2008年12月23日     このエントリーをはてなにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク

「いつまでに」より「いつやるか」 : 「いつやるか」決めるのは決して窮屈ではない


こんにちは。水口です。
今週、asahi.comの方で書いている記事が公開になりました。


■ 「いつまでに」より「いつやるか」

その記事はこちら↓です。

asahi.com(朝日新聞社):
時間管理術のキモは、「いつまでに」より「いつやるか」
- ショッピングコラム「となりのビジネス達人」


文字通り、「いつまでに」より「いつやるか」を決めることが大事だという話です。
この話は本やブログの中でもちょくちょく書いていますが、とても重要なことです。


上記の記事は、文字数があまり取れないこともあって、

  アポイントメント(会議や打ち合わせ)を管理するだけでなく、
  タスク(自分一人で行う仕事)の計画を立てることが重要

  「いつまでに」という期限だけでなく、「この日にやる」という
  実行日を決めていくことが重要

というポイントだけを書いています。


というわけで、今日はそれがなぜ重要かについて書いてみたいと思います。


■ 「いつまでに」という予定だけでは、先が見えない

自分一人で行う仕事(時間的に自由な仕事)は、自由なだけに、そのままでは
つい先延ばしにしてしまったり、仕事が重なり合ってしまったりと、うまく管理
しきれないものです。

というのを、私が強く感じたのは、ある時間管理の手法を行っていた時期でした。


ある時期(昔の話です)、時間管理の本を読み、「なるほど」と思って実行して
みた手法は、↓こういった手法でした。

  ・ その日にやろうと思うことをリストアップする
    (前日のやり残したタスクも合わせる)

  ・ リストアップした仕事に優先順位をつけて、
    優先順位の高いものから実行していく

  ・ 実行しきれなかった仕事は、翌日に持ち越す

しかし、この手法では、なかなか先が読めないと感じることが多かったのです。

それぞれの仕事には、「いつまでにやらなければいけない」という期限はあるの
ですが、実際の実行日は、なかなか確定されることはありません。

※ 翌日持ち越しのタスクがあり、そのタスクに押し出されて、また翌日に
   持ち越されるタスクがあり・・・となりますから、数日先にはどういう状況に
   なっているか、はっきりしないのです。

これでは、それぞれのタスクを「確実にやれる」という実感が持てませんから、
何だかモヤモヤした気分になりがちです。

※ また、毎日タスクをずらずらっと見て、翌日に持ち越しして・・・とするのは
   仕事の山を見て気が重くなりますし、持ち越しのために書き写す手間も
   バカになりません。


これは、よく考えてみれば当たり前の話で・・・、

それぞれの仕事には期限があるのだから、本来ならその期限に間に合うよう
に実行するタイミングを考えていかなければいけない。

しかし、先の「毎日リストアップ」+「残った物は翌日に持ち越し」方式では、
言ってみれば「その日暮らし」的に仕事を進めているわけで・・・、
これでは不安を感じるのも無理もありません。

※ この方法も、タスクを何も管理しないよりは、仕事の進みも良くはなります。
   しかし・・・、何も気持ちの上では、管理していなかった時に比べて、かえって
   ストレスがたまるようになってしまいました。

ですから、かなり短期的な(2,3日周期の)仕事をしている人ならともかく、そう
でない場合には、あまり向かない方法だと言っていいと思います。


■ 「いつやるか」決めると・・・

というわけで、数ヶ月続いたものの、その方法は結局やめてしまいました。

それに変わってやり始めたのが、タスクを「いつやるか」を真っ先に決めてしまう
という、現在の方法とほぼ同じやり方です。


結果として、こちらの方が、よほど合理的でした。

「期限に間に合うタイミング」で、その中で「仕事がすいている日」にタスクを入れ
てしまえば、仕事の流れが決まってきますし、先の忙しさも見えやすくなってきます。

また、「今日やること」と「明日やること」、「明後日やること」・・・ を早い段階で
分けてしまっているので、「今日は何やろうか?」「これは今日やる?明日やる?」
といった迷いもなくなりますし、その分仕事に集中しやすくなります。

タスクを翌日に持ち越すことも少ないですから、計画を書き写したりする手間も
とても少なくて済みます。

と、いろいろメリットがありました。

その中でも特に、「先が見える」ことのメリットは思いのほか大きいものでした。
タスクの実行日を決めずに流動的なままにしておくよりも、安心感があります。


■ 「いつやるか」決めるのは窮屈ではない

そもそも、時間的に自由な仕事(タスク)を、「いつやるか」決めるのは、何だか
窮屈なことのようにイメージしていたのですが・・・、実際はそうではなかったわけ
です。

むしろ、「いつやるか」決めてしまった方が、気分的にもスッキリします。また、
時間が足りなくなりそうな状況に早めに気づくことができるので、追い込まれる
前に手を打てるようにもなりました。

※ ただし、「いつやるか」を、細かいタイムスケジュールで決めすぎると、窮屈に
   なってしまいますので要注意です。


「いつやるか」を日付単位で決めるのは、そう手間のかかることではありません
から、ぜひ(まだの方は)実行してみてはいかがでしょうか。



今日の経験談は、時間管理では「本に書いてある方法が正解とは限らない」と
実感した出来事の1つでした。

たとえば、今回出た本↓の中でも触れましたが・・・、

仕事に追われない超時間術

私は「時間術」系の本は200冊以上読んできました。

しかし、その中にはこういった、あまり実践的ではないノウハウ類も多かった
というのが正直なところです。こういうと何ですが・・・世の中がまだ今よりは
のんびりしていた時代の時間術という感じです。

・・・そんな感じですから、私のマネをして「時間本」をたくさん読めばいいという
わけではありません。何冊か読んでみるのはおすすめしますが、数十冊〜100
冊以上読んでも、時間対効果という意味ではあまり有効ではありません。
(※ 「時間管理」を教えることを仕事にするのでなければ、という意味です)

時間系の本は、類書と同じことを書いている本も結構多いですし・・・。
(私の本は別ですが・・・ ←自画自賛(笑))


今日の記事作成時間は62分でした。

では、また明日!
  

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Posted by 水口和彦 at 23:55Comments(0)TrackBack(0)

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