2012年10月25日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

Kindleストアで発売中!


こんにちは。水口です。

Amazonの電子書籍端末「Kindle」(日本版)の発売が発表されて、
日本の電子書籍もいよいよ・・・という感じになってきました。

とはいえ、まだ発表の段階で、発売は11月。私も端末を入手しようと
思うのですが、手に入るのは12月後半になりそうです・・・。

電子書籍端末としてのKindleはそんな感じですが、それに先がけて
「Kindleストア」が本日オープンしたそうです。

「Kindleストア」が日本でもオープン、日本語書籍5万冊以上をラインナップ
(Impress Watch) - Yahoo!ニュース


 (『』内は引用です)
 
『 Amazon.co.jpは25日、電子書籍ストア「Kindleストア」をオープンし、
日本語電子書籍の販売を開始した。同日には日本語に対応した
iPhone、iPad、Android向けの無料アプリも公開。購入した電子書籍を
アプリで閲覧できるようになった。

 Amazon.co.jpでは、24日に電子書籍リーダー「Kindle Paperwhite」と、
タブレット端末「Kindle Fire HD」「Kindle Fire」の予約販売を開始。端末
は11月19日以降に出荷開始予定となっているが、これに先立つ形で
Kindleストアをオープン。iOS/Android端末向けに電子書籍コンテンツの
販売を開始した。

 Kindleストアには、角川グループパブリッシング、幻冬舎、講談社、小学館、
新潮社、文藝春秋などの出版社が電子書籍を提供。1万5000冊以上の
漫画タイトルや、青空文庫など無料の日本語書籍1万冊以上を含む、
計5万冊以上の日本語電子書籍を揃えている。ストア全体では、英語や
その他言語を含む合計140万冊以上の品揃えとなっている。』

                                (上記サイトより引用)


・・・というわけで、のぞいてみました。

実際には「Kindleストア」というサイトが新しく出来たわけではなく、Amazonの
サイト内にKindleのコーナーが出来たという感じです。

日本語の書籍(漫画込み)で5万点以上という発表ですが、この数字は、紙の
本と比べれば全然少ないです。でも、最初にしては結構がんばってる気もします。
(まだ電子書籍に取り組めていない出版社も多いですから)


で、びっくりしたのが・・・ すでに私の本も出ていることです。

試しに自分の名前で検索してみたら、出てきてびっくりしました・・・(汗)
電子書籍の契約も結んでいるので、出ててもおかしくないですが。
まだ先のことかと思ってました・・・。


いまの時点で出ているのはこの3点です。
(それぞれKindle版へのリンクになっています ↓)

これ↓は学研さんの本で、紙の方は絶版になっています。
――――――――――――――――――――――――――――――
時間管理の基本とコツ (「ビジネスの基本とコツ」シリーズ)時間管理の基本とコツ (「ビジネスの基本とコツ」シリーズ)
著者:水口和彦
学研パブリッシング(2009-05-19)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る



――――――――――――――――――――――――――――――

こちら↓も学研さん。上の本をムック化したもので内容はほぼ同じ。
どちらか選ぶなら、上の方が多少内容が濃くておすすめかと。
――――――――――――――――――――――――――――――
残業ゼロ!時間管理のコツ39残業ゼロ!時間管理のコツ39
著者:水口 和彦
学研パブリッシング(2012-03-06)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る



――――――――――――――――――――――――――――――


こちら↓は、すばる舎さんから出した仕事術の本。元は2009年に出てます。
この本でも時間管理について触れてますが、分量は少なめです。
私は「メモ」とか「会議」の話が割と好きです。
――――――――――――――――――――――――――――――
「理系的」仕事術「理系的」仕事術
著者:水口 和彦
すばる舎(2009-04-20)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る



――――――――――――――――――――――――――――――


私の本としては、この2社以外でも電子書籍の契約をしてますので、
今後また出てくるかもしれません。




今日の記事作成時間は36分でした。
では、また次回!  

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2012年10月13日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

レーザーポインターに頼らないプレゼンを目指そう!


こんにちは。水口です。

先月、このブログでも告知しましたが、今日は早稲田大学の
オープンカレッジで講義を行いました。

ご参加頂いた方、ありがとうございました!

