「残業できない」という制約を、変化のきっかけに
こんにちは。水口です。
こんな記事がありました↓
BizPlus: 人事:上場企業のワークシェア、導入5%止まり 民間調べ
(『』内は引用です)
『 新日本監査法人と国際会計事務所のアーンスト・アンド・ヤングがまとめた
上場企業の労働時間についての調査によると、1人当たりの労働時間を短縮
して仕事を分かち合うワークシェアリングを「導入済み」(2009年4月時点)と
答えた上場企業は全体の5%にとどまった。』
ワークシェアリングを導入済み企業が5%・・・というのは、かなり少ないイメージ
です。残業カットの話はよく聞くのに・・・ と思ったら、
『時間外勤務の抑制に対しては 68%が行うと回答した。』
ということでした。なるほど、単純な残業カットは、ここでいうワークシェアリング
にカウントされていないわけですね。
まあ・・・残業カットを通り越して労働時間を削減するのは難しい、と判断する
企業は多いでしょう(そこまで追い込まれてはいないなら・・・)。
そして、
『ワークシェアを導入しないと答えた企業に、今後導入する予定があるかどうか
を聞いたところ92%が今後も「導入しない」と答えた。ワークシェアの問題点を
たずねると「業務分担や引き継ぎが難しい」「生産性が低下する」などの回答が
上位を占めた。』
とあります。
結局、「ワークシェアリング」は人件費削減としか見られていないということが
分かったという感じでしょうか。「働き方の多様性」「雇用の創出」という観点で
見ているなら、ワークシェアリングに前向きな回答がもう少し多いはずです。
個人的には、社員が「短時間勤務も選べる」という形でのワークシェアリングは
広まってもいいと思うのですが・・・。日本のワークシェアリング議論は、このまま
尻すぼみになっていきそうな気がします。
■ 残業カットは一種のチャンス?
とはいえ、現在の状況は悪いことばかりではない・・・そう信じたいところです。
というのは、たとえ「残業カット」という形であれ、実行されることでいろいろな
影響は出てくるはずだからです。
残業当たり前、あるいはサービス残業まで当たり前、という環境で働いている
人が残業カット(またはゼロ)の状況を経験すると、残業無しのメリットを改めて
感じたり、中には「残業ゼロでも結構やれるね」と気づく人もいるはず・・・。
そうすると、今後景気が回復しても「残業ゼロ」派の人が一定数出てくることに
なるのでは?という気もしています。
■ 制約が「効率良い働き方」を生む・・・面もある
「短時間で効率良く働く」というのは、口で言うのは簡単ですが、実際のところ、
「残業できない」という状況に追い込まれないと、考え方が変わらない人も多い
と思います。
「残業カット」の話は、大きな企業でも比較的よく聞くので、相当な人数の方が
現在取り組んでいるはず・・・。それが働き方を見直すきっかけになるなら、
今後のワークシェアリングやワーク・ライフ・バランスの普及に影響を与えること
になるかもしれません。(「長い目で見れば」という話です)
私の場合も、「サービス残業を無くす」という制約を自分に課してから時間管理
や仕事の効率アップにより弾みがついたところがあります。
「制約」があるからこそ、現状を変えようと考える。
そういう意味では、制約は悪いことばかりでも無いんですよね。
現在、「残業カット」しないといけない会社の方は、ここで「サービス残業」に
逃げずに、この状況に正面から向かってみてはいかがでしょうか。
今日の記事作成時間は36分でした。
では、また明日!
「残業無し」で業務効率が上がったという事例
こんにちは。水口です。
今日は「ワーク・ライフ・バランス」「ワークシェアリング」について。
■ 「多様就業型ワークシェアリング」の実践企業
以前、ワークシェアリングの実践例として、「エス・アイ」という企業があると紹介
したことがありました
(この記事↓です)
「多様就業型ワークシェアリング」は一種の「出来高制」なのか?
