
  A : Activity (アクティビティ)
  C : Cue    (キュー)
  T : Time Resource (タイムリソース・時間リソース)

「i−ACT」の要素について、解説しています。

今日は、なぜこの4つの要素が必要なのか?という話です。

  各要素の説明はこちら
  「タイムリソース」の解説(第3回)  「キュー」の解説(第4回)
  「アクティビティ」の解説(第5回) (第6回)  「情報」の解説(第7回)


■ 同時に見たい「情報」

今回の4つの要素は、大きく2つに分けられます。

 □ 「自分の時間を使わない」 活動
 □ 「自分の時間を使う」 活動

の2つです。

前者(使わない) : 「情報」と「アクティビティ」

後者(使う)    : 「キュー」として書かれた  『タスク』
             「タイムリソース」に書かれた『アポイント』

となります。


 ※ 「アクティビティ」は、大きなくくりでの「仕事」を指しているので、
    「時間を使う活動」ではありません。

    言わば、「アクティビティ」は(スケジュールの上では)、
    タスクを書いていくための参考情報(全体スケジュール)です。


時間管理では

 □ 「自分の時間を使う」 活動

のボリュームを知ることが重要です。

もし、これが見えていなかったら、仕事があふれる(終わらない)状況に
何の準備もなく飛び込んでしまうことになります。

ですから、

「キュー」 : タスクの情報(ただし、日付別に分ける)
「タイムリソース」 : 使える時間(時間全体から予約済み時間を引いたもの)

が重要です。

自分の持っている「時間」と、その中でやれる「仕事」の関係を
適切に保っていくためには、この2つの情報が必須です。

  また、この情報は極力、1つにまとめて、直感的に分かるように
  した方が、無理なく管理できます。


一方・・・、一緒にあると便利という意味で必要な情報が、
下記の2つです。

「アクティビティ」が必要な理由
 ・これを書くと、タスクを書き出しやすい
 ・細かく分割したタスクだけを見ていると、全体を見失うことも
 ・そもそも、最後までタスクを決められない場合もある

「情報」が必要な理由
 ・これを書いておくと、タスク・アポイントの配置を考える際に
  便利なことが多い(しかも書くこと自体はあまり手間はかからずお得)。


この2つも一緒にしておいた方が、スケジューリングの中での
利便性がとても高まります。

逆に、あちこち情報を分けると、その情報を参照するのに時間がかかりますし、
「情報を同時に見る」ためにプラスアルファの注意力が必要です。
こういった手間が、「スケジューリング」を「面倒なもの」にしてしまいます。


こういった理由で、この4要素を「一ヶ所にまとめる」ことが
とても重要なのです。


■ この4要素になった背景

この「i−ACT」の4要素は、「机上の論理」として
出てきたものではありません。

私が(時間的に)厳しい状況を乗り切らないといけなかった時期・・・
早く言うと、2人分の仕事を1人でこなす必要があった時期に、
実体験として、必要だと判断したものです。

ですから、厳しい時期にある人には、必ず役に立ちますし、
そうでない時期にも、この4要素があった方が、
手間をかけずに時間管理ができます。


  i  : Information (情報)
  A : Activity (アクティビティ)
  C : Cue    (キュー)
  T : Time Resource (タイムリソース・時間リソース)

の4要素を、自分がどう扱っているか、ぜひ、確認してみてください。




実は、今回解説してきたような話は、経験的にうまくいった方法が、
なぜ良かったのか、検証するために出てきた話なんです。

最初は、「直感」+「実験(試行錯誤)」の結果、この方法になったんです。
そういう意味では「偶然の産物」でもあるのかもしれません。


  というわけで・・・、
  これ↓も「直感」的にクリックしてみると、
  「偶然の産物」として、何かいいことがあるかも(笑)
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では、また明日!