  (この講座です↓)
  早稲田大学エクステンションセンター/講座詳細
  ビジネスに役立つタイムマネジメント実践講座
  -仕事の効率アップ、ワーク・ライフ・バランス改善のために-



このオープンカレッジの私の講座は、2009年から毎年行ってまして、
今年で4回目。その今回は、前回から設備的に変更がありました。

前回まではスクリーンにプロジェクターという構成でやっていましたが、
今回はスクリーンの代わりに大画面のディスプレイが設置されてました。

プロジェクター+スクリーンを大画面ディスプレイに置き換えるという
動きは皆さんの職場でもあるかもしれませんが、これにはちょっと注意が
必要です。


■ グレア画面だとレーザーが使いにくい

・・・というのは、大画面ディスプレイのなかには、レーザーポインターを
使いにくいものがあるのです。

ちょっと解説すると・・・

ディスプレイにはグレア(光沢あり)とノングレア(光沢なし)があります。
昔はパソコン用は(反射による映り込みを防ぐ意味で)ノングレアが多く、
テレビ用は(黒がくっきり出る)グレアが多かったのですが、最近では
パソコン用にも(動画視聴を重視して)グレアが増えてきましたし、テレビ
用を流用した大画面ディスプレイもグレアが多いです。


で、グレアタイプのディスプレイは、レーザーポインターが使いにくいんです。
レーザーを当てても光が反射してうっすらとしか映らないですし、下手をすると、
反射した光が受講者に向いてしまうかもしれません。これは避けたいです。

というわけで、今日はレーザーは使用せず、講義を行いました。
(レーザーポインターのスライド送り機能は使ってます)

私は以前にもディスプレイで講義をしたことがあるので予想してましたが、
初めてディスプレイを使うときは、ちょっと面食らうかもしれません。

これから私も、そして皆さんもスクリーンではなくディスプレイでプレゼンする
機会が増えてくると思います。そういうときのために、レーザーポインターに
頼らないプレゼンを意識しておいた方がいいと思います。


■ レーザーポインターに頼らないプレゼンを目指そう

そもそも・・・、レーザーポインターに頼ってしまうプレゼンは、見る側にすると
見づらい、分かりにくいものになっている可能性があります。

なぜなら、レーザーポインターに頼る、つまり、レーザーポインターがないと
説明しにくいというプレゼンは、

  1スライドに入っている図、文字が多すぎる
  (だから、画面上の「ここ」とレーザーを指さないと伝わらない)

という状況になっているかもしれないからです。

こういうプレゼンは、受講者の眠気を誘います・・・。ガー・レイノルズさんの
本に出てくる『パワーポイントによる死』のような状況です。

※ ガーさんの本はとても参考になるので紹介しておきます↓
―――――――――――――――――――――――――――――――
プレゼンテーションZen 第2版
プレゼンテーションZen 第2版
著者:ガー・レイノルズ
ピアソン桐原(2012-09-27)
販売元:Amazon.co.jp

―――――――――――――――――――――――――――――――
プレゼンテーションzenデザイン
プレゼンテーションzenデザイン
著者:ガー・レイノルズ
ピアソン桐原(2010-06-25)
販売元:Amazon.co.jp

―――――――――――――――――――――――――――――――
ガー・レイノルズ シンプルプレゼン
ガー・レイノルズ シンプルプレゼン
著者:ガー・レイノルズ
日経BP社(2011-03-31)
販売元:Amazon.co.jp

―――――――――――――――――――――――――――――――

私の場合、今日はレーザーポインターは使わず、一部は手で直接示し、
それ以外は画面を指さない感じで講義をしてきました。

もし、1スライドに詰め込みすぎ・・・のスライドを作っていたらと思うと、
怖いですね・・・。



未来を予測するのは難しいものですが、今後はレーザーポインターが
使えない状況でのプレゼンが増えてくるのは、おそらく間違いないです。

そうなって困らないように、レーザーポインターに頼らないプレゼン技術
を磨いていく必要があるのかな・・・とは思いますね。私も、もっと磨きを
かけていきたいと思います。、

※ レーザーポインターについているリモコン(スライド送り・戻し)機能は
   今後も使いますが、レーザーで指し示す機能は使わなくなるという
   意味です。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――
あと、今日は使わなかったのですが、裏技の紹介です。

グレアタイプの画面(大画面ディスプレイや、プロジェクターをホワイトボード
に投影する場合)にレーザーを使いたい場合は・・・

レーザーの出口にセロテープ(普通のやつ)を貼ると、光が拡散して広がるので、
反射光が目に入ったりする危険性が低くなります。

どうしてもレーザーを使う必要がある場合はこういう手もあるかと思います。
ただし、画面の状態に左右されるので、必ずうまくいくという保証はないです。
そこはご容赦を・・・。


今日の記事作成時間は32分でした。
では、また次回!  
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2012年02月25日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