「エス・アイ」という会社はデータ入力を行う会社なのですが、勤務時間を柔軟
に設定できたり、時給+出来高評価のような形で、正社員とパートさんの間で
「同一労働同一賃金」を実現している会社です。
この会社について、こんな記事がありました。
この人に聞く:データ入力会社「エス・アイ」社長・今本茂男さん
/兵庫 - 毎日jp(毎日新聞)
社長の談話として、
(『』内は引用です)
『91年にエス・アイを設立しましたが、残業をさせないと決めていました。社員
は女性が多く、残業をすると子育てや家事ができず、家庭に影響します。仕事
をたくさん受注して残業が必要になると、その分パートを雇いました。そうして
ワークシェアリングの下地ができたのです。02年に県から「エス・アイはワーク
シェアリングに取り組んでいるのですね」と言われて、初めてその言葉を知りま
したけどね。
残業がないことで、優秀なパートが集まりました。企業でいろいろな仕事を経
験し、結婚などで退職した人たちです。最初は「子育ての合間でもできる」と
データ入力のパンチャーとして勤務したのに、能力が高いので重要な業務を担
うようになり、そのうち社員とパートの立場が逆転してしまうケースが出てきまし
た。そうなると、パートは「責任のある仕事をしているのに身分はパート」と訴え、
パートの自由な勤務形態をうらやむ社員も出てきました。そこで待遇の一本化
を考えたのです。』 (上記サイトより引用)
とあります。
・ 初めから「ワークシェアリング」を念頭に置いていたわけではなく、優秀な
働き手を確保するために『残業をさせない』という基本方針を決めていた
・ 社員とパートの間に能力差があるわけではない。逆転するケースもある。
それなら、待遇も一本化したらどうか
という流れで、現在の仕組みが出来ていったようですね。
結婚や子育てなどで仕事を離れてしまう優秀な女性が多い、とはよく言われて
いることです。そういう方々が働きやすい制度を作ることによって、結果として
優秀な社員が集まり、それが業績にも反映されるといういいサイクルが回って
いるようです。
■ 「残業無しで業務効率がアップ」 という事例
この記事にはもうひとつ、興味深い事例がありました。
『残業をなくすことで業務効率が上がりました。データ入力業界では5万件に
1件のミスが出るものですが、エス・アイは月70〜100万件で外部からの
ミス指摘は半年に1件程度。』
とあります。
単純に業界平均(5万件に1件)と比較するなら、エス・アイ社は、半年間、
つまり400〜600万件に1つのミスなのなので、
入力ミスが起こる割合は100分の1
ということになります。
単純に比較していいかどうかは多少疑問はありますが、残業を無くすことに
よって、仕事の効率が上がるという事例として興味深いです。
また、同インタビューで今本茂男社長は、
『業務を他の人にもできるようノウハウを共有し、社長などのキーパーソンが
率先して残業をしないことが重要です。』
と述べています。
実際に残業を削減できた会社では、多くの方が「トップが率先して帰る」こと
の重要性を強調していますが、こちらも同じですね。
これは「ワークシェアリング」のみならず、「ワーク・ライフ・バランス」のためにも
重要なことです。
今日の記事作成時間は30分でした。
では、また明日!
この時期に、会社としての「副業」を実践している企業の例
こんにちは。水口です。
今日はまたまた(?)「ワークシェアリング」について。
■ 「ワークシェアリング」実践企業の例
11日の記事(「ワークシェアリングは従業員に選択権を与えること」)で、
この本↓を紹介しました。
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日本的ワークシェアリングの“ススメ”―大不況に勝ち残りたい経営者へ
著者:長倉 貞雄
販売元:アスク
発売日:2009-04
クチコミを見る
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11日の時点では、注文しただけで手元には無かったのですが、その後入手し、
読んでみました。
この本の著者は大阪府にある「株式会社アスク」という、精密機械部品の加工
を行う会社の経営者の方です。従業員は60名だそうです。
その会社は量産品に使う部品を作る会社ではなく、試作段階の部品を作る
会社だそうです。大量生産ではなく、一品ものの加工が多いのではないかと
思います。
試作品の加工ということもあって景気変動に対しても量産品と違う動き方を
するようで、昨年の不況以前から、すでに受注量が減少していたそうです
(H18年度に対し、H20年度は30%減。H21年はさらに悪く・・・)
営業努力を怠っているわけではない。むしろ以前以上に営業活動を行って
いるが・・・ それでもどうにもならないという判断で、結果的にいち早くワーク
シェアリングに取り組むことになったわけです。本書は、その記録が書かれた本
です。
この本に書かれているワークシェアリングは、仕事が減った分、出勤日数も
減らすという、シンプルなワークシェアリングです。
本のタイトルにあるように「これが日本的ワークシェアリングだ」と言われると、
私は抵抗を感じるのですが・・・ (「ワークシェアリング」には緊急避難的なもの
だけではなく、長期的な雇用創出を目的としたものもありますので)。
それはそれとして、一企業の記録として興味深いところがありました。
経営者の方は、一読の価値があるかと思います。
※ 「考え方が合わない」という方もおられるかもしれませんが、一つの
やり方として、参考になると思います
■ 「会社としての副業」とは?