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今回の「i−ACT」も踏まえつつ・・・内容を少し追加しています。

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2007年06月12日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

I-ACT(7) 意外に助けられることのある[情報」


こんにちは。水口です。
今日は昨日の続きで、「i−ACT」の話です。


■ 時間管理に必要な情報 

【 忘れるといけないので・・・「i−ACT」の解説です (この部分は再掲です) 】

  時間管理とは「意思決定のプロセス」でもあります。
  そして、意思決定のためには、

  ・必要な情報を整理すること、
  ・それを一覧できるようにすること

  が必要です。

  そのために必要な項目が、「i−ACT」で表せます。
  「i−ACT」とは

  i  : Information (情報)
  A : Activity (アクティビティ)
  C : Cue    (キュー)
  T : Time Resource (タイムリソース・時間リソース)

  の4要素です。

【 再掲部分 終わりです 】


■ 「積み上げ」ではないアクティビティ とは?

現在、4つの要素を、下から順番に説明しているところです。
「タイムリソース」の解説(第3回)
「キュー」の解説(第4回)
「アクティビティ」の解説(第5回)   (第6回)


今回は、「 i : 情報 」について、補足しておきます。

この「情報」というのは、「i−ACT」の4要素の中で、
唯一、「自分がやること」ではないものです。

そのまんま、「情報」のことです。

特に、自分の仕事の進め方に関係する(可能性のある)情報です。


■ どんな「情報」が必要なのか?

自分の仕事の進め方に関係する(可能性のある)情報には、まず、

 □ 自分が「仕事を頼む人」の予定

があります。自分が仕事を依頼する相手の予定です。


現在、自分がやろうとしている仕事に関連して、
何かを頼む人の予定は、自分の仕事の組立てに影響します。

例えば、ある仕事を部下に頼もうと思ったときに、
その部下が不在だと、当然頼めませんよね。

結果として、「頼む」という仕事が1日遅れになります。

部下だけではありません。上司に何かの承認を
もらおうとした日に上司が不在だと、やはり1日遅れになります。


また、他に関連する情報として、

 □ 自部署のイベント  
   (そのイベントに関連して何かに駆り出される可能性がある)

 □ (関係の深い)他部署のイベント  
   (他部署でイベントがあると、その日は部署の人がつかまえにくい)

といったものもあります。
これらも、自分の仕事の進め方に影響する可能性があります。


■ なぜ、この「情報」が必要なのか ?

こういった情報無しに、自分のスケジュールを組んでいると、
肝心なときに仕事を頼んだり、連絡を取ったりすることが
できなくなる可能性があります。

もちろん、1日(相手の予定によっては数日)遅れるだけですが、
場合によってはその遅れが致命的になるので、そのリスクを
回避するために、分かっている情報は書いておこう、ということです。


例えば、特に多いのは次のケースだと思います。

 今日中に上司の承認をもらって、提出したい書類があるのに、
 ふたを開けてみると上司は出張で不在だった・・・

こうなると、ちょっと焦りますね。

もちろん、現在はメールを使ったやり取りも可能ですから、
上司に出張先で見てもらうことも可能な場合もあります。

とはいえ、上司がその時間を取れるかどうか、あるいは、
メール受信ができる環境にいるかどうかを、確認しておかないのは、
自分の仕事を、不用意にリスクにさらすことになります。


■ 不要に見える情報が、あとで必要なこともある

また、一見、不要に思える情報でも、書きとめておくことに価値があります。

自分のスケジュール、例えば、「キュー:各タスクをいつやるか」は、
一度決めたら絶対動かさないものとは限りません。

新しいアポイントやタスクを入れるために、元々入っていたタスクを
玉突き的に後ろにずらしたり、前にずらしたりしなければいけない
場合もあるわけです。

そうなると、当初は何の問題もなかったはずの「上司の出張」が、
致命的なものになってしまうかもしれないのです。


ですから、こういった「情報」は、聞いたときには自分と関係ないと
思えても、記録しておいた方がいいのです。

ただし、この「情報」を収集のために、わざわざ時間を取って
聞いて回るかどうかは、個人の判断です。

 ちなみに、私個人は、そこまで手間をかけることはないと思っています。

 関係する人の予定は、普段耳にする機会が結構ありますから、
 それを忘れずメモしておく程度で、かなり役に立ちます。
 (これならほとんど時間を取られることがありません)

 ※ これは職場のコミュニケーションや情報共有の状況によって
    変わりますし、「リスク」に対してどれだけの備えをするかという
    考え方によっても変わる部分です。