ソーシャルメディアで効率化できるか?:メールを効率化するために(その2)


こんにちは。水口です。
先週、メールに関する記事を書きましたが、またメールの話を。


最近メールがやり玉にあげられることが増えた気がします。

たとえば、『脱電子メールの4年間:IBM社員のワークスタイル』と
いった記事もありました。
電子メールに費やす時間の多さに耐えかねて、メールを使わず
ソーシャルメディアでやり取りするようになった人の例です。

IT系の記事だけではなく、一般誌、たとえば今週出ていた「AERA」
でも『メール奴隷から解放されよう』という記事が載っていました。
CCメールを止める、迷惑メール対策、メール以外の手段を使うなど、
メールを減らしていこうという話です。


ムダなメールを減らすことは私も賛成ですし、心がけています。
しかし、ただメールをやり玉にあげるのは感心しません・・・。
(使い方の問題じゃないの?と思う例もあるからです)
その反面、メールはそろそろ「曲がり角」に来ている気もします。


■ メールよりもソーシャルメディアの方が便利だと感じる理由

『メールでやり取りするよりも、Facebookでやり取りした方が効率的だ』と
いう意見を、最近ちょくちょく耳にします。その感覚は分かる気もします。

しかし、『だから、メールはもう時代遅れだ』と結論づけるのは、ちょっと
早計な感じがします。そう感じる要因は、いろいろあるからです。


メールよりもFacebookの方がいいと感じる要因として、私が気づいた
ものは、次の3点です。

 □ やり取りする相手の数やメッセージの量
 □ 「迷惑メッセージ(迷惑メール)」の量
 □ インターフェースの違い


■ やり取りする相手の数やメッセージの量 について

たとえば、毎日100通近いメールを受信する人がいたとします。
(今はそれほど珍しくない話です)

そのメールの相手は、社内のいろいろな部署の人たち、取引のある会社
の人たち、売り込みのメール、いわゆる迷惑メールなど、さまざまです。

そんな、メールがあふれそうな状況に対し、Facebookでは状況が違う。
友達登録している人は限られているし、売り込みのメッセージを送って
くる人もあまりいない。どちらかというと、よく知った間柄のやり取りが
中心になっている。

・・・と、こういう人がいた場合、facebookを使ったやり取りの方が快適に
感じるでしょう。効率が上がった気もするかもしれません。

しかし、これはそのメディアがまだ新しく、そちらでやり取りするメッセージ
量が少ないから、そう感じるだけかもしれません。もし、Facebookでの
やり取りが増えてくると、また息苦しさを感じる・・・なんてことになるかも
しれません。


つまり、こういうことです。

Facebookなどのソーシャルメディアに限らず、新しいメディアを使い始めて
しばらくは、メッセージ量が少なくて快適だと感じたり、効率が上がったと
感じることはあるものです。

しかし、それはメディアの特性によるものとは限らないわけです。ですから
簡単に「メールなんて古いね」と否定するのは馬鹿げています。

※ 誤解のないように・・・
  別にメールを持ち上げて、Facebookにケチをつける意図はありません。
  新しいものを「快適だ」「効率いい」と持ち上げる際には、それが、その
  メディアの特性によるものなのか、それともただ新しいから(アドレス・
  アカウントを知ってる人がまだ少ないから)なのかを見極める必要が
  あるんじゃないか?という話です。


■ 「迷惑メッセージ(迷惑メール)」の量 について

とはいえ、私も「メールに問題がない」とは思ってはいません。

たとえば、メールで困ることの1つが「迷惑メール」です。

いわゆる「迷惑メール」は(業者がアドレスを握っている)多数の相手へ
送るメール。これはフィルタリングである程度防ぐことができます。

ただ、これで困るのは、必要なメールまでフィルタリングされてしまうこと。
実際、私が送ったメールが相手のフィルターではじかれてしまった例も
過去にありました。

こういった迷惑メールへの対策においてやっかいなのが、電子メールでは
送信アドレスを偽装できてしまうことです。思い出しても腹が立つのは、
人の会社のドメインを使って(偽装して)送られる迷惑メールもあること。
実際に、弊社でも過去に被害に遭ってます、フィルタリングではじかれた
のも、おそらくそれと関係しています。

私の話は置いておいて・・・。


アドレスを偽装できる電子メールに対し、Facebookではアカウントは偽装
できません。アカウントを複数登録することはできるでしょうけど、メール
のように、その筋の業者がやりたい放題することは難しいでしょう。