本の内容とは別のところで、驚いた点がひとつあります。
奥付を見ると、この本の出版元は、「株式会社アスク」となっています。
・・・つまり、この本の舞台である(ワークシェアリングを行っている)会社が
出版しているのです。
本文にもありますが、この社長さん(著者の長倉貞雄さん)は、自分の給与
も減らし、その分自分の出勤日も減らしています。本当に自らもワークシェア
リングを行っているわけです。
その空いた時間を使ってこの本を書いたり、講演活動をしたりしているそう
です。それが、自らの副収入にもなっているそうです。
そして、会社としても出版を行い、会社としての「副収入」的なものを得ている
というわけです。
驚いたことに、本の編集作業も社員が行っているそうです。
※ 読んでいて、なんとなく素人っぽい作りだな・・・とは思いましたが、
その理由が分かりました。
しかし、ここまでやるというのもすごいです。
たとえば、会社として受注が減り、売上が減ってしまった状況の中で
「手が空いた分、別の事業をしたらどうですか?」 と仮に言われたとしても、
ほとんどの会社の社長さんや社員さんは、できないのではないでしょうか。
こういう副業的なものは、個人レベルでは珍しくはありません。しかし、会社と
しては、あまり無いと思います。特に不況期には元気を無くしてしまって、新規
事業という気持ちにすらなれない人(会社)も多いと思います。
※ もちろん、どんな会社も「新規事業」の種を探しているものですが、
不況期に、まったく畑違いの事業(出版)に飛び込むような例は
少ないという意味です。大したものだと思いますし、たくましいですね。
ちなみに、本文中に書いてありましたが、この本は、最初の5000部が実売
するまでは、著者印税を取らないことにしているそうです(全部会社の方に
入るようになっているそうです)。
このことからも、「社長の副業」というよりは、「会社の副業」と言った方が、
適切だと思います。
「不景気だから何をやってもムダ」と決めつけるのではなく、「考えてみる」、
「やってみる」という気持ちを持つのは大事なこと。あらためてそう感じさせ
られました。
ちなみに、この本は今年の4月に刊行されています。頭を抱えて、先の心配
をしている人をよそに、ワークシェアリングとともに、着々と新しいチャレンジの
準備をしてきた・・・ というと格好良すぎるでしょうか?
※ ただしこういう場合にはは、初期投資が大きな事業はもちろんできません。
出版の場合、印刷そのものは印刷会社が行うので、「本の在庫」以外の
リスクは実はあまりありません。そういう意味では挑戦しやすい面があるの
かもしれません。
・・・とはいえ、本を作った後の「流通」の段階は大変だと思います。実績も
ない零細出版社が本を作ったからといって、その本がすぐに全国の書店に
配本してもらえるわけではありません。そういう面ではきっと苦労されている
と思います。
この本、経営者の方には一読をおすすめします。
今日の記事作成時間は38分でした。
では、また明日!
休日を増やすタイプの「ワークシェアリング」について
こんにちは。水口です。
昨日に続いて、ワークシェアリング関係の話を。
■ 「ワークシェアリングを単なる雇用政策に留めるな」という記事
こんな記事がありました。
ワークシェアリングを単なる雇用政策に留めるな
| SAFETY JAPAN [セーフティー・ジャパン] | 日経BP社
経済アナリストの森永卓郎氏による記事です。
記事の主旨はこうです↓。 (『』内は引用です)
『 ワークシェアリングには、大きく次の4つのメリットがある。
1.労働者にとって、将来の不安が解消できる
2.企業にとって、労働者の技術や技能が保持できる
3.雇用保険料負担を減らすことができる
4.労働時間を減らすことができる
わたしは、基本的にワークシェアリングを進めたほうがいいと考えている。
ただし、今回の議論でいえば、1〜3の点については検討がされているもの
の、4の点について重要な議論が抜けていると感じられるのだ。』
その「4の点」について、もう少し詳しく、
『 では、どうすればよいのか。現在、製造業の現場では、「今月は3日間ライン
を停止する」といった短い休業の繰り返しが行われている。今回のワークシェア
リングも、それを念頭に置いているのだろう。だが、そんなちまちましたことをし
ないで、ある程度製品をつくって在庫をストックしておいたら、あとはまとめて
例えば1カ月の夏休みを取れるようにしたらどうだろうか。在庫に対する費用
は多少かかるかもしれないが、そのほうが人間として正しいやり方ではないの
か。』
とあります。
在庫をストックしてから一斉休業する、というやり方は、製造業出身者として
受け入れがたいものだと思ってしまいますが・・・、それは置いておいて。
単なる労働時間削減ではなく、長期休暇を取る方向でも検討してみては?