そして、その情報は、自分のスケジュールの組み立てに影響します。
だから、自分のスケジュールを見るときに、目に入るようにしておくことが、
重要になるのです。

  グループウェアなどで、必要なときに調べられる環境にいても、
  仕事が立て込んでいる時に、わざわざ調べるのは面倒なものです・・・。


「どんな」情報が必要で、「なぜ」それが必要なのか、
という解説は以上です。

特にポイントなのは、自分のスケジュール上に記録しておくことです。

「調べれば分かるから書かなくてもいい」なんて思っていると、
バタバタしているときに、足元をすくわれます (←経験者は語る・・・)

自分のスケジュールに関連する情報については、
「調べれば分かる」のと、「嫌でも目に入る」のは、
とても大きな違いがあります。


大掛かりなものでなくて構わないので、「情報」を記録し、
使えるようにする工夫をしておくことをおすすめします。



メモしておくと、本当に意外なところで
助かる場合があります。ぜひやってみてくださいね。


  むむ・・・、あなたの「予定」では、
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I-ACT(6) ブレークスルーは「仮説−検証」から


こんにちは。水口です。
今日は昨日の続きで、「i−ACT」の話です。


■ 時間管理に必要な情報 

【 忘れるといけないので・・・「i−ACT」の解説です (この部分は再掲です) 】

  時間管理とは「意思決定のプロセス」でもあります。
  そして、意思決定のためには、

  ・必要な情報を整理すること、
  ・それを一覧できるようにすること

  が必要です。

  そのために必要な項目が、「i−ACT」で表せます。
  「i−ACT」とは

  i  : Information (情報)
  A : Activity (アクティビティ)
  C : Cue    (キュー)
  T : Time Resource (タイムリソース・時間リソース)

  の4要素です。

【 再掲部分 終わりです 】


■ 「積み上げ」ではないアクティビティ とは?

現在、4つの要素を、下から順番に説明しているところです。
「タイムリソース」の解説(第3回)
「キュー」の解説(第4回)
「アクティビティ」の解説(第5回)


今回は、「 A : アクティビティ 」について、補足しておきます。

前回述べたように、アクティビティと呼ぶものは、

 □ 丸一日、あるいはそれ以上(数日間)かかる仕事

のことであり、その内容は2種類あります。
それは、


 □ その仕事のための行動が具体的なもの
    = 作業の積み上げで達成できるもの

 □ その仕事のための行動を完全に具体化しきれないもの
    = アイディア(一種のブレークスルー)が必要なもの

ということでした。

前者は 「タスクの集合体」 と言えるものですが、
後者はそうではありません。

アクティビティとしての「ゴール」はあるのですが、
それに至る道筋は明確ではありません。

例えば、過去に私が経験した仕事の中で、例を上げるなら、
「設計開発」の仕事がそれに当たります。

 (現在の仕事にも、当てはまるものが多いのですが、
  より一般的な設計開発の仕事を例としました)


■ 仮説 − 検証のサイクル

私が経験した仕事は、自動車用の「ブレーキパッド」という部品の
材料を開発する仕事です。

これは、顧客(自動車メーカー)が要求する性能を満たす材料を
開発するという仕事でした。

  ブレーキだから「効く」ことは当たり前です。さらに色んな状況での
  効きや、耐熱性、「ブレーキ鳴き」が出ないこと、「異音」がでないこと、
  あまり摩耗しないこと・・・,etc.
  色々な項目の目標値が数値として決まっている場合が多いです。