ですから迷惑メール(メッセージ)に関しては、Facebookなどのソーシャル
メディアの方が、(いまも今後も)優れています。


ただ、メールでもFacebookでも、「迷惑メール」とは言えないけれど、
ちょっと面倒な「売り込み」のメール(メッセージ)はありますよね。

たとえば、一度名刺交換しただけで、よくおぼえていない相手から
定期的にメッセージが送られてきたりするのは(しかも長期間に渡り)、
ちょっと微妙な感じがします。

簡単に登録解除できればいいのですが、本人に直接メールして
解除するしか方法がない場合もあったりします。本人アドレス宛に
「送らないで」と言うのは、ちょっと躊躇してしまいます。

Facebookの場合も、(ウォールではなく)メッセージで、同じような
売り込み(的なもの)が送られてくると、ちょっと面倒ですよね。
メールよりは対応に自由度がありますから、まだいいですかね。


・・・というわけで、ソーシャルメディアも「(広い意味での)迷惑メッセージ」
から逃れられるわけではありません(今後ますます増えるでしょう)。
でも、メールに比べれば(将来的にも)迷惑を受けることは少ないはずです。


■ インターフェースの違い

個人的に、Facebookのメッセージをやり取りして感じるのは、
メールとはインターフェースがかなり違うところです。

ある特定の人から受けたメッセージを返信するときには、それ以前に
やり取りした過去のメッセージがやり取りした順番で表示されます。
(送信したものも受信したものも)この表示はかなり分かりやすいです。


メールの場合、「受信メール」を送信者別に分けることはできますし、
「送信メール」もできます。しかし、特定の相手との「受信」「送信」両方
のメールを時系列で表示する機能はありません。

※ もしかしたら、探せばそういうソフトもあるのかもしれませんが、
  MicrosoftやMozillaなど、メジャーどころは旧態依然の画面です・・・。

ですから、もし、過去のやり取りをチェックしたい場合は、受信トレイや
送信トレイを行ったり来たりするか、引用返信されているなら、下の方を
(「>」が何個もならんでる部分を)見る人が多いのではないでしょうか。
これは不便ですよね。

私はその作業が嫌で(非効率だとも思うし)、必要な情報は、案件別に
テキストファイルにまとめてしまいます。その方が必要な情報をすぐ取り
出せますし、見落としの心配もないなど、メリットが多いと感じています。
一般的な方法ではありませんが、慣れればかなり便利ですよ。

話は戻って・・・ そんな(一般的には)特殊なやり方をするならともかく、
普通に過去のメールを参照するには、現状のスタイルはとても不便です。


ただ、これは「メール」そのものの問題というよりは・・・
本当は「メールソフト」の問題なんですよね。

そもそも、メールソフトの画面構成や操作性って、私が初めてメールを
使った頃(20年近く前)から、基本的に変わっていないように思えます。
(確かMac版のEudora(当時はフリーソフトだった)を使ってました)

操作性や表示方法をガラッと変えた、使いやすいメールソフトが出て
くれば、「メール」という手段も再評価されるような気がするのですが。


この項目に関しては、「メール」という手段がダメというよりは、
(厳しくいえば)旧態依然のインターフェースで良しとしてきた
メールソフトの方を揶揄すべきではないですかね?
(斬新なものが出てくる期待も込めて)



・・・というわけで、一応この3つの要因↓について考えてみました。
 (他にも要因はあるかもしれませんが、いま思いつく範囲で)

 □ やり取りする相手の数やメッセージの量
 □ 「迷惑メッセージ(迷惑メール)」の量
 □ インターフェースの違い


「メールよりもソーシャルメディアの方が使いやすい」と
思える状況は多々あると思いますが・・・

一番目については「勘違い」であることも多そう。

二番目についてはメールの仕組み自体に問題もあるし、
確かに、ソーシャルメディアの方がメリットが多い

三番目についてはメールの使い勝手の悪さが目立ちますが、
「メール」そのものよりも「メールソフト」の問題といえるのでは?