という考え方自体は、私も賛成です。
■ 「同じワークシェアリングなら、長期休暇を設定しては?」という意見
森永氏はこう続けます。
『 ワークライフバランスという言葉は、景気のいいときに叫ばれていたものだ
が、本当に必要なのは、今のような不況の時代である。今こそチャンスなので
ある。ワークシェアリングによって上手に労働時間を減らすことができれば、日
本という国全体を活性化することも不可能ではない。
1カ月も夏休みをとるのは無理だというかもしれないが、欧州の人たちはそ
れを昔からやっている。それでいて、フランス、イタリア、オランダなど相当数の
西欧諸国の一人当たりGDPは日本よりも高くなっているのだ。欧州でできて、
なぜ日本でできないのか。』
確かに、こういう考え方もあってしかるべきだと思います。
会社全体として、一斉に1ヶ月休暇を取るというのは現実的でないにせよ、
労働時間の削減分をあえて「長期」の休暇にあてるという発想は、とてもいい
と思うのですが・・・ そういう議論はほとんど目にしませんね。
また、これに少し関連して、最近のワークシェアリングで腑に落ちないのが、
工場の稼働日数を減らす話です。
各自動車メーカーが独自に休日を設定していますが、どうせなら同じ日に休ん
でもらった方が、部品を納入する部品メーカーも操業をコントロールしやすくなる
はずです。
自動車メーカーがバラバラに休日設定することによって、そのあおりを受けるの
は自動車部品のメーカー、そしてさらにその下請けメーカーです。下請けにしわ
寄せがいくようなやり方は、避けるべきではないでしょうか・・・と思ったりします。
あるいは、いっそのこと、自動車業界は○月の第○週は一斉に一週間休む。
なんてことも、もしかしたら可能かもしれません。同じ労働時間削減なら、こちら
の方が良いと思う方は多いのではないでしょうか・・・。
※ もちろん、現実的には車種によって操業状態が違うので、こう単純には
いかないのですが、これに近い形を考えてみる価値はあるのでは・・・?
・・・ と、「ワークシェアリング」について、もっと色々なアイディアが持ち寄られ、
議論されてもいいと思います。上記記事の最後で森永さんが指摘していますが、
政労使の集まりでそんな議論がなされている気配はありません・・・。
最近の話では、「日本型ワークシェアリング」というものが、安易な形で定義され
てしまっていますし・・・ (詳しくは↓こちらに書きました)
「日本型ワークシェアリングはこれ」 と誰が決めたのか?
※ 現在、「日本型ワークシェアリング」と呼ばれているものは、結局「残業カット」
や「一時帰休」といった 過去の施策のくり返しでしかないという話です
また、一昨年に制定された「ワーク・ライフ・バランス憲章」でも、労働者のこと
を考えているとは思えない、現実的でない数値目標が設定されていたりします。
(その件の詳しくは↓こちらに書きました: 2007年12月の記事です)
「2017年までに年次有給休暇の100%取得」という目標について
※ 有給休暇を本当に100%使い切ろうとすると、逆に従業員側に余計
な負担がかかるという話です。
100%を越えると(有休を使い切った後に休むと)減給になりますし、
そうならないように100%使い切るのも至難の業です。
(もし全員がそうしたら、最終日近辺に有休が集中してしまいます)
これも、悪く言えば 「現実の問題を深く考えずに、適当に設定してる」 としか
思えません。
たとえば、企業の人事担当者からヒヤリングするなどしていたら、こんな目標を
設定するはずがありませんし、そこまでしなくても、実際の運用を想定して考えて
みれば分かるはずです。
結局、政労使ともに、ワークシェアリングについても、ワーク・ライフ・バランスに
ついても、まだまだ真剣に考えているとは思えない状況です。寂しいですが。
さて、政府や企業団体の批判ばかりしていると、「○○ステーション」みたいに
なってしまうので、これくらいにしておかないと・・・(笑)
(ネガティブな話になってしまって、すみません)
今日の記事作成時間は45分でした。
では、また明日!