こういう「開発」業務の場合、「計画した仕事をこなす」だけで、
目標が達成できるとは限りません・・・というか、まず無理です。
「実験」が必要なんです。

目標値を達成するためには、実験の結果をフィードバックして次の実験を考え、
またその結果から、次の実験を考え・・・ というくり返しを行います。

「仮説 − 検証のサイクル」をくり返して、目標に近づけていくわけです。

もちろん、開発期間には限りがあります。
一方、何回サイクルを回せば、目標に達するかは確約されていません。

だから、結構プレッシャーの強い仕事でもあります・・・


それはともかく、先ほどの、後者のアクティビティ、つまり、

 □ その仕事のための行動を完全に具体化しきれないもの
    = アイディア(一種のブレークスルー)が必要なもの

というアクティビティの中で行われることは、「開発」の仕事と同様に
「仮説 − 検証」のくり返しとなる場合があります。


ですから、最初の時点で詳細な計画が立てられず、
(もし立てたとしても、変更を余儀なくされます)
臨機応変に行動を決めていかなければいけません。

「アクティビティをタスクに分割して終わり」ではなく、
アクティビティの中で、タスクを追加したり、組み替えたり
する必要があるということです。


つまり、「アクティビティ」は、場合によっては、

 「結果」は要求されるけど、その「道筋」は見えない

という仕事のことを指します。


 ※ だからといって、具体的なタスクを考えなくていいわけではなく、
    必要なタスクを書いたり、見たり、変更したりする頻度は、
    むしろ高くなります。


こう説明すると、「アクティビティ」がイメージしやすいかなと
思ったので、今日の補足をしてみました。

では、次回は「i」について解説します。



今日は、私の昔の話を少ししましたが、
当時、ちょっと苦労した甲斐あって、私が設計した材料は
世界中を走り回っております。
(ハリウッドのセレブ御用達?といわれる車にも採用されました)


  では、「このブログを1位にする」というアクティビティがあったとして、
  「皆さんにクリックをお願いしてみる」というのが、ひとつの仮説です。

  もちろん、「仮説」ですから、それだけで達成できるとは限らず、
  さらにしつこくお願いしてみたら、かえってクリックが減ったりして・・・・
  というのが 「仮説 − 検証のサイクル」なわけですね(笑)
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今日の記事作成時間は53分でした。

では、また明日!


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I-ACT(5) 2種類の「アクティビティ」


こんにちは。水口です。
今日は一昨昨日の続きで、「i−ACT」の話です。


■ 時間管理に必要な情報 

【 忘れるといけないので・・・「i−ACT」の解説です (この部分は再掲です) 】

  時間管理とは「意思決定のプロセス」でもあります。
  そして、意思決定のためには、

  ・必要な情報を整理すること、
  ・それを一覧できるようにすること

  が必要です。

  そのために必要な項目が、「i−ACT」で表せます。
  「i−ACT」とは

  i  : Information (情報)
  A : Activity (アクティビティ)
  C : Cue    (キュー)
  T : Time Resource (タイムリソース・時間リソース)

  の4要素です。

【 再掲部分 終わりです 】


■ 「アクティビティ」 とは?

現在、4つの要素を、下から順番に説明しているところです。
「タイムリソース」の解説(前々回)
「キュー」の解説(前回)

今回は、「 A : アクティビティ 」について解説します。

「アクティビティ」というのは、もともと「活動」という意味の言葉です。

また、プロジェクトマネジメント(PM)の世界では、「プロジェクト」を分解した、
個別の活動やイベントを、「アクティビティ」と呼ぶことがあります。
( ※ PMの流儀によっては呼ばない場合もあります)


ここで言うアクティビティも、このプロジェクトマネジメントで用いられる
意味とほぼ同じです。

タスクとしてとらえるには大きすぎる「仕事」のことを
「アクティビティ」として定義します。

タスクの図
FITT(FTT)シート(右図)で
言うと、一段めの長い矢印が
アクティビティです。

右図の矢印は、ある「仕事」を、
「ここからここの間でやろう」
と決めた状態を表します。




■ タスクとアクティビティの違い

「タスク」と「アクティビティ」の違いについて、
もう少し詳しく定義しておきます。

タスクも、アクティビティも、「目的」があって、
それを達成するために行うという意味では同じです。

「i−ACT」という分類の中で、「タスク」と呼ぶのは、

 □ 仕事の内容が具体化しているもの
 □ 仕事の内容が複雑過ぎないもの

を指します。また、タスクは

 □ 時間が長すぎない(数分で終わるものや、2、3時間のもの)

ことが必要です。

 ※ 数日間かかるような仕事を、分解せずにそのまま
    スケジュールに記載しても、必要時間のイメージが
    持てません。

    ですから、仕事を分解して、少なくとも1日の中の
    午前・午後の各ブロックに収まる程度に分解しておく
    ことが必要です。
    (実際、このレベルに分解できない仕事は、まずありません)