というのが私の考えのまとめです。


「メールはもう過去のものだ」という意見があるのも分かりますし、
私も「もしかしたら本当にそうかも?」と思う部分もあります。
ただ、いろいろな要因をごちゃ混ぜにして、簡単に結論づけるの
は嫌いなので、ちょっと考えてみました。




まったく個人的な意見としては、動作のレスポンスはできるだけ
速い方がいいので、通常の(ローカルの)メールが好きです。
ソーシャルメディアのメッセージも、Webメールも、どちらかというと
苦手です。特に、見たり送ったりする件数が多いときは億劫に
感じてしまいますね・・・。それで、(旧態依然の)メールの欠点を
補う「使いこなし方」を、あれこれ工夫してるわけです。
(その成果?の多くは「情報整理」の本に書いてあります)

今日の記事作成時間は98分でした。長いっ!(汗)
では、また次回!  
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Posted by 水口和彦 at 23:55Comments(0)TrackBack(0)
2012年02月19日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

メールを効率化するためには? (その1)


こんにちは。水口です。

2月17日の日経産業新聞に、私が取材を受けた記事が
掲載されました。『メール処理 賢く短く』というタイトルで、
メールの効率的な使い方に関する記事です。
(記事は私を含めて3名への取材で構成されています)


■ メールを効率化するためには?

「メールを効率的に使う方法」というと、「素早く目を通す」
あるいは「素早く返信する」といった話がよく出てきますし、
それ以外にも「過去のメールから必要な情報を探す」ことも
効率化のためには重要です。

そんな「メール術」的なものは、いろいろ提唱されますし、
私もそういうのを見つけたら(本やWebなど)、できるだけ
目を通すようにしています。

ただ、最近感じているのは、個別のノウハウをうんぬんして
も仕方ないのかなあ・・・ということです。

メールの効率的な処理方法を考えるためには、

 □ どういうタイミングで読むか
 □ どういうタイミングで返信するか
 □ 返信を忘れないようにするためにどうするか
 □ メールの二度読み、三度読み(←効率悪化の要因)を
    いかに少なくするか
 □ 処理後のメールをどう整理するか(あるいはしないか)

といったことを総合的に考え、自分なりのサイクルを作って
いかないと、うまく効率化できないように感じています。
(自分なりのルールを作るということです)

※ もちろん、そのサイクルは効率的に行える(手間が
  かからず確実な)ものであることが重要です

そういう意味で、個々のノウハウをうんぬんしても、あんまり
意味がないんじゃないかなあ・・・と思うわけです。


■ ノウハウの背後にある「考え方」の方が重要かも?

たとえば、上記の記事では「即返信は避ける」というノウハウ
が紹介されています(※これは私のコメントではありません)。
これは、短いやり取りをくり返していると、かえって非効率だと
いう経験から編み出された方法だそうです。

確かに、短いやり取りをくり返していると、メールに追われて
他の仕事に集中できない状況が生まれてしまったりします。
それよりも電話した方がずっと速いかもしれません。

また、上司がクイックレスポンスしてくれるのに甘えて、自分で
考えずに「とりあえず」メールする部下が増えるという懸念も
あるかもしれません。

そんな状況を避けるために、あえてクイックレスポンスを避ける
というのは、考え方としてありだと思います。


ただ、私個人の考え方としては、そのメールを読んでしまったの
であれば、わざと返信を遅らせることはないと考えます。あとで
またそのメールを確認して(つまり二度読みして)返信するのも
効率が悪いですし、返信を忘れるリスクもあるからです。

また、メールのやり取りを少なくするためには、レスポンスだけで
なく、メールの内容も重要です。
――――――――――――――――――――――――――――――
 たとえば、アポイントメントを決めるときに・・・

     (受信メール)              (送信メール)
 「○○の件で打ち合わせを・・・」    「では、来週やりましょうか」
 「いつご都合がよろしいですか?」   「月火が出張なので、そこ以外で」
 「水曜日の○時でどうでしょう?」   「じゃあ、その時間で」
 「了解です。よろしくお願いします」   「こちらこそよろしくお願いします」

・・・とやり取りしていると、1つのアポイントメントを決めるのに、
メールを3往復も4往復もする必要があります。

これは工夫すれば2往復程度に減らせます。
(最初の返信で日時を3つほど提示して選んでもらうと早い)
――――――――――――――――――――――――――――――

そんな感じで、私の場合は「あえて即返信しない」という手段は
取っていません。(メールの往復を少なくする工夫はしていますが)

もうちょっと具体的に言うと・・・

集中したいタスクの実行中にはメールは見ないようにしているので、
結果的に「即返信しない」ことが多いのです。でも、メールの処理を
している最中に入ってきたメールには即レスすることがあります。

本質的なこととして本当に重要なのは、「メールと他の作業の区切りを
つけること」ではないですかね。私の場合、それを重要視しています。

その結果「即返信しない」ことが多いわけですが、別に「即返信しない」
ことにこだわってるわけではありません。私の場合。


一方、もし「部下が上司を頼りすぎないように」という意味合いがあって
「即返信しない」やり方を取るのであれば、それはそれで意味がありますし、
否定するつもりはありません。