「ワークシェアリングは従業員に選択権を与えること」
こんにちは。水口です。
今日は「ワークシェアリング」についての話です。
■ 「ワークシェアリングは従業員に選択権を与えること」
こんな記事がありました。
会社は雇用と法令順守を ワークシェアの“ススメ” - 大阪日日新聞
(『』内は引用です)
『 厳しい不況の中、ワークシェアリングに踏み切った精密機械部品試作加工
業「アスク」(大阪府枚方市津田)の長倉貞雄オーナー(63)が、同制度導入
の経緯や思いをまとめた「大不況に勝ち残りたい経営者への日本的ワークシ
ェアリングの“ススメ”」(アスク出版)を出版した。長倉氏は「会社は雇用と法
律を守ってこそ。中小企業経営に一石を投じたい」と話す。
(中略)
「従業員からすれば単なる賃金削減だろうし、不要な人材でなく優秀で
自信ある人材が流出する恐れはある」としながらも「リストラでは景気回復時
に従来の生産力を取り戻せなくなるし、その最終手段に至る前に経営者は
最大限努力し、法令順守しなければ」と強調する。
「去る従業員もいるかもしれないが、大事なのは従業員に選択権を与える
こと。経営者と労働者は立場が違うから分かり合えないだろうが、この本を
きっかけにそれぞれ労働や法律に対する意識を高めてもらい、経営の助けに
なれば」と呼び掛ける。』
ちなみに、その本はこちら↓です。
(私も注文したばかりで、まだ読んでいません)
―――――――――――――――――――――――――――――――
日本的ワークシェアリングの“ススメ”―大不況に勝ち残りたい経営者へ
著者:長倉 貞雄
販売元:アスク
発売日:2009-04
クチコミを見る
―――――――――――――――――――――――――――――――
さて、なぜこの記事を紹介したかというと、
『大事なのは従業員に選択権を与えること』
(その手段として、ワークシェアリングがある)
という考え方は的を射ているように思えるからです。
たとえば、「給与水準を維持するためにリストラする」というのは、ある意味、
経営側の一方的な理屈かもしれません。従業員は(ワークシェアリングに
よって)結果的に給与が減ったとしても、その会社で働きたいかもしれない
わけです。その選択権は従業員側にあってもいいのではないでしょうか。
※ つまり、「給与が下がって我慢できないなら辞める」という選択肢と
合わせて、選択は従業員に任せるべきではないかということです。
ただ、もし退職する場合は「会社都合」の退職にすべきと思いますが。
(会社都合と自己都合では、失業手当の扱いが違ってきますし)
■ リストラしないという選択肢
仕事が減り、給与が少なくてもリストラせずに耐え忍ぶ、というと、今年
話題の「直江兼続」の話が思い出されます。
こちらはWikipediaからの引用です。
『米沢への転封の際に上杉家は大変な財政難に陥ったが、兼続は「人こそ
組織の財産なり。みんな来たい者はついてこい」といい、召し放ち等の現代
で言うリストラをしなかった。米沢はかつての領国の四分の一の石高の地で、
上杉家を待っていたのは厳しい暮らしであった。しかし、兼続はここで家臣と
家族3万人を養おうと、自らは質素な暮らしをしながら、国造りに取り組む。』
この当時、部下達は「半士半農」的な暮らしをしつつ、食いつないだそうです。
まさに現代で言うワークシェアリングですね。現代人には「半士半農」は難しい
ですが、考え方は見習うべきでは?
藤木さんのブログ(→企画書は早朝書こう日記)にある、直江兼続の本でも
読んでみようかと思う今日この頃です。
普段は連ドラはほぼ見ない私ですが、直江兼続という人に興味があったので、
今年の大河ドラマ「天地人」は見ています。
でも、最近ちょっと食傷気味。録画はセットしてますが、吉川晃司さん(信長)が
次回から出ないので(本能寺の変が終わったので)見なくなるかも・・・。
(↑実は吉川ファン。モノマネできます(笑))
今日の記事作成時間は38分でした。
では、また明日!
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