■ アクティビティという概念を使う理由−1  分解をやりやすく

ここで言う「アクティビティ」とは、簡単に言うと
丸一日、あるいはそれ以上(数日間)かかる仕事のことです。

なぜ、こういった概念が必要なのか?
(なぜ、このための欄が必要なのか?)
という理由は、大きく2つあります。


ひとつは、

「仕事(アクティビティ)」を「タスク」に分解して、
スケジュール(日付)に割り当てるためです。

まず先に、アクティビティ全体の日程をイメージして、
そこから個別のタスクに分解していった方が、考えやすいのです。

 ※  【参考】
    大きな「仕事」を、細かな仕事(「作業」に近いレベル)に
    分解していく手法は色々あります。

    例えば、「プロジェクトマネジメント(プロジェクト管理)」で
    用いられる手法に、WBS(ワーク・ブレイクダウン・ストラクチャー)
    という手法があります。
    
    プロジェクト管理では、WBSとして、「仕事」を細かい「仕事」に分解し、
    その後、それを実際の日程に割り付けていくことになります。

    しかし、自分のスケジュール(数日レベルの「仕事」)を整理するために
    これをやるのは、手間がかかる割に効果はありません。

    スケジュールの上で仕事を分解し、そのまま日程に割り付けてしまう
    (アクティビティ欄を見ながら、タスク欄(キュー欄)に割り付ける)ことで、
    実際の日程をイメージしながら、手間をかけずに予定を立てられます。
    

■ アクティビティという概念を使う理由−2  2つのアクティビティ

もうひとつの理由は・・・、

「アクティビティ」として認識している仕事には、
2つの種類があることと関係しています。

その2つとは、

 □ その仕事のための行動が具体的なもの
    (分解していけば、具体的なタスク(の集まり)になる)

 □ その仕事のための行動を完全に具体化しきれないもの

の2つです。

例えば、

・ ある報告書を作成する
  データをそろえ、それをグラフ化し、考察して本文を書き、
  報告書のフォーマットに形を整え、印刷し、会議用に配布する

という仕事は、かなり具体化できます(前者)。


しかし、このように具体化できない作業もあります(後者)。

一方、例えば、 「新しい企画を出す」 「コスト削減手法を見つける」
「不具合の原因を解明する」 といった内容の仕事は、
必要な「アイディア」が出てこない限り、そこから先には進めません。

しかも、「この作業をすれば、アイディアが出る」と確約された
「タスク」は存在しません。

つまり、結果が出る(アイディアが出る)までは、「あの手この手」で、
色々なタスクをくり出していく必要があるかもしれないのです。
(逆に、あっさり出来てしまう場合もあります)


この両者の違いを単純化すると、

□ 作業の積み上げで達成できるもの
□ アイディア(一種のブレークスルー)が必要なもの

となります。

 ※ ホワイトカラー業務の「アクティビティ」は、厳密に言うと、
    すべてが後者(要アイディア業務)になりますが、
    その中でも、前者寄りのものと、後者寄りのものがあると
    いうことです。


前者の場合、
 「アクティビティ」 → 「タスク」 への分解を初めに済ませておけば、
 あとはタスクベースで作業を進めて問題ないのですが・・・、

後者の場合、
 「アクティビティ」 → 「タスク」 への分解をしたとしても、それは
 あくまでも「仮の姿」です。もし、思うようにアイディアが出なかったり
 したら、やり方を変えたり、タスクを追加したりする必要があります。

 そのときに、当初予定していた日程(アクティビティ全体の日程)を
 見失うことがないようにする必要があります。 (← 重要!)
 

ちょっと、話が長くなりましたが、要は・・・、

  1日ごとのタスクやアポイントに追われる中で、
  大きなレベルの「仕事」の日程を見失わないように


という目的で、「Flow(流れ)」の欄を作ったのが始まりです。
その中に記入するものを定義したのが「アクティビティ」です。

使ってみて分かったこととして、アクティビティを書いて、
それを意識するか・しないかは、仕事の効率や、自分のストレスに
明らかに影響します。

快適な時間管理のためには、絶対に必要な要素だと考えています。



このシリーズはまだ続きます。
(次回は明後日です・・・多分)


  つまり、こういうことです。
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  「アクティビティ」です(← 一応、定義に沿ってます(笑) )
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