そんなふうに、表面上のノウハウよりも、その背後にある意味、考え方を
とらえて自分なりに応用する(あるいは応用しない)ことが大事なんじゃ
ないかなという気がします。

背景を考えずに「ノウハウの切り貼り」をしていると、結果として効率が
あまり上がらない・・・ということになってしまいますので。



「人のノウハウの切り貼り」ではなく「自分の状況に応じて」考えること。
「表面上のノウハウ」ではなく「全体のサイクルとして」考えること。
メールに限らず、効率化には、この2点が大事だと思います。

以前、「ライフハック」的なものが流行ったときには、個別のノウハウの
羅列にとどまっていた感じがあって(それはそれでお手軽でいいけど)、
そのせいか、みんな疲れちゃった(飽きちゃった?)ところがあるように
感じています(私自身も含めて)。

いまはむしろ、お手軽なノウハウよりも、全体をしっかりじっくり考える
ことが必要なんじゃないですかね。Web上にはそういう情報が少ない
ですが、だからといって避けて通るわけにもいかず、いつかはちゃんと
考えないといけない問題のような気がします。

かくいう私も、ブログ上ではメールの話を時間をかけて取り上げる
気力もなく・・・(汗)、結局、本で書きました。
(情報整理に関する本の執筆依頼があって、それに乗っかった形です)

いろんなやり方をかじってみたけど、どうもうまくいっていないという人は
参考にしてみるといいかもしれません。私なりの効率化を徹底したメール
術を紹介しています。

(この本↓です)
――――――――――――――――――――――――――――
情報整理達人7箇条 (SANNO仕事術シリーズ)情報整理達人7箇条 (SANNO仕事術シリーズ)
著者:水口和彦
産業能率大学出版部(2010-11-29)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る



――――――――――――――――――――――――――――


メールについては、最近もうひとつ思うところがあるのですが、
それはまた次の記事で。



今日の記事作成時間は40分でした。

では、また次回!  
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Posted by 水口和彦 at 23:00Comments(0)TrackBack(0)
2012年01月29日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「自炊」のファイル名はこう付ける! (← 悩んだ末の解決策)


こんにちは。水口です。

昨年、本の「自炊」に関するニュースがありました。
作家が「自炊」を代行する業者を訴えたというニュースです。

(↓この記事で紹介しています)
本の「自炊」はいけないことなのか?


この訴訟は、自炊(自分で本をスキャンして電子化すること)を代行する
業者を訴えたものです。しかし、その記者会見の中で、本を裁断する行為
自体を非難すると取れる発言もありました。

作家の気持ちとして「裁断してほしくない」という気持ちを持つのは当然なの
かもしれません。しかし、自分の本を自分でスキャンして自分で利用するので
あれば、その行為は法に触れるわけではありません。本を裁断→スキャンする
こと自体を非難するのは、私は筋違いだと思います。

・・・というのが私の意見です。

※ その作家さんを非難する意図があるわけではありません。
  (気持ちとしては理解できるところはありますので)


そして、ちょっと懸念しているのは、もし上記の記者会見などの影響で、
「自炊」そのものが悪いことのように思われてしまうかもしれないことです。

そこで、逆に「自炊派」の人たちを応援しようかなという気がしてきました。

そんなわけで、今日は本の「自炊」の話です。


■ 本の自炊を始めました

実は最近、私も本格的に本の「自炊」を始めることにしました。

スキャナーは前から持っていましたが、これまでは積極的に「自炊」をして
いたわけではありません(スキャナーは主に書類用に使ってました)。

これまで、あまり「自炊」しなかった理由はいくつかあります。たとえば、
「やっぱり紙の本の方が読みやすい」というのもその一つ。

そして、それ以上に大きいかもしれない理由が、「電子化した本をどう
整理するか?」という問題です。

たとえば、電子書籍を扱うアプリの中には、本棚風の画面から、本を
選ぶようなインターフェースが採用されているものがあります。しかし、
私はこういうのは、かえって使いづらそうに思えます。数十冊くらいなら
いいですが、数百冊となると目的の本を探すのに苦労しそうです。

かといって、Windowsのフォルダーに、本のタイトルがついたPDFファイル
がずらっと並んでいるだけというのも、やっぱり使いづらそう・・・。

そんなわけで、なかなか手を出しづらかったんです。


■ なぜ「自炊」を始めたかというと・・・

今回、本格的に「自炊」してみようと思ったのは、省スペース化以外にも
「自炊」にはメリットがあるかもしれないと思い始めたことと、整理方法の
問題に一応自分なりの答を見つけたこととが後押しになってます。


以下、ちょっと余談になるかもしれませんが・・・、
自炊のメリットに関連する話です。
―――――――――――――――――――――――――――――
私は昨年、自宅のCDプレイヤーを撤去しました。CDプレイヤーは使わず、
パソコンを使って再生するようにしたわけです。

それにともなって、手持ちのCDをパソコンに取り込む作業を少しずつ
進めています(まだ全部は終わってませんが、八割方終わりました)。

そのなかで、ちょっと感じたことがあるんです。

私の場合「CDをパソコンに取り込む」こと自体は、かなり以前から
(iPodがWindows対応してない頃から)やっていましたが、取り込んで
いた枚数は100枚程度でした。
(それを学習用の音声ファイルとかと合わせて持ち歩いてました)

今進めている作業はそれとは違い、たまにしか聞かないCDや、ちょっと
マニアックな趣味のCDも含め、あるものすべてを取り込む作業です。

これを実際やってみると、いろいろ発見がありました。


手持ちのCDから100枚程度を選んで取り込んだ場合、自分がよく聞く
CDをピックアップすることになるわけで、取り込んだCDを眺めてみても
(お気に入りのものではあるけど)、これといった発見はありません。

一方、手持ちのものをすべて取り込むつもりで作業を続けていくと、
200〜300枚を超えたあたりから、変化が出てきました。

  「ああ、昔はこういうCDも聞いてたなあ」と、
   自分の趣味嗜好を再確認したり

  「これまた聞いてみよう」→「前に聞いた感じよりもいいなあ」と、
   自分の嗜好の変化を発見したり

  「このアーティスト(このジャンル)のCDをまた探してみよう」と、
   新たにCDを探してみたり

・・・のように、いろいろ感じたり、行動したりするようになりました。

結果として、(自発的に)自分の興味の幅を広げたり、深めたりすることに
つながっている感じです。これは意外で、面白い体験でした。


そこで本に話が戻って・・・

 本の場合も、数十冊程度を取り込んだだけでは見えてこないものが、
 数百冊を電子化すると見えてくるのではないか?

 それが(いまの)自分に必要な本を再読することにつながったり、
 自分が深めたいところ、幅を広げたいところが見えてきたりするのでは?

というのが、私がの仮説であり、期待しているところです。


※ 「電子書籍をたくさん持っていればいい」ということではありません。
  あくまでも「自分が読んだ本」を電子化することに意味があるのでは
  ないか? という話です。
―――――――――――――――――――――――――――――


そんなことがあって、本腰を入れて「自炊」に取り組むことにしたわけです。

別にブログに書くつもりで始めたわけではなく、まったく個人的な理由で
始めたのですが、冒頭のような理由があってブログに書くことにしました。


■ 問題は自炊した本の整理方法

さて、次は整理方法です。

「自炊」した本は、PDF形式などのファイルになるわけですが、これに
どうファイル名をつけるか、どう整理するかは、結構やっかいな問題です。

たとえばCDの場合、iTunesやWindows Media Playerからデータベースを
呼び出してタイトルをつけると、

  「アーティスト名」のフォルダー
    → 「アルバムタイトル」のフォルダー
      → 「曲名」のファイル

というファイルが作られます。
(クラシックは「作曲者」「指揮者」で分類が統一できなくて難しいですが・・)


本の場合、スキャン用のソフトでスキャンしても、こういったフォルダー名や
ファイル名を自動でつけてくれるわけではありません・・・。これを一つ一つ
入力する作業って、(たくさんやる場合は)結構な負担になります。

また、文芸書はともかく、ビジネス書の場合、CDと違って、「著者買い」よりも
「タイトル買い」することが多いです。ですから、著者名のフォルダーを作って
ファイルを入れたとしても、あとで見たらピンとこない(つまり探しにくい)こと
になりそうです。

あるいは、本の「カテゴリー」でフォルダーを作る方法も考えられます。おそらく
その方が便利だと思いますが、たまに著者名で本を探したいときもあるので、
その場合には不便そうな予感がひしひしと・・・。
(同じ著者が複数のカテゴリーで本を書いていたりするとややこしそうです)


・・・というように、悩んでいたのですが、今回一応の結論を出しました。

結局、「すべてを満足する分類方法はない」と判断して、ファイルに直接
アクセスするのをあきらめることにしました。リストで管理します。

具体的にいうと、Excel上に作ったリストからアクセスすることにしました。
やり方を簡単にいうとこんな感じ↓です。
―――――――――――――――――――――――――――――
・ スキャンするときの本のファイル名はISBNコードにする
  (スキャナーでバーコードを読み取れば打ち込まなくてもすむ!)

・ できたファイル名(例:4788910438.pdf) をコピーし、Excelに貼付ける
  (これは複数のファイルがたまってからまとめて行う)

・ そのファイル名から「LEFT」関数を使ってISBNコード(例:4788910438)
  だけを抽出する(事前に関数を組んだところに上記ファイル名を貼付ける)

・ そのISBNコードを(いくつかまとめて)『私本管理Plus』というソフトに
  入力。本の情報を検索する。

・ その本の情報をCSVファイルで書き出す

・ CSVファイルを開いて、その内容を、Excelのシート上に貼付ける
  → 自分に必要な項目だけを参照するよう設定した別のシートに
     そのデータが表示される (そうなるように事前に組んでおく)

・ その「必要な項目」を、書籍リスト上に貼付ける
  (スキャンするたびに、このリストに追加していく)

【↑ここまでで一応リストはできあがり】

【↓使い勝手を良くするために】

・ 時系列のリストはそのまま残しておいて(時系列で随時追加していく)、
  それをコピーして、カテゴリー分けなどのリストを作成する

【↓本を読むときには】

・ リストにはタイトル名、著者名等が表示されているので、ざーっと見たり、
  検索したりして本を探す。(上記カテゴリー分けリストがあると便利)
  開きたい本があれば、そのリンクをクリックするとファイルが開く。

  ここでのコツは、ISBNコードをもとにして、「HYPERLINK」I関数で
  ファイル開くためのリンクを表示させていることです。

  たとえば・・・
  =HYPERLINK(CONCATENATE("フォルダー名",参照するセル,".pdf"))
  という関数の組み合わせで、上記pdfファイルを開くためのリンクを
  表示させることができます。

―――――――――――――――――――――――――――――

こうやり方にした主旨は・・・

・普通にWindows上(エクスプローラー上)でファイルを探すやり方では、
 ファイル数が増えると探しにくくなるであろうことは必至・・・。
 (マメに整理できる人なら大丈夫かもしれませんが、私は無理・・・)

・それなら、Windows上からファイルを探すことをあきらめて、
 Excelからアクセスした方がいいのでは?
 (もちろんExcel以外の表計算でもハイパーリンクが使えるならOK)

・そうすれば、(Excel上には)本のタイトルと著者名の両方表示できる。
 出版社や定価なども表示できる。 (←これはあまり使わないけど・・・)
 もちろん、リストを並べ替えたり、検索したりするのも自由。

・Excelから開くことを前提にするなら、ファイル名はISBNコードでOK。
 そうすれば長いタイトル名を打ち込まなくてもいいし、バーコードリーダー
 を使えばさらに楽になる。

・もし、あとで書名のファイル名にしたくなった場合も、Excel上から
 ファイル名をコピー・貼付けすれば、それほど手間はかからない。

 ※ Excelで「書名+.pdf」というファイル名を表示させたリストを作り、
    実際のファイルと両方をISBNコード順に並べ替えして、上から
    順に一つずつコピペしていけばOK。
    (書名を手打ちするより楽かも?)

という理由です。

ちなみに私の場合、今のところ、未読の本ではなく、読み終わった本
(あるいは「目は通した」本)を対象にしています。一度読んだ本でもあるし、
「読みやすい」というメリットを捨ててもいい。それで「探しやすい」あるいは
「分類整理しやすい」「全体を俯瞰しやすい」というメリットが得られれば、
ちょっと面白いことになるんじゃないか・・・と期待しています。


まだやり始めて間もないですが(まだ100冊少々しか入ってません)、
いまのところ、使い勝手は悪くなさそうな感じです。
(10冊以上スキャンしたあとで、上記の作業を行う感じでやってます)

もちろん、いくらかの手間はかかりますし、Excelに慣れていない人だと
途中で訳が分からなくなる場合もあるかも・・・? なので、誰にでも
おすすめするというわけにはいきませんが、私と同様の課題があり、
表計算ソフトが得意な方は試してみてはいかがでしょうか。


ちなみに、私はこういうバーコードリーダー↓を使ってます。
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ドライバー等が不要で、USBに挿すだけで使用できます。
なかなか便利。



今日の記事作成時間は96分でした。
長かったー・・・(汗)

では、また次回!  
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Posted by 水口和彦 at 23:55Comments(0)TrackBack(0)